東京・全国の仲間の皆さんへ。
(転送・転載・拡散歓迎。重複はご容赦を。一部報道関係者にも送信)
被処分者の会・東京「君が代」裁判原告団の近藤です。
◆ 鳥越さんの教育政策
/「君が代」四次訴訟 感動的な意見陳述
■ 都知事選まであと2日 命令と処分の教育からの決別を!
あまり知られていないが、7月19日、「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」(略称 市民連合)は、鳥越俊太郎さんと政策懇談会を実施し、「政策提言」をした。
その「提言」の中に、「教育政策」も含まれ、鳥越さんも「住んでよし、働いてよし、環境によし」の3つのよしに「学んでよし」を加え「4つのよし」を主張している。
市民連合の政策提言から教育政策のみ引用する。
<主要政策>
1.子どもと若者に伸びやかで誇りある未来を拓く
☆少女・少年ワンストップ相談窓口
☆都立高校無償化
☆首都大学授業料大幅削減(最低でも半減)
☆給付型奨学金大幅拡充
☆都の文化施設を児童・学生に無料化
<その他の重要政策>
6.子どもが伸びやかに学べる学校を取り戻します。
石原都政以来、公立学校に対する行政の統制が強まりました。都の教育委員会の姿勢は市区町村の教育行政にも影響を及ぼし、現場の教員たちは子どもに向き合うより、教育委員会からのお達しへの対応に追われています。都の教育委員会の体制を根本的に刷新することで、教員が子どもに向き合い、子供が伸びやかに学べる東京を取り戻します。
※全文は下記より
↓
http://shiminrengo.com/archives/1413
一部マスコミの執拗な謀略的ネガティブ・キャンペーンをはねのけ、「都民の声を聞く」という鳥越さんを都知事に押し上げ、石原、猪瀬、舛添と続いた全国最悪の異常な命令と処分の教育と決別し、子どもの成長と発達を中心に据えた「学んでよし」の東京にしよう。
●広げよう!話そう!
小池百合子候補=極右・改憲組織「日本会議国会議員懇」副会長+核武装肯定論者+侵略戦争賛美の「新しい歴史教科書をつくる会」推薦候補+猪瀬・舛添応援(当時自民党都連副会長)+認可保育所ではなく詰め込み「保育」
◆ 「君が代」四次訴訟 次回から証人尋問へ
7月27日、東京地裁(民事11部 佐々木宗啓裁判長)で東京「君が代」裁判第四次訴訟(原告14名)第11回口頭弁論が行われました。法廷(定員42名)に55名を超える人が傍聴に来て(他にバー内原告、弁護士15名)、13名の人が入廷できませんでした(お詫び申し上げます)。
なお、今回で原告ら、都側双方の主張は区切りがつき、次回からは証人尋問(証拠調べ)になります。佐々木裁判長は、今後の法廷の進行について原告らの要望に沿って原告全員の証人尋問を行うとして、次回、次々回の法廷期日を指定しました。
次回法廷(証人尋問1回目)が10月14日(金)、次々回法廷(証人尋問2回目)が11月11日(金)となりました(両日とも9時55分~16時30分、昼食休憩あり)。場所は、大法廷(103号法廷・定員98名)となります。大法廷なので法廷が一杯となるよう是非傍聴に来てください。
「君が代」訴訟は、予断を許さない一進一退の攻防が続いています。13年に及ぶ裁判闘争の到達点を踏まえ、戒告を含む全ての処分の取り消しと損害賠償を認めさせるため、東京「君が代」裁判第四次訴訟、を支援し、粘り強く闘い抜きましょう。
◆ 感動的な原告意見陳述 10・23通達は子ども第1の教育を破壊した!
