パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

アベを倒そう!(48)

2015年12月29日 | 日の丸・君が代関連ニュース
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 昨日(12月26日)東京・中野で開かれた▲ 『「18歳からの選挙権」はどんな社会をつくれるのだろう!』という集会に参加しました。
 これは杉並区の市民たちが主催した集会で、この集会のために区内の13の高校に約600枚のチラシを入れ、さらにはそれに共感してくれた世田谷の方がそちらでも街頭で約500枚チラシをまいてくれたということです。
 13の高校の反応はいろいろで、全体的には、学校側は迷惑そうな感じの対応だったとのことです。
 中には、正門前のバス停でバスを待っていた生徒たちに50枚ほど受け取ってもらったところで、教員が出てきて、生徒からチラシを回収した学校もあったとのことです。
 チラシを見て会場に来た生徒はいませんでしたが、それでも集会には、高校生が7名(4名のパネラー+3名)、一般の方々が32+α名で、計41~2名の参加がありました。
 集会では最初にA高校・社会科のB先生が<「自前の社会づくり」としての政治と政治教育>という報告をされました。
その骨子は以下の通りです。
  1 政治とは何か
  2 政治/政治教育をめぐる3つの困難と3つの位相
  3 教室の中と外をつないで
  おわりに 「18歳選挙権問題」に、政治/政治教育を閉じ込めない

 これは高校生を取り巻く実際状況を踏まえたなかなか熱のこもったものでした。、
 ここで全体を紹介できないのが残念ですが、「おわりに」のところに書いてあることがS先生が一番言いたいことだったと思いました。
 その後、パネラーの4人の高校生たちを中心に集会は進められました。
 (ちなみにこの4人の中にはティーンズ・ソウルの高校生はいませんでした)

 その中では、A高校は日常的に政治の話ができるということでしたが、他のところはかなり困難ということでした。
 中には、学校で政治の話をしていたら、「校内で政治的な話はするな」と呼び出され、数人の教員に取り囲まれ、「これ以上すると特別指導だぞ」などと言われた生徒もいました。(参加者一同驚く)
 また、
 「自分が入っている社会問題研究会の仲間を、この集会にさそったが、『興味ある人は行くだろうけど、興味ない人はどうするの?』などと言われ、誰も来てくれなかった。」
 「戦争法のことを友だちに話そうとしたが、俺は別に興味ない、と言われ、言えなかった。」
 などの話が出て、A高校の生徒は「他の3人の学校の状況は信じられない」と言っていました。
 その後、18歳選挙権の問題について、「高校生は選挙に行くだろうか」ということが話題になりました。
 そうしたところ、A高校の生徒は「半分以上行くのでは」と話していましたが、
 他の三人は以下のようなことを話していました。
  「全然いないと思う。クラスに一人いたらいいのでは。
  「みんなで行こうと言ったりするが、『めんどくさい』などと返ってくる。少ないのでは。」
  「100人いる学年で8~10人くらいだろう。」
 今回参加したA高校以外の生徒たちはかなり悲観的に見ていました。

 それでも、最後の方で司会者が、「また、こういう会を持ちたいが、来てくれるかな」と問うと、みんなは「こういう場は必要だ。都合がつけば来る」と言っていました。
 ちなみに、次回は1月30日(土)、次々会は2月27日(土)の予定です。
 私は、今回の集会の取り組みは、
  ・区内の13もの高校で市民たちがチラシをまいたこと、
  ・7人もの高校生が来てくれたこと、
  ・彼らの生の声を聞けたこと、
  ・次回につながる会になったこと、などから、
 「安保法制」下の「18歳選挙権」という情勢下で、新たな第一歩を画する取り組みだったと思います。
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 <「三 学生はなぜカフェーから閉め出されるか」>
   戸坂潤の論文「学生論三題」から
  (『戸坂潤全集』第四巻、363~373ページ)

 昔の書生は、新興支配階級の幹部候補生として養成されたものであったから、初めから一定の社会的役割と使命を持っていた。
 ・・・・・・・
 処が日本の独特な資本制がその独特な軌道に乗り始め、行くべき処まで行って了うと、支配者幹部の椅子は段々余地を持たなくなる。
 ・・大学を出ても学士様でも、食えなくなって来たのである。・・・
 当然学生に対する社会的待遇は悪化せざるを得ない。
 学生は学生である限り立派に特権的に食っているにも拘らず、学生は一種の可能的な失業者と見做されることになり、云わば一種の余計者で邪魔者だとさえ考えられてくる。
 学校を減らし学生の数を制限しろと社会では提案し始める。
 ・・・・大学専門学校出身者の方が中等学校卒業生より却って就職率が低いということは、相当世間に徹底している事実なのだ。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・
 処でカフェーの問題になるのだが、実は現代学生の享楽上の消費能力及びそれに基づく享楽上の趣味風味が、カフェーの存在とよく相応しているのである。・・・
 ・・・・・そこで、保安部によるカフェーからの学生閉め出し案も初めて実行可能になるわけで、営業自身寧ろ之に賛成さえしているということは、大いに意味のある現象なのだ。
 だが学生の社会的な弱り目の他にカフェーの問題に就いてもう一つ考えておかねばならぬ条件がある。
 学生を弱いものにした例の社会推移の、その同じ物質的原因が、最近カフェーにとってあまり有利でない社会的観念を発生させつつあるのである。
 半封建制的日本ファシズムの思潮は、まず第一にアンチ・モダーニズムの形を取って現れていることを注意しよう。
 この趣味は無論一種の復古主義を採用するのであるが、夫(それ)は同時に往往にして日本流の封建的家族制度に基づくアンチ・フェミニズム、云わば薩摩隼人式アンチ・フェミニズムを産み出す。
 この二つはカフェーの存在にとっては大きな敵でなくてはならぬ。
 ・・・即ちアンチ・モダーニズムとアンチ・フェミニズムという一双の趣味風俗が、こうやって、夫々、勤倹主義(!)尚武主義(!)という一双のファシズム式道徳にまで高められるのである。・・
 でこうなると、カフェーはやがてダンス・ホールと全く同じ運命を辿らなければならぬということは、決定的に明らかだ。
 ・・・すでにダンスホールに就いてはこの企てが着手されている。

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 以上で戸坂潤の<学生論三題>を終わりますが、まさに、History repeats itself ! です。
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