ゴヤ & ベートーヴェン_運命
「宮廷画家」と言えば、スペインでは「ゴヤ」が上げられます。「ゴヤ」のことは、映画にもなっているぐらい、よく知られている画家だといえます。
その「ゴヤ」も、宮廷画家として一生を終わるのですが、「ゴヤの場合」も40才を過ぎてから聴力を失います。
その聴力を過ぎてからの「ゴヤ」の作品には、現在でもよく知られている名画がたくさんあります。
「着衣のマヤ」「裸のマヤ」というのは、とても有名ですが、こうした「裸体」はスペインにおいては禁止されていました。
「カトリック国家」と言うことで、宗教上の理由からこうした絵は禁止されたのですが、ある権力者に頼まれて描いたようです。
「対比」がきいて、見るものに「インパクト」を与える効果のあるこの2枚の絵は、どうしても目立ってしまいます。
しかし、「ゴヤ」が描いた絵は「宮廷」における人間模様であり、「人物画」を描いた作品の点数を見るだけでそれらがわかります。
「矛盾」だらけの宮廷の生活に、ある種の「義憤」のようなものを表現している作品がたくさんあります。
ところで、「ゴヤ」は「聴力を失う」という壁にぶつかりますが、音楽家の「ベートーベン」にしても聴力がありませんでした。
そうした「ハンディ」を乗り越えていったから、人と違う世界観がもてたし、またそれを乗り越えようとする力が生まれてきたのかも知れません。
「天才と言われる人達」と言うのは、そうしたものをどこかに持っていて、それをばねに大きく飛躍しているように見えます。