原告Wさんの意見陳述は傍聴者の胸を打つ感動的なものでした。その思いが裁判官にも伝わることを期待します。全文を紹介しますので長いですがお読みください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2016年7月27日4次訴訟原告W陳述
2003年10月、大泉養護学校職員会談で、校長より10・23通達の説明がなされました。このときの全教職員の驚愕を私はどう言葉にしていいかわかりません。巣立っていく一人ひとりの卒業生を思い浮かべて、こうしたらいいだろうか、ああしたらいいだろうか、と私たち教員が考え続け、実施しようとしている卒業式が、完全に壊されてしまう。大変な危機感をもって、みんな必至で校長に言いました。 「A君はやっと車椅子をこげるようになりました。いま、その車椅子で証書をもらいたいとフロアー会場で練習をしているんです。」「壇上になったらどうしてこげますか。彼に、自力ではとりにいくな、とでも言うんですか。」
「Bさんは呼吸器をつけています。電源コードを壇上へのばして舞台上手そでから向こうの下手そでまでぐるっと回し降りてくるまで延ばすなんてできません。呼吸器の電源を切らない限り無理です。そんなことをさせるんですか。」
しかし校長は、都教委の命令だから、それに従わなければならない、と苦しそうに答えるだけでした。私達は憤懣やるかたなく、世の中のバリアーフリーに逆行している。命をなんと思っているんだ。通達は、子どもの活動、子どもの権利を潰そうとしている、と言い合いました。ほどなく近藤精一指導部長の、障がい児学校には個別配慮をするという都議会答弁をきき、「そうだよ、都教委だって障がい児にバリアーをつくって動けなくするようなことはしないはずだ」「フロアーを使用できるよう要望してほしい」と校長に訴えました。
校長も、そうだなあ、校長連絡会で聞いてみるよ、と言いました。しかし持って帰ってきた結果は、「だめだ、壇上しか許されない。都議会答弁と実際は違う。スロープ制作予算をつけると言っている」。それっきりでした。
高い壇しかないときに、スロープを通ってのぼれるようバリアーフリーをめざす、というのならわかります。しかし約50年間研究を重ね、子どもたちが主人公となる卒業式のために、バリアーのないフラットな会場を使って対面式の卒業式をしてきたのです。スロープをつくるからいいだろう、ではなく、そもそもバリアーフリーのフラットな会場を使うな、と禁止したことこそ問題です。
フロアーか壇上か、と言った形式の違いの問題としてみられるかもしれませんが、それは本質をみていません。子どもから出発すべき教育の基本を忘れた、いや無視した大問題です。障がい児への合理的配慮に欠ける、なにより子どもの尊厳を奪う事柄なのです。
通達前03年3月卒業式では、どれほど車椅子操作がたどたどしくとも自走して証書をとりにいくのを禁じられることはありませんでした。通達後の卒業式で、生徒が電動車椅子を操作し、フロアーで受け取りたいと、校長に懇願しました。その生徒は唇や舌を噛み切りコントロールできない身体に泣き叫ぶ毎日でした。同じ病気の弟は亡くなりました。本人、親、担任の3人4脚の文字通り涙ぐましい努力で奇跡的にやっとどうにか操作が出来るようになったのです。これは、できるできないというレベルの話ではなく、自分の人生で初めてつかんだ、生きる希望、自らの尊厳でした。しかし、校長から、だめだ、とはねつけられました。その子は泣く泣く担任に押されて壇上に上がりました。担任は悔し涙で、起立しませんでした。
通達が出るまでは当然のこととして営まれてきた子どもの活動です。私たち教員は、子どもの尊厳を守ってやれないばかりか、踏みにじる行為に加担させられます。情けない、悔しい。起立命令を拒否するのは、こんな理不尽には従えない、加害行為に加担したくない、というひりひりとした教員の良心の叫びなのです。
私は本訴訟で停職6ヶ月の処分取り消しを求めています。
子どもたちによって育ててもらった、教員としての私の良心、信念。それを捨てるわけにはいかないとしてきたら、あっという間にこんなに重い処分となってしまいました。
退職の前年度の2009年には、悩み抜いた末の卒業式不起立により停職3ヶ月処分を受けました。そして保護者達から責め続けられ、大変苦しみました。これが30年余自分のすべてを注ぎ込み情熱をもって関わってきたことの答えなのかとほぞを噛む思いでした。
退職の年、教員としてどん底にいた私を、再び信頼してくれる子どもや保護者たちが現れ、私は気を取り直し、最後まで子どもと自分を裏切るまいと思い2011年3月起立しませんでした。
