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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

明けない夜はない(132)<「草の根から世界は変わる」という理論と実践の統一の書>

2022年06月08日 | 日の丸・君が代関連ニュース
<転送歓迎>(重複ご容赦)・「都教委包囲首都圏ネットワーク」、・「新芽ML」、・「ひのきみ全国ネット」、・「戦争をさせない杉並1000人委員会」の渡部です。
 現在、東京・杉並区では▲ 6月19日に行われる区長選に向けて「住民思いの杉並区長をつくる会」<岸本さとこさん>を立候補予定者に、連日老若男女が区内くまなく宣伝行動を展開している。
 香川や大阪から、また都内の他区からも応援に駆けつけてくれる方もいる。
 さらには水道の民営化を、住民たちの力で再公営化したパリ市やバルセロナ市からも応援メッセージが届いている。
 その岸本さとこさんは、2020年に『水道、再び公営化!~欧州・水の闘いから日本が学ぶこと』(集英社新)という本を出した。時間がないので以下簡単に紹介したい。
 「水」は人間にとってなくてはならないもので、まさに「命の水」である。

 それが1980年代より新自由主義がはびこり、グローバル資本が金儲けのため、公共の「水道」を民営化し、その結果、水道料金が上がり、「命」が脅かされつつある。
 それに対し、近年では世界各地で市民たちが立ち上がり、「民営化」された水道を「再公営化」している。
 この書はそれを具体的に紹介している。
第一章 水道民営化という日本の危機
第二章 水メジャーの本拠地・パリの水道再公営化
第三章 資本に対抗するための「公公連携」
第四章 新自由主義国・イギリスの大転換
第五章 再公営化の起爆剤は市民運動
第六章 水から生まれた地域政党「バルセロナ・イン・コモン」
第七章 ミュニシパリズムと「恐れぬ自治体」
第八章 日本の地殻変動
おわりに 草の根から世界は変わる。
 いずれの章も簡潔・具体的であり、大変分かりやすい。
 これはまさに、新自由主義グローバル資本とどう闘い、民主主義をどう発展させたらいいかについて、多くの示唆を与えてくれる。
 そして、「おわりに~草の根から世界は変わる」のところで、彼女は次のように述べる。
問題の核心は、国民の財産を投資家に売り飛ばし、人々の公共財(コモン)であるはずの「命の水」を儲けの対象として許してしまうシステムにある。
料金の高騰は、そのシステムが駆動した時に起きる「結果」のひとつだ。
そして、今の日本の課題は、動き始めたそのシステムとどう闘うか、なのだ。
 もう一つ。
国家は資本に近づいていく。放っておけば、国家が奉仕する対象は、エリート、富裕層、株主、大企業、国際金融資本だけとなり、99%の私たちは排除されていく。
だからこそ、水のような(コモン)の管理を人々の手に取り戻すことこそが、形骸化しつつある民主主義を再起動させる鍵なのだ。
民営化は民主主義が欠落しているほうがやりやすく、再公営化は民主主義の強化を必要とする。
 もう一つ。
私は小さな草の根の変化の積み重ねなしに、国や国際レベルの大きな変化を望む近道はないと思っている。
地域から民主主義の練習と実践の運動を重ね、地域を越えて連帯することで力をつけていきたい。
 そして最後に次のように結んでいる。
・・・水道のコンセッション(筆者はこの実質は民営化だと言っている)計画を凍結させた浜松の人々が現われた(本の中で紹介されている)。
浜松の運動をみて、私は学生時代に感銘を受けたマーガレット・ミード(文化人類学者)の名言を思い出さずにはいられなかった。
・・・英文略・・・
(疑う余地はないのですよ、思慮深く、献身的な少数の市民たちが
世界を変えうることを。まさにそれが今まで起こってきたことなのですから。)
 この書は、まさに「理論と実践の統一の書」なのである。
 みなさん、杉並の区長選を応援してください。

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