パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

東京の高校には「事務室」がない

2011年12月21日 | 暴走する都教委
 『尾形修一の教員免許更新制反対日記』から
 ◆ 東京の高校には「事務室」がない


 東京の教育に関するあれこれを少しまとめて書いて行きたい。
 都教委を相手取った裁判がいろいろあって、それはマスコミにも取り上げられる。例えば、東京高裁で勝訴判決が出た「七生養護学校事件」の裁判、最高裁で相次いで弁論が開かれる「国旗国歌の強制」をめぐる処分取り消し訴訟の行方、さらに職員会議における「挙手禁止」を批判した土肥信雄元三鷹高校校長が嘱託採用を認められなかったことを提訴した裁判(12.22に判決が予定されていたが、1.30に急遽延期された。)これらの問題もいずれ書くこともあると思うが、そういう「問題らしい問題」というか、イデオロギー的というか、都教委が反対者を押しつぶそうと意図的に強権発動をしている問題は、インターネットを検索するといろいろ調べることもできる。都の教員だった者としては、そういう問題もあるけれど、もっと日常的な問題から語りたいと思う。
 で、まずは学校事務の問題を少し考えたい。別にどの問題から書いてもいいんだけど、川内選手のことを書いたから、まず学校事務の問題を書こうかと思うのだが、そもそも今や東京の高校には「事務室」という場所がない。もちろん「学校事務」は必要なので、事務担当者がいる場所はある。そこは「経営企画室」というのである。
 学校経営は学校長が行うということにされているから、「校長室」が「経営企画室」になったというなら、まだわからないではない。しかし、僕は「経営企画室」で学校経営が企画されている学校はどこにもないだろうと思う。
 では、どうしてこういう「羊頭狗肉」のネーミングをするかというと、実は「東京の学校経営の責任者は校長ではない」のである。(「10.23通達」などで、校長は都教委の通達の通り職員あての職務命令を出した。裁判になったら都教委は「校長が自分の責任で出した」と言い張ってる。昨日見た映画「フェア・ゲーム」ではないけど、権力機構を信じていると裏切られるのである。)だから、今でもタテマエ上は校長が学校の責任者なのだが、事実上各学校は都教委の出店に過ぎない。(僕は「校長はファミレスの店長」だと言っている。店ごとの独自の味付けはできない。各学校ごとの個性を競うことになっているが、それは都の方針の範囲内で許されているもののみである。)
 いつから事務室が改名されたかというと、2006年4月。ここで何があったか。「学校経営支援センター」という謎の組織ができて、事務室の定員が減員された。「経営企画室」とは、要するに「支援センター支所」であり、学校経営は都で行い各学校は出店に過ぎないという意味なのであろう。それからは他県の教員が聞くとビックリしてしまうようなことが起こってくるのである。
 では、この「支援センター」とは何?ということは明日以後に。

『尾形修一の教員免許更新制反対日記』(2011年12月09日)
http://blog.goo.ne.jp/kurukuru2180/e/e521c69de79f12840b463c66afff42d1

コメント    この記事についてブログを書く
« 「学校に言論の自由を!」裁... | トップ | 学校経営「遅延」センター »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

暴走する都教委」カテゴリの最新記事