私は障がい児教育の1頁も知らずに飛び込み、初めての学校でありちゃんに出会いました。ありちゃんは、後頭葉が損傷しているため、目が見えませんでした。面会にくるお父さんは、ありちゃんを抱っこしながら、「ありの目が見えたら、世界1周でもしてやりたい」と語っていました。1年ほどたったある日のこと、何気なく転がしたボールを追うように、ありちゃんの顔が上がったのです。私はナースステーションに駆け込み、「先生! ありちゃんが見えているみたいだ」とさけびました。医者も看護師も見に来て、後のカンファレンスで、脳に新たな回路ができ始めたのだろうと言われました。
私は芯から驚きました。不可能と医学でいわれていても、人との関わりが人を変える。私はありちゃんによって教育の力、というものを知らされました。その後も、沢山の子どもによって、人は一人ひとり違い、その違いにこそ価値をおいて教育するべきなのだ、と教えられました。通達と命令は子ども一人ひとりの違いを押しつぶしています。
こどもの権利を侵す間違った命令には従えない。これは私にとって、自分が自分であり続けるために、子どもたちによって育てられた教員の良心を捨てないために、越えてはならない一線なのです。夭折していった子どもたちへ、今後も怠けず、子どものために尽くす、と誓った日を私は忘れるわけにはいきません。
私の初任時代からの近しい友人は、諸事情から命令を拒否できず、苦しみながら起立していました。毎年3月が近づくたびに目が空ろになり、耐えかねてとうとう退職し、そしてほどなくなくなりました。教員はみんな、子どもを第一に考えた教育を実施したいのです。それとは正反対のことをさせられる苦しみ。10・23通達はどの教員の良心にも回復し難い打撃を与えています。
裁判所におかれては、教育というものを熟考し、私達が何故起立できなかったのかに深く思いを致していただきたい。そして子どもや教職員の人権擁護の観点に立った判断を示していただきたいと切に願います。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆ 憲法違反の、被処分者イジメの再発防止研修に抗議しよう!
★ 再発防止研修抗議・該当者支援行動(TSさん)
8月29日(月)
9時20分 集合・行動開始
9時35分 弁護団申し入れ
9時50分 該当者(受講者)入場、激励行動
10時~11時 研修時間(研修センター407会議室)
11時頃(予定)研修終了後、該当者激励行動
*呼びかけ:被処分者の会
●相手側の挑発にのらず整然と行動するようご協力をお願いします。
◆ 粘り強く闘われている「日の丸・君が代」強制反対の裁判の傍聴をお願いします。
―お気軽にどうぞ―
★ 東京「再雇用拒否」第三次訴訟・控訴審第2回口頭弁論
(東京高裁第5民事部。2011年再雇用拒否の損害賠償請求、原告3名)
9月26日(月)
13時傍聴希望者集合(傍聴抽選なし・先着順)
13時30分開廷
東京高裁511号 報告集会:場所未定。追って連絡。
★ 東京「君が代」裁判第四次訴訟・第1回証人尋問
(東京地裁民事11部。2010~13年処分取消請求、原告14名)
10月14日(金)
9時30分傍聴希望者集合(傍聴抽選なし・先着順)
9時55分開廷~16時30分(入れ替えあり)
東京地裁103号法廷 内容:原告証人尋問
報告集会:場所未定。追って連絡。
★ 東京「君が代」裁判第四次訴訟・第2回証人尋問
(東京地裁民事11部。2010~13年処分取消請求、原告14名)
11月11日(金)
9時30分傍聴希望者集合(傍聴抽選なし・先着順)
9時55分開廷~16時30分(入れ替えあり)
東京地裁103号法廷 内容:原告証人尋問
報告集会:場所未定。追って連絡。
三次訴訟最高裁決定、原告団・弁護団声明掲載
「お知らせ」、通達関連裁判進行状況等随時更新。
各種判決文、声明文、行動予定、資料等入手可能。
************
「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会
東京「君が代」裁判原告団
事務局長 近藤 徹
携帯:090-5327-8318
e-mail:qq947sh9@vanilla.ocn.ne.jp
事務所:〒160-0008 新宿区三栄町6 小椋ビル401号
被処分者の会HP↓(7月28日更新。下の青のアドレスをクリック・アクセス可)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~hishobunshanokai/
************
(転送・転載・拡散歓迎。重複はご容赦を。一部報道関係者にも送信)
被処分者の会・東京「君が代」裁判原告団の近藤です。
◆ 鳥越さんの教育政策
/「君が代」四次訴訟 感動的な意見陳述
■ 都知事選まであと2日 命令と処分の教育からの決別を!
