渋谷区役所本庁舎(2021年9月17日、平松けんじ撮影)
《interschool journal》
★ 区立小とマンションを一体建て替え 東京・渋谷区
渋谷区の区立小学校と民間マンションの一体建て替えを行う全国でも珍しい再開発計画が15日、区の審議会で承認された。
計画では、渋谷区役所に隣接する渋谷区立神南小学校と築48年の民間マンション「渋谷ホームズ」を一体的に建て替える。
マンション側が小学校の建て替え費用を負担する代わりに小学校の容積率を移転し、小学校とマンションを隔てる区道を廃止。また、建築基準法の特例を活用して容積を二重に緩和し、現在14階建てのマンションを高さ150m34階建ての超高層マンションに建て替える。
区は小学校をはじめインフラ更新の必要性があることから、財政負担軽減を図りたい考えだが、小学校からマンションへの容積配分は全国的にも珍しく、都内では前例がない。
計画をめぐっては近隣住民が「落下防止対策が不十分」「区道廃止で区役所へのアクセス機能が低下する」「区の資産の棄損だ」などと計画見直しを訴え、区役所前で抗議していた。
区は15日、有識者や一部の区議会議員などで構成する都市計画審議会に諮問したが、議論が紛糾し、異例の6時間にもわたる審議となった。
会長の卯月盛夫氏(早大教授)が「今回の都市計画は複雑だ。区民の中には説明が不十分だと感じている方々がたくさんおり、都計審の中でも理解がなかなか難しい。この話はまだ十分ではない。」と継続審議を求めた一方、委員の河島均氏(元都技監)や濱出憲治氏(元渋谷区都市整備部長)ら計画推進派が異論を唱え、採決を要求。
激しい応酬の後、継続審議案は賛成4・反対12の大差で否決され、計画は承認された。(編集部)
『interschool journal』(2023年12月18日)
http://interschooljournal.officeblog.jp/34645549archives/20231218html
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