△中高一貫校ってそんなにいいですかぁ?△
/ 2007-02-18 13:02:41
特色ある学校作りとして、東京都教育委員会ではここ数年「進学指導重点校」「単位制高校」など次々目新しい都立高校を用意しては「教育改革」を熱心に進めてますぞ~と胸を張っているよう。
「IT」や「英語」を掲げる学校、「チャレンジ」やら「職業訓練」・・・、そして中高一貫校。宣伝文句は素晴らしく魅力的な言葉が並びます。
いちいち感心しながら読み進めると、また、熱心に理解しようと努力すればするほど、いつの間にか読み手はそれぞれの特色や違いが判らなくなってくるという魔法のような有難い文面であります。
それら複雑怪奇な学校を新設する一方で、幾つもの伝統ある愛されてきた学校がその姿を変え、良さを失い、統廃合の名の下に消されている現実もお忘れなく。
★中高一貫校には2種類
・中学でも高校でも生徒募集する【併設型中学校】
…白鴎・両国
・中学だけで生徒募集して6年間の【中等教育学校】
…桜修館(元都立大付属)・小石川
今後20年度2校、22年度4校、全部で10校となる計画です。
平成22年度中野地区で併設型として開校予定の娘が通う富士高校。
運営委員会と学校運営連絡協議会のメンバー宛に、中間報告会のお知らせが届きましたので行ってきました。
1月のとある日曜(よく休日に仕事したものだ)、3名の都教委担当者と10名程の保護者・地域の方々。学校側からは管理職と数名の教職員。
広い会議室はガラ~ン。これで「本日皆様からいただくご意見を取り入れ、次回は最終報告を提出・・」と聞かされびっくりのスタート。
都教委担当者は‘流暢’を通り越し、機関銃の如く説明をしてくださり、おかげで記録がまるで追いつかず。
おまけに‘目は笑っていないのに微笑み顔で喋る’という彼ら共通の特技を披露しっ放し! で、聞く側には妙な苦痛と疲労が残りました。
新設各校の教育目標や求める学校像・育てたい生徒像・基本方針・教育活動等作成にあたり、何としてでも特色や違いを掲げようと相当苦心したのでしょう。
しかし、必要とされる特色なのか?
現場との協議を重ねた結果の文言なのか?生徒の成長に本当に重要な内容を選びとったものなのか???
以下、当日配布された教育庁発表の‘特色’です。
…中野地区は‘品性と感性’を育てるため瞑想や書写
…練馬地区は大泉高校伝統の‘文武両道’を継承しスポーツ
…八王子地区は多摩の‘自然や文化とのふれあい’重視
…三鷹地区は‘思いやり・人間愛’を主題とする教科・科目設置
おいおい!我が富士高校は‘瞑想や書写’かい?
曰く「始業前1分の瞑想と5分の書写…瞑想は心を落ち着かせ自分と対話するねらい…書写は集中力…美しい文字訓練…言葉に対する感性を育てる」 はぁ~。
ありがたいですね、優しい心遣いですね、余計なお世話ですね。
都庁庁舎にいる一部の方々にこそ、特に‘瞑想’は必要かと思いますが・・。
事前に尋ねた大学生の息子も高3の娘も、小学校卒業したばかりの子が学校行事や部活動で一緒かもしれないなんてあり得ない!と拒否反応。
では、実際の高校生の生活はどうなるのでしょう?
「中高一貫校になると知りガッカリした、今年高校受験の息子には学校選びの際中高一貫は外すよう言った、娘はこの前まで小学生だった生徒と一緒に部活やるのかと呆れている…」と自己紹介してから部活動について質問してみました。
(そしたら例の‘微笑み顔’、しばらく消えましたよ。ふっふっ、この程度で。案外もろいネ!)
「運動部のサッカーなど体の接触があるものは除き、原則一緒に活動しています。高校生が実によく中学生の指導をしていると報告を受けています。」
富士高はグランドは狭いし体育館も週2度しか使えない活動状況。接触なしだから一緒にと言ったって、バレー部はネットの高さもボールの大きさも違うよ。 野球は?テニスは?
魅力減り人数減りチーム作れなくならない?一体どうするの?
