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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

10・20都教委包囲・要請行動の要請文から

2016年10月22日 | 暴走する都教委
 東京都教育委員会 教育長 殿
 ◎ 東京都の教育行政の民主化を求める要請
2016年10月20日
予防訴訟をひきつぐ会

 2003年の10・23通達から13年が経過しました。現在、教職員への「日の丸・君が代」の強制の究極のねらいが、ただ教職員の管理強化だけではなく、教育内容の統制と生徒自身に対する管理統制の強化であることがいよいよもって明らかになってきました。
 都教委によって推進されている「学力スタンダード」は、学校間格差を固定化し、授業の下請け化・マニュアル化を進行させ、教科の専門的自律性は完全に失われてしまいました。教師はただ言われたことを実行するだけの、機械になってしまっています。
 2016年に入って、教育内容の管理統制はさらに進行しています。

 18歳選挙権導入に伴う「政治的教養の教育」は、「政治的中立」の名目のもとに、教員や生徒の多種多様な意見を学校から放逐しつつあります。そして、外部の目を口実とする試験問題の内容に対する介入・干渉のでが行われるようになりました。
 また、「道徳」の教育として行われているという「宿泊防災訓練」自衛隊との連携が定着しつつあります。
 2020年のオリンピック・パラリンピック教育と称して愛国心教育が推進されようとしています。
 一方では、夜間定時制高校の今回さらに4校廃止され、教育の機会均等の原則が有名無実化しています。
 以上のことは、東京都の教育行政による教育破壊のほんの一部です。

 このような東京都の教育行政の劣化と根を同じにしているのが、今問題となっている「豊洲市場移転」問題です。
 東京都の行政の隠蔽体質が今マスコミでも今盛んに採りあげられていますが、都教委こそ、その隠蔽を真っ先に実行してきたのではないですか。
 他府県の人や他の一般市民に東京都の教育行政の実態について話すと、皆驚きます。「東京都の教育はどうなってしまうのか」と真顔で心配されます。本当です。
 東京都の教育行政がこのような惨状になってしまうことの入りロがまさしく10・23通達でした。それから13年たっても、これに行動をもって異議を唱える教職員はなくなりません。何故ならばそれが道理に反しているからです。
 「日の丸・君が代」の強制は国際的にも問題になりつつあります。国連自由権規約委員会では「国旗・国歌の強制」を日本における人権侵害のひとつとしてとりあげられました。2014年7月に出された勧告では「公共の福祉」を口実に思想・良心・表現の自由が制約されることが懸念されています
 教職員だけでなく生徒の思想・表現の自由を奪い、学校そのものを管理体制でしめあげようとすることは、教育行政の本来あるべき姿から大きくはずれています
 私たちは、東京都教育委員会が教育への不当な支配、介入をただちにやめ、教育諸条件の整備を旨とする教育行政本来の姿にたちかえること強く願い、以下の諸点を要請します。
 1.「10・23通達」を撤回し、職務命令違反を理由とする懲戒処分を行わないこと。
 2.「10・23通達」に起因する一切の処分、および再雇用取消し等の不利益な取扱いをただちに撤回し、その損害を賠償すること。
 3.思想・良心の内容にまで踏み込む、被処分者に対する再発防止研修を中止すること。
 4.生徒を懲戒処分で威嚇し生徒と教員に過重負担を強いる「生活指導統一基準」及び学校間格差を固定し、教育内容の管理統制を強める「学カスタンダード」を廃止すること。
 5.定例教育委員会の傍聴制限・傍聴監視を行わず、要請者に対しては担当の責任者が対応すること。
 6.「宿泊防災訓練」における自衛隊との連携を中止し、「宿泊防災訓練」そのものを見直すこと。
 7.「政治的中立」をロ実とする教育内容への介入を止めること。
 回答はFAXO45-562-5701及び新宿区三栄町6小椋ビル401予防訴訟をひきつぐ会宛てに郵送されたい。
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