パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

ここにも“2週間の風”

2006年10月04日 | 日の丸・君が代関連ニュース
東京新聞は“2週間の風”を吹かせています!
 9月21日、「国旗国歌強制は違憲」の東京地裁判決の報告集会で弁護士さんの発言「この判決による衝撃の風は2週間は吹く。この間にこれを生かす動きが作れなければ、2週間後にはただの紙切れになってしまう」・・・・・


●「国旗国歌の強制違憲」判決 胸のつかえが下りる思いが
      教育ジャーナリスト 田中 俊亘 45(東京都東村山市)

 景気の回復はある程度感じる。しかし、不景気とセットで語られていたはずの閉塞感がぬぐえないのは、募りすぎたこの国への不信感のせいかもしれない。
 年金、格差、裏金、靖国、北朝鮮…どれも人ごとではないことは分っている。だからこそ、どうにもならない無力感に息が詰まるのだ。
 そんな中、東京地裁が言い渡した「国旗国歌の強制は違憲」とする判決に、胸のつかえが下りる思いがした。
 学校に対して入学式や卒業式で日の丸を掲げ、出席者に君が代を歌う機会を与えるのはいい。歌いたくない人も、歌いたい人もいるだろう。
 それを教員の任命権を持つ都教委が、その権力をもって懲戒処分をちらつかせながら、教職員の起立や斉唱を強要するのは明らかな行き過ぎだ。
 その前文で「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」憲法の理念にも反する。
 それに気付かない都教委にはあきれるばかりだ。また、それを妥当とする都知事や、「愛国心教育」を公言してはばからない安倍晋三首相をはじめとした政治家の発言に、世論が流されつつある。当然、司法もそうなると思っていた。
 三権分立。立法と行政には期待できなくても、この司法があれば、日本もまだ大丈夫と思える判決だった。
 ことさら、政治家に言われなくても、「愛国心」なら人並み以上に持っている。それは思想信条や言論の自由をうたい、戦争放棄を誓った日本国憲法が、日本人としての私の誇りだからだ。
 『東京新聞』 06年9月29日(金)「発言」欄

●強制されると見失う愛国心
      主婦 中村 智子 49 (宇都宮市)

 秋分の日、家の軒先に日の丸を掲げている家を一軒だけ目にした。四十年ほど前は、国民の祝日に国旗を掲げる光景はあちこちで見られたものだ。
 わが家の日の丸は相当の年季物らしく、白地が茶色に変色していたが、祝日だったか、正月だったか何度か掲げたのを覚えている。なぜか分らぬが、テレビを購入した頃から日の丸を揚げなくなったように記憶している。
 小学校のころは「日の丸揚げ」当番があって、当番の日は早く学校に行き、「君が代」の音楽にあわせて旗を揚げた。あのころ身近にあった日の丸と、現在はイベントの時だけ目にする日の丸。私のとらえ方は今も昔も国のシンボルマークでしかない。
 東京の学校の先生は日の丸に起立しないといけないそうだが、昔の日の丸当番のころでもそんな厳しいことをいう先生はいなかった。本当の愛国心は、心を縛られていては見失ってしまう。
 憲法九条が変わらず残り,日本が他国に尊敬される国になったら、私も家の軒に日の丸を揚げたいと思う。
 『東京新聞』9月30日 「発言」欄

●愛国心教育
      江川 達也  (漫画家)

 「愛国心を持つよう子どもに教育する」などと言う人間は間違いなく頭が悪い。「愛」という謎めいた感覚を子どもに吹き込むという危険極まりない行為は愚か者にしかできない。
 「愛」は人によってどのようにでも解釈される恐ろしい言葉である。しかも「愛」という大義名分は人間を反省のない、わがままな人格に変えてしまう。愛した人をどこまでも追い続け、殺してしまうストーカー的愛もストーカーにとってはまさしく崇高な行為となり、そんな人間に愛された人間にとっては、恐怖の極みとなる。
 しょせん愛国心なるものは近代戦を行う為に作られたキャッチフレーズでしかない。
 十九世紀ですら日本が勝利した戦争を行った将兵の精神的基盤は愛国心ではなく江戸時代の日本型儒教精神であり、愛国心が普及した昭和の戦争では、愛国心のおかげで、理性的な勢力が駆逐されグダグダでいいかげんな作戦で、いやって程の日本人が無駄死にした。
 愛を持つと破滅へ進む日本人の何と多いことか。子どもには愛国心がどう教え込まれ、勘違いした人々が愚かな事をしたか教えてやりたい。
 愛国心を持った子どもが成長し、ホリエモンや村上サン等、たくさんの人をあやめることになりやしないかと心配です。愛国心教育はやめましょう。
 『東京新聞』 10月2日 「本音のコラム」

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