あまり知られていないが、7月19日、「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」(略称 市民連合)は、鳥越俊太郎さんと政策懇談会を実施し、「政策提言」をした。
その「提言」の中に、「教育政策」も含まれ、鳥越さんも「住んでよし、働いてよし、環境によし」の3つのよしに「学んでよし」を加え「4つのよし」を主張している。
市民連合の政策提言から教育政策のみ引用する。
<主要政策>
1.子どもと若者に伸びやかで誇りある未来を拓く
☆少女・少年ワンストップ相談窓口
☆都立高校無償化
☆首都大学授業料大幅削減(最低でも半減)
☆給付型奨学金大幅拡充
☆都の文化施設を児童・学生に無料化
<その他の重要政策>
6.子どもが伸びやかに学べる学校を取り戻します。
石原都政以来、公立学校に対する行政の統制が強まりました。都の教育委員会の姿勢は市区町村の教育行政にも影響を及ぼし、現場の教員たちは子どもに向き合うより、教育委員会からのお達しへの対応に追われています。都の教育委員会の体制を根本的に刷新することで、教員が子どもに向き合い、子供が伸びやかに学べる東京を取り戻します。
※全文は下記より
↓
http://shiminrengo.com/archives/1413
一部マスコミの執拗な謀略的ネガティブ・キャンペーンをはねのけ、「都民の声を聞く」という鳥越さんを都知事に押し上げ、石原、猪瀬、舛添と続いた全国最悪の異常な命令と処分の教育と決別し、子どもの成長と発達を中心に据えた「学んでよし」の東京にしよう。
●広げよう!話そう!
小池百合子候補=極右・改憲組織「日本会議国会議員懇」副会長+核武装肯定論者+侵略戦争賛美の「新しい歴史教科書をつくる会」推薦候補+猪瀬・舛添応援(当時自民党都連副会長)+認可保育所ではなく詰め込み「保育」
◆ 「君が代」四次訴訟 次回から証人尋問へ
7月27日、東京地裁(民事11部 佐々木宗啓裁判長)で東京「君が代」裁判第四次訴訟(原告14名)第11回口頭弁論が行われました。法廷(定員42名)に55名を超える人が傍聴に来て(他にバー内原告、弁護士15名)、13名の人が入廷できませんでした(お詫び申し上げます)。
なお、今回で原告ら、都側双方の主張は区切りがつき、次回からは証人尋問(証拠調べ)になります。佐々木裁判長は、今後の法廷の進行について原告らの要望に沿って原告全員の証人尋問を行うとして、次回、次々回の法廷期日を指定しました。
次回法廷(証人尋問1回目)が10月14日(金)、次々回法廷(証人尋問2回目)が11月11日(金)となりました(両日とも9時55分~16時30分、昼食休憩あり)。場所は、大法廷(103号法廷・定員98名)となります。大法廷なので法廷が一杯となるよう是非傍聴に来てください。
「君が代」訴訟は、予断を許さない一進一退の攻防が続いています。13年に及ぶ裁判闘争の到達点を踏まえ、戒告を含む全ての処分の取り消しと損害賠償を認めさせるため、東京「君が代」裁判第四次訴訟、を支援し、粘り強く闘い抜きましょう。
◆ 感動的な原告意見陳述 10・23通達は子ども第1の教育を破壊した!
