第11回「日の丸・君が代」問題等 全国学習・交流集会 報告資料〔諸課題⑤〕

　◆ ２０１６－２０２０　天皇「代替わり」反対運動について
　　　～「おわてんねっと」を中心に

井上森（立川自衛隊監視テント村）

　（１）平成「代替わり」反対運動

　・2016.８.８明仁天皇メッセージから始まった「天皇主導の代替わり」
　・全国１１５団体の賛同を経て、街頭反対運動の最大の結集軸となった「おわてんねっと」
　・運動の中のスローガン
　　　「退位するなら廃止しろ！」（2016/11/20 天皇制いらないデモ＠吉祥寺）
　　　「天皇制を『平成で最後』に！」（2019/4/27～５/１『反天WEEK』）
　　　「『代替わり』という天皇制最大の動揺期に、ともに声をあげる同志を募ります」（2018 おわてんねっと『結成リーフ』より）
　・１年半の活動で、計10 数回におよぶ集会やデモ。
　　　2019/４/２７～５/１、５日連続反天行動「反天WEEK」、
　　　５・１即位反対デモ500名、
　　　10・22 即位礼反対デモ550名。

　（２）「５００人の壁」を越えたこと

　・５/1、10/22 の結集の質→「昭和Xデー以来の反天皇デモ参加」という年配の人たち、他の運動よりも目立った20代の若い人たち。「日の君」絶対教育をくぐりぬけても育まれた主体。
　・若い人たちの中では、戦前天皇制との連続性という論点（戦争と天皇）の比重が減り、日本における差別・排除・支配の中心システムとして天皇制を批判する見方が多かった印象
　・公式SNS（ツイッター）の活用。ネットの世界に広がる反天皇制の声。空気を読まなくていい空間で
　（３）９０％の「象徴天皇制支持」世論を支える弾圧・暴力

　・2019 年明仁退位直前の世論調査「天皇制を廃止する…3.6％」戦後最低
　・いちどもフェアに議論された事のない「天皇の地位」
　・平成「代替わり」反対運動にもふるわれた弾圧・暴力
　　　・2016年11月20日「天皇制いらないデモ」～初の「生前退位反対」を正面から掲げたデモ。100名のデモ隊に40名の右翼が襲いかかり、700名の機動隊は右翼の襲撃を放置。宣伝カーガラス破壊、トラメ5台破壊、プラカード全滅、6名負傷。
　　　・2017年11月～反天皇デモに使われる宣伝カーを警察官10名の目の前で1時間にわたって右翼が襲撃。フロントガラスなど破損。
　　　・2019年10月22日～即位礼反対デモ（550名参加）に警察が襲い掛かり刑事弾圧。大学生、労組組合員、ジャーナリストを逮捕。即位パーティーが終了する10月31日まで勾留。
　（４）最後の一人まで平定しないと安心できない心の支配＝天皇制

　・ふるわれた暴力と抵抗の軌跡を残すことが大切
　・「強制でないことがのぞましい」（明仁）に対して、「強制しなければ天皇制は存続できない」ことの生き証人になりましょう。