後に聞いたところによれば、一貫校の高校生部活動はみるみるレベルが落ちてるとのこと。当然の結果でしょう。
自分達の練習や仲間と技を磨き会うことなく、中学生の指導?何が楽しい?勝てなくて当たり前だわね。
一時が万事、体育祭も文化祭もこれまでの盛り上がりや緊張感は保てないでしょう。これってやる気や達成感も失われやしない?
中学生にとっては、活動の中心やリーダーになるのに何年もかかる?これも気の毒では?
高校受験がないから時間を有効に利用していける・6年間を見通した計画的・系統的進路指導・・・うまく作用すれば良い結果も期待できるのでしょう。今年の応募倍率7~9倍はその期待の表れでしょう。
しかし何しろまだ結果判断できるだけ時間が経過していません。
6年通した指導が効果的と言いながら、高校で新入生を4割も迎えたりします。せっかくの良さが薄まると心配の声も上がりましたが、理由は「中だるみに新しい風を送る」 だと! 本当、よくわかりません。
中高一貫だけでなく今後の都立高への一番の心配は、こんなに各種様々な学校を作っておいて、先生方が一校に3~6年で異動する規則(異動要綱)はそのままなこと。
だいたい想像してみてくださいな。去年まで瞑想・書写していたのに今年からはスポーツとか、IT推進校で模索していた指導がうまく行き始めたら即チャレンジ校へ、進学指導重点校へ、、、とか、あり得ないとは言えないわけです。
積み重ねも愛着も成果も次への申し送りもな~んにもないまま過ぎるの?済むの?経験豊かな教師が育つの?それが生徒達にとってどうなの?いつか出る結果を「現場の校長判断に問題があった」にするの? ムカッ!
‘つぶやき’に力が入りすぎるといけませんね。
今回はこの辺りで・・・
[読んでくださった方へ]
私たちは、公立校で子どもたちの健全な成長を願う保護者が小さなひとつひとつの学校という垣根を越えてつながろう、と集まったメンバーです。
都教委批判や特別な活動を目的にした集団ではありませんからご心配なく~。
結果として批判が集中したとしても私は知りませ~ん!
あはははは~!
‘気は優しいけど口は悪い’私個人の勝手なつぶやきでした。
(まんまるワン子)
『都立学校 保護者のつぶやき』
http://blog.goo.ne.jp/toritsuhogosha/
/ 2007-02-18 13:02:41
特色ある学校作りとして、東京都教育委員会ではここ数年「進学指導重点校」「単位制高校」など次々目新しい都立高校を用意しては「教育改革」を熱心に進めてますぞ~と胸を張っているよう。
「IT」や「英語」を掲げる学校、「チャレンジ」やら「職業訓練」・・・、そして中高一貫校。宣伝文句は素晴らしく魅力的な言葉が並びます。
いちいち感心しながら読み進めると、また、熱心に理解しようと努力すればするほど、いつの間にか読み手はそれぞれの特色や違いが判らなくなってくるという魔法のような有難い文面であります。
それら複雑怪奇な学校を新設する一方で、幾つもの伝統ある愛されてきた学校がその姿を変え、良さを失い、統廃合の名の下に消されている現実もお忘れなく。
★中高一貫校には2種類
・中学でも高校でも生徒募集する【併設型中学校】
…白鴎・両国
・中学だけで生徒募集して6年間の【中等教育学校】
…桜修館(元都立大付属)・小石川
今後20年度2校、22年度4校、全部で10校となる計画です。
平成22年度中野地区で併設型として開校予定の娘が通う富士高校。
運営委員会と学校運営連絡協議会のメンバー宛に、中間報告会のお知らせが届きましたので行ってきました。
1月のとある日曜(よく休日に仕事したものだ)、3名の都教委担当者と10名程の保護者・地域の方々。学校側からは管理職と数名の教職員。
広い会議室はガラ~ン。これで「本日皆様からいただくご意見を取り入れ、次回は最終報告を提出・・」と聞かされびっくりのスタート。
都教委担当者は‘流暢’を通り越し、機関銃の如く説明をしてくださり、おかげで記録がまるで追いつかず。
おまけに‘目は笑っていないのに微笑み顔で喋る’という彼ら共通の特技を披露しっ放し! で、聞く側には妙な苦痛と疲労が残りました。
新設各校の教育目標や求める学校像・育てたい生徒像・基本方針・教育活動等作成にあたり、何としてでも特色や違いを掲げようと相当苦心したのでしょう。
しかし、必要とされる特色なのか?