原告Wさんの意見陳述は傍聴者の胸を打つ感動的なものでした。その思いが裁判官にも伝わることを期待します。全文を紹介しますので長いですがお読みください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2016年7月27日4次訴訟原告W陳述
2003年10月、大泉養護学校職員会談で、校長より10・23通達の説明がなされました。このときの全教職員の驚愕を私はどう言葉にしていいかわかりません。巣立っていく一人ひとりの卒業生を思い浮かべて、こうしたらいいだろうか、ああしたらいいだろうか、と私たち教員が考え続け、実施しようとしている卒業式が、完全に壊されてしまう。大変な危機感をもって、みんな必至で校長に言いました。 「A君はやっと車椅子をこげるようになりました。いま、その車椅子で証書をもらいたいとフロアー会場で練習をしているんです。」「壇上になったらどうしてこげますか。彼に、自力ではとりにいくな、とでも言うんですか。」
「Bさんは呼吸器をつけています。電源コードを壇上へのばして舞台上手そでから向こうの下手そでまでぐるっと回し降りてくるまで延ばすなんてできません。呼吸器の電源を切らない限り無理です。そんなことをさせるんですか。」
しかし校長は、都教委の命令だから、それに従わなければならない、と苦しそうに答えるだけでした。私達は憤懣やるかたなく、世の中のバリアーフリーに逆行している。命をなんと思っているんだ。通達は、子どもの活動、子どもの権利を潰そうとしている、と言い合いました。ほどなく近藤精一指導部長の、障がい児学校には個別配慮をするという都議会答弁をきき、「そうだよ、都教委だって障がい児にバリアーをつくって動けなくするようなことはしないはずだ」「フロアーを使用できるよう要望してほしい」と校長に訴えました。
校長も、そうだなあ、校長連絡会で聞いてみるよ、と言いました。しかし持って帰ってきた結果は、「だめだ、壇上しか許されない。都議会答弁と実際は違う。スロープ制作予算をつけると言っている」。それっきりでした。
高い壇しかないときに、スロープを通ってのぼれるようバリアーフリーをめざす、というのならわかります。しかし約50年間研究を重ね、子どもたちが主人公となる卒業式のために、バリアーのないフラットな会場を使って対面式の卒業式をしてきたのです。スロープをつくるからいいだろう、ではなく、そもそもバリアーフリーのフラットな会場を使うな、と禁止したことこそ問題です。
フロアーか壇上か、と言った形式の違いの問題としてみられるかもしれませんが、それは本質をみていません。子どもから出発すべき教育の基本を忘れた、いや無視した大問題です。障がい児への合理的配慮に欠ける、なにより子どもの尊厳を奪う事柄なのです。
通達前03年3月卒業式では、どれほど車椅子操作がたどたどしくとも自走して証書をとりにいくのを禁じられることはありませんでした。通達後の卒業式で、生徒が電動車椅子を操作し、フロアーで受け取りたいと、校長に懇願しました。その生徒は唇や舌を噛み切りコントロールできない身体に泣き叫ぶ毎日でした。同じ病気の弟は亡くなりました。本人、親、担任の3人4脚の文字通り涙ぐましい努力で奇跡的にやっとどうにか操作が出来るようになったのです。これは、できるできないというレベルの話ではなく、自分の人生で初めてつかんだ、生きる希望、自らの尊厳でした。しかし、校長から、だめだ、とはねつけられました。その子は泣く泣く担任に押されて壇上に上がりました。担任は悔し涙で、起立しませんでした。
通達が出るまでは当然のこととして営まれてきた子どもの活動です。私たち教員は、子どもの尊厳を守ってやれないばかりか、踏みにじる行為に加担させられます。情けない、悔しい。起立命令を拒否するのは、こんな理不尽には従えない、加害行為に加担したくない、というひりひりとした教員の良心の叫びなのです。
私は本訴訟で停職6ヶ月の処分取り消しを求めています。
子どもたちによって育ててもらった、教員としての私の良心、信念。それを捨てるわけにはいかないとしてきたら、あっという間にこんなに重い処分となってしまいました。
退職の前年度の2009年には、悩み抜いた末の卒業式不起立により停職3ヶ月処分を受けました。そして保護者達から責め続けられ、大変苦しみました。これが30年余自分のすべてを注ぎ込み情熱をもって関わってきたことの答えなのかとほぞを噛む思いでした。
退職の年、教員としてどん底にいた私を、再び信頼してくれる子どもや保護者たちが現れ、私は気を取り直し、最後まで子どもと自分を裏切るまいと思い2011年3月起立しませんでした。
