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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

韓国文化放送電話インタビュー(1)

2006年05月08日 | 増田の部屋
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<韓国文化放送電話インタビュー>
                  06年5月8日(月)19:20~放送予定


<インタビュアー>

 増田ミヤコ先生は今免職されました状況だときいておりますが、教育当局が明らかにした免職の理由はなんですか?
<増田>
 私は去年の8月30日に、昇給を延期される「戒告」という処分を受けました。これは「処分」としては、そんなに重いものではありませんが、その理由が許せません。私は、授業でノ・ムヒョン大統領の去年の3・1演説を教材に使い、生徒達に大統領宛の手紙を書かせ、私の手紙も添え、それを印刷して教材にして、また授業をしました。その私の手紙の中に、自民党の東京都議会議員である古賀俊昭という男が都議会で発言した「侵略戦争してない」とか、扶桑社歴史教科書の「日本は自衛の戦争しかしていない」という「誤った歴史認識」を批判し、それらを「歴史偽造主義」と書いた部分があったので、それを東京都教育委員会は「悪口である」と決めつけて「悪い教員だ」と処分したのです。
 そして、その「処分」の2日後の去年の9月1日、学校から追放され、収容所のようなところで東京都教育委員会が「研修」と称する「再教育」を受けることを強制されていたのです。でも、私は、誤った歴史認識を批判し、正しい歴史認識を生徒達に育てるという教員の職務を忠実に果たした正しい教師ですから、「反省しなければならないのは、私を罰した東京都教育委員会の方である」と主張し続けました。そのため、この3月31日、「反省しない、改善しないから教師不適格」であるとして免職されたのです。

<インタビュアー>
 先生が教えている科目が歴史ですか?
<増田>
 日本の中学校では、社会科という科目で、1年生と2年生で地理と歴史を教え、3年生で政治・経済を教えます。

<インタビュアー>
 先生は教育当局の免職処分や免職事由を決して受け入れることができないという立場でしょうね。(教育当局がどうして本人を免職させたと考えていらっしゃるんでしょうか)
<増田>
 ええ、全く、免職は不当そのものだと考えます。東京都教育委員会は、民族差別・女性差別を公言する極右の石原慎太郎都知事が自分のお気に入りの教育委員ばかりを任命しています。ですから「南京虐殺も、従軍慰安婦もでっち上げだ。こう教えるのが正しい歴史教育だ」と平然と公言する米長邦雄という教育委員がいて、私のように誤った歴史認識を批判し、正しい歴史認識を育てる教員は憎悪の的なので、免職処分したのだと思います

<インタビュアー>
 先生が納得できない理由で免職された状況でしたら、言い換えれば今日本の教育現場では教師たちが自分の所信(信念)をもって、日本の侵略戦争を批判する声をだすこと、そのものができないということになりますね。そういう風潮に不安を感じますが。
<増田>
 そのとおりです。さっきも言いましたが、極右の石原都知事の下で、東京都教育委員会は、日本の中でも特に突出して、正しい歴史認識を育て誤った歴史認識を批判することをできなくさせようとしているんです。ですから、ここで私たちが抗議し続けること、抵抗し続けることをやめれば、この状況が日本全国に広がると思うのです

<インタビュアー>
 他にも免職になったり処分された教員はいるんですか。
<増田>
 免職されたのは、私がただ一人ですけど、侵略戦争の時の天皇賛歌だった「君が代」を強制することに服従しない教員に対しクレージーなほどの弾圧をしています。既に350人近い教員が処分されました。一度立って歌わないと戒告、二度目は給料を1ヶ月減らされ、三度目は6カ月間給料を減らされ、四度目に立って歌わないと停職という処分です。

<インタビュアー>
 教師たちの歴史認識とか教育方式はどうですか? 勿論、みんなが同じだと思っていませんが、増田先生と同じ苦悶を持っているんですか?
<増田>
 本当に残念なことですが、侵略と植民地支配の罪悪について、きちんと教えることのできる日本の教師は、非常に少ないのです。大部分は無理もないことではありますが、「事なかれ」です。日本の侵略責任問題と天皇の役割に全く触れない歴史教科書通りに教えて安全を保っているのです。だから、残念ですが、私への、この不当な免職処分に対しても、声を上げてくれる教員は、非常に少ないのが現状です。
(続)

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