現場との協議を重ねた結果の文言なのか?生徒の成長に本当に重要な内容を選びとったものなのか???
以下、当日配布された教育庁発表の‘特色’です。
…中野地区は‘品性と感性’を育てるため瞑想や書写
…練馬地区は大泉高校伝統の‘文武両道’を継承しスポーツ
…八王子地区は多摩の‘自然や文化とのふれあい’重視
…三鷹地区は‘思いやり・人間愛’を主題とする教科・科目設置
おいおい!我が富士高校は‘瞑想や書写’かい?
曰く「始業前1分の瞑想と5分の書写…瞑想は心を落ち着かせ自分と対話するねらい…書写は集中力…美しい文字訓練…言葉に対する感性を育てる」 はぁ~。
ありがたいですね、優しい心遣いですね、余計なお世話ですね。
都庁庁舎にいる一部の方々にこそ、特に‘瞑想’は必要かと思いますが・・。
事前に尋ねた大学生の息子も高3の娘も、小学校卒業したばかりの子が学校行事や部活動で一緒かもしれないなんてあり得ない!と拒否反応。
では、実際の高校生の生活はどうなるのでしょう?
「中高一貫校になると知りガッカリした、今年高校受験の息子には学校選びの際中高一貫は外すよう言った、娘はこの前まで小学生だった生徒と一緒に部活やるのかと呆れている…」と自己紹介してから部活動について質問してみました。
(そしたら例の‘微笑み顔’、しばらく消えましたよ。ふっふっ、この程度で。案外もろいネ!)
「運動部のサッカーなど体の接触があるものは除き、原則一緒に活動しています。高校生が実によく中学生の指導をしていると報告を受けています。」
富士高はグランドは狭いし体育館も週2度しか使えない活動状況。接触なしだから一緒にと言ったって、バレー部はネットの高さもボールの大きさも違うよ。 野球は?テニスは?
魅力減り人数減りチーム作れなくならない?一体どうするの?
後に聞いたところによれば、一貫校の高校生部活動はみるみるレベルが落ちてるとのこと。当然の結果でしょう。
自分達の練習や仲間と技を磨き会うことなく、中学生の指導?何が楽しい?勝てなくて当たり前だわね。
一時が万事、体育祭も文化祭もこれまでの盛り上がりや緊張感は保てないでしょう。これってやる気や達成感も失われやしない?
中学生にとっては、活動の中心やリーダーになるのに何年もかかる?これも気の毒では?
高校受験がないから時間を有効に利用していける・6年間を見通した計画的・系統的進路指導・・・うまく作用すれば良い結果も期待できるのでしょう。今年の応募倍率7~9倍はその期待の表れでしょう。
しかし何しろまだ結果判断できるだけ時間が経過していません。
6年通した指導が効果的と言いながら、高校で新入生を4割も迎えたりします。せっかくの良さが薄まると心配の声も上がりましたが、理由は「中だるみに新しい風を送る」 だと! 本当、よくわかりません。
中高一貫だけでなく今後の都立高への一番の心配は、こんなに各種様々な学校を作っておいて、先生方が一校に3~6年で異動する規則(異動要綱)はそのままなこと。
だいたい想像してみてくださいな。去年まで瞑想・書写していたのに今年からはスポーツとか、IT推進校で模索していた指導がうまく行き始めたら即チャレンジ校へ、進学指導重点校へ、、、とか、あり得ないとは言えないわけです。
積み重ねも愛着も成果も次への申し送りもな~んにもないまま過ぎるの?済むの?経験豊かな教師が育つの?それが生徒達にとってどうなの?いつか出る結果を「現場の校長判断に問題があった」にするの? ムカッ!
‘つぶやき’に力が入りすぎるといけませんね。
今回はこの辺りで・・・
[読んでくださった方へ]
私たちは、公立校で子どもたちの健全な成長を願う保護者が小さなひとつひとつの学校という垣根を越えてつながろう、と集まったメンバーです。
都教委批判や特別な活動を目的にした集団ではありませんからご心配なく~。
結果として批判が集中したとしても私は知りませ~ん!
あはははは~!
‘気は優しいけど口は悪い’私個人の勝手なつぶやきでした。
(まんまるワン子)
『都立学校 保護者のつぶやき』
http://blog.goo.ne.jp/toritsuhogosha/