私は障がい児教育の1頁も知らずに飛び込み、初めての学校でありちゃんに出会いました。ありちゃんは、後頭葉が損傷しているため、目が見えませんでした。面会にくるお父さんは、ありちゃんを抱っこしながら、「ありの目が見えたら、世界1周でもしてやりたい」と語っていました。1年ほどたったある日のこと、何気なく転がしたボールを追うように、ありちゃんの顔が上がったのです。私はナースステーションに駆け込み、「先生! ありちゃんが見えているみたいだ」とさけびました。医者も看護師も見に来て、後のカンファレンスで、脳に新たな回路ができ始めたのだろうと言われました。
私は芯から驚きました。不可能と医学でいわれていても、人との関わりが人を変える。私はありちゃんによって教育の力、というものを知らされました。その後も、沢山の子どもによって、人は一人ひとり違い、その違いにこそ価値をおいて教育するべきなのだ、と教えられました。通達と命令は子ども一人ひとりの違いを押しつぶしています。
こどもの権利を侵す間違った命令には従えない。これは私にとって、自分が自分であり続けるために、子どもたちによって育てられた教員の良心を捨てないために、越えてはならない一線なのです。夭折していった子どもたちへ、今後も怠けず、子どものために尽くす、と誓った日を私は忘れるわけにはいきません。
私の初任時代からの近しい友人は、諸事情から命令を拒否できず、苦しみながら起立していました。毎年3月が近づくたびに目が空ろになり、耐えかねてとうとう退職し、そしてほどなくなくなりました。教員はみんな、子どもを第一に考えた教育を実施したいのです。それとは正反対のことをさせられる苦しみ。10・23通達はどの教員の良心にも回復し難い打撃を与えています。
裁判所におかれては、教育というものを熟考し、私達が何故起立できなかったのかに深く思いを致していただきたい。そして子どもや教職員の人権擁護の観点に立った判断を示していただきたいと切に願います。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆ 憲法違反の、被処分者イジメの再発防止研修に抗議しよう!
★ 再発防止研修抗議・該当者支援行動(TSさん)
8月29日(月)
9時20分 集合・行動開始
9時35分 弁護団申し入れ
9時50分 該当者(受講者)入場、激励行動
10時~11時 研修時間(研修センター407会議室)
11時頃(予定)研修終了後、該当者激励行動
*呼びかけ:被処分者の会
●相手側の挑発にのらず整然と行動するようご協力をお願いします。
◆ 粘り強く闘われている「日の丸・君が代」強制反対の裁判の傍聴をお願いします。
―お気軽にどうぞ―
★ 東京「再雇用拒否」第三次訴訟・控訴審第2回口頭弁論
(東京高裁第5民事部。2011年再雇用拒否の損害賠償請求、原告3名)
9月26日(月)
13時傍聴希望者集合(傍聴抽選なし・先着順)
13時30分開廷
東京高裁511号 報告集会:場所未定。追って連絡。
★ 東京「君が代」裁判第四次訴訟・第1回証人尋問
(東京地裁民事11部。2010~13年処分取消請求、原告14名)
10月14日(金)
9時30分傍聴希望者集合(傍聴抽選なし・先着順)
9時55分開廷~16時30分(入れ替えあり)
東京地裁103号法廷 内容:原告証人尋問
報告集会:場所未定。追って連絡。
★ 東京「君が代」裁判第四次訴訟・第2回証人尋問
(東京地裁民事11部。2010~13年処分取消請求、原告14名)
11月11日(金)
9時30分傍聴希望者集合(傍聴抽選なし・先着順)
9時55分開廷~16時30分(入れ替えあり)
東京地裁103号法廷 内容:原告証人尋問
報告集会:場所未定。追って連絡。
三次訴訟最高裁決定、原告団・弁護団声明掲載
「お知らせ」、通達関連裁判進行状況等随時更新。
各種判決文、声明文、行動予定、資料等入手可能。
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「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会
東京「君が代」裁判原告団
事務局長 近藤 徹
携帯:090-5327-8318
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事務所:〒160-0008 新宿区三栄町6 小椋ビル401号
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