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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

第9回「日の丸・君が代」問題等全国学習・交流集会資料から(12)大阪④

2019年08月03日 | 日の丸・君が代関連ニュース
  【2019.7.21第9回「日の丸・君が代」問題等全国学習・交流集会への報告】
 ◆ 大阪市人事委員会 今秋 裁決 (2015年7月請求の戒告処分取消請求)
   D-TaCは「天皇即位を祝う」児童朝礼実施の泉尾北小校長に対し面談を要請!

   市教委協議確認をもとに、天皇制賛美教育の中止要求を続けます
グループZAZA・D-TaC 大阪市立学校教員・「君が代」不起立被処分者 松田 幹雄

 ◆ 最終意見書で、大阪市国旗国歌条例の違憲性、処分手続きの瑕疵を主張
 私の大阪市人事委員会審理は、処分担当課長と校長の尋問(2018年10月)、請求者本人尋問(12月)を終えて、私たちは、3月1日に最終意見書を提出しました。処分者(市教委)も最終意見書を提出し、秋には、裁決が出されるとのことです。
 私たちの最終意見書は、最初に「本件処分の特異な本質」という項を設け、私の案件に最高裁判決の枠組みは適用できないことを主張しました。
 すなわち、大阪市の国旗国歌条例は、「愛国心の高揚」を目的として教育活動として教職員に起立・斉唱を義務づけており、最高裁判決の、「儀式的行為」における思想良心の自由の「間接的制約」枠から外れた、直接的制約であることです。
 次に、「事実経過における重要な諸点」の項目を設け、手続き上の瑕疵を主張しました。すなわち、私が不起立の理由を記して提出した「上申書」「上申書2」について、処分過程で一切討議もされず、「独自の見解」という一言で排斥して処分したことに手続き上の瑕疵があるという主張です。
 私たちの主張を補強する意味で、「君が代」斉唱にかかわる認識についての2009年9月9日の大阪高裁判決「『唱う』という行為は、個々人にとって感情を伴わざるを得ない身体的行為であるから、これを強要されることは、内心の自由に対する侵害となる危険性が高い。したがって、君が代を斉唱しない自由を尊重されるべきである。」も紹介しています。
 そして、この「君が代」強制が、「教育公務員としての思想的良心の自由」の侵害であることを訴えています。大阪市人事委員会がこれらの主張をどう判断するのか、ぜひ注目ください。
 ◆ 泉尾北小校長は、D-TaCの面談要求を拒否し、学校HPの記事削除等を要求する内容証明郵便についても受け取りを拒否した!公立学校の校長として許されるのか?!
 5月8日、大阪市立泉尾北小学校の民間人公募校長が、「愛国の歌姫」と呼ばれる歌手・山口あやき氏を招いて「天皇即位を祝う」全校児童朝礼を実施していたことが判明。
 山口氏は、明治時代の唱歌「神武天皇」「仁徳天皇」やオリジナル曲「行くぞ!日の丸!」「令和の御代」等を歌い、校長は、学校ホームページで、山口氏の歌・話を「とてもいいお話」「とても素晴らしいゲストでした」と絶賛しました。
 戦前の天皇制をも賛美する、許されない憲法違反・学習指導要領違反の洗脳教育です。
 D-TaCは、これまで、「君が代」強制にかかわる大阪市教委との協議を継続して行い、市教委ホームページに掲載された協議内容を根拠に、大阪市立中学校長に対して、児童・生徒の人権を尊重した「君が代」指導への転換を訴えてきました。
 D-TaCは、この児童朝礼の事実を知って、泉尾北小学校長にも面談を要請をしましたが、時間がとれないと拒否されました。7月4日付で内容証明郵便により要請書を送付しましたが、それも受け取り拒否でした。(裏面)
 「教育内容に危惧を抱く市民の面談要求拒否など、公立学校長として許されない!」と広く訴えていきたいと思います。
 ◎ 要 請 書

 大阪市立 泉尾北小学校
 校長 小田村 直昌 様
2019年7月4日
D-TaC  (連絡先 090-1914-0158)

 前略で失礼します。
 私たちは、大阪市教育委員会による子どもたちへの「君が代」斉唱の強制に反対することを中心に活動している市民団体です。この数年、市教委(指導部)との公式の市民団体協議を重ねてきて、その議事録の最新のものは市のHPに掲載され公表もされています。不十分ながらも市教委から得た回答内容を学校現場でこそ子どもたちに指導し保障してほしいと願い、中学校129校中の現在約110校を訪問し、校長と教職員への要請を続けてきました。
 先日、泉尾北小学校のHPを見る機会があり、5月8日の「天皇即位を祝う」全校児童集会の報告記事の内容に驚きました。そして、児童集会のゲスト歌手の山口采希さんのブログには、一層詳しくその報告記事があり、それを読んで仰天しました。これは、市教委が私たち市民に回答し公表してきた子どもたちへの指導内容とは全く逆で、「大日本帝国憲法」下で現人神とされた天皇との区別も明確にしないままに「象徴天皇への祝意」と、「君が代」を子どもたちに強制するものになっています。それは、学習指導要領に基づく公立学校の学校行事としては、違法で、絶対に許されないものだと思います。
 私たちはこれまで小学校には数校しか訪問できていませんが、泉尾北小学校についてはぜひ校長に直接お会いし、市教委の公表の回答内容を改めてお伝えし、考えをおききしたいと思って、面談を申し込みました。何回か教頭を通じて電話連絡をしましたが、残念ですが校長は以下の理由で面談を断られています。
「君が代」の学習指導は、重要な教育課題の一つです。
また、あらゆる教育課題について、保護者や校区以外の市民の方とも、要望があれば面談することは校長の責務です。
しかし、現在特別の事情として、大阪市の小学校が極端な常勤講師の欠員状態で、本校も今定員1名が欠員で、学校をあげて日常の教育活動に追われていて、校長も時間が取れず、この児童集会の件は後回しにせざるを得ません。
今回の児童集会のことで何件か電話がかかってきていることへの対応も重なっていて、夏休みも含めて当面今年度中はお会いできません。
 吉村前市長の維新市政のために、大阪市の必要な講師数が大量に欠員状態になっている大問題は、私たちももちろん知っていて根本的な解決責任を求めています。しかし当面直ぐに時間がなくても、夏休みに入っても年度末まで会えないというのは不当です。「重要な教育課題の一つ」と言われている「君が代」と「天皇」の学習指導について、公立小学校の校長としての市民への説明責任を放棄されていると受け止めざるを得ません。
 この異常な状態を受けて、私たちは校長の責任で最低限以下のことを実行されるように要請します。
 ○ 要請内容
 本来は市民と面談すべき内容について、直接の子どもへの対応を優先するために当面時間を取る目処が立たないほどの「異常事態」だと言われるのならば、少なくとも面談ができるようになるまでの当面の「危機管理」として、最小限で以下の2つのことを実行してください。
1、泉尾北小HPに掲載されている5月8日全校児童集会報告記事の全文を、一旦直ちに削除してください。
(作業日程も考えて、7月9日(火)午後5:00までにはお願いします。)
2、 終業式、始業式、運動会、10月の「即位の礼」講話等の学校行事で、「君が代」斉唱と天皇への祝意を子どもたちに強制することを、絶対にくり返さないでください。
 ○ 付記
 ・校長としての市民への説明責任を放棄されたままで、さらに重ねて上記2点も実行されない場合は、私たちは改めての抗議をせざるを得ません。
 ・面会してお渡ししたかった要請の資料を、7月2日配達記録になっている書留郵便にはとりあえず同封しましたが、受け取りを拒否されて返送されてきました。今回は同封はできませんが、「D-TaC」のHPには掲載しています。
以上です。


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