英国的読書生活

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海外の長篇小説ベスト100って

2008-05-19 | イギリス
先月出た雑誌「考える人」に「海外の長篇小説ベスト100」という特集が組まれていました。上位20作品を見てみると・・・
①ガルシア=マルケス「百年の孤独」
②プルースト「失われた時を求めて」
③ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」
④セルバンテス「ドン・キホーテ」
⑤カフカ「城」
⑥ドストエフスキー「罪と罰」
⑦メルヴィル「白鯨」
⑧トルストイ「アンナ・カレーニナ」
⑨カフカ「審判」
⑩ドストエフスキー「悪霊」
⑪エミリ・ブロンテ「嵐が丘」
⑫トルストイ「戦争と平和」
⑬ナボコフ「ロリータ」
⑭ジョイス「ユリシーズ」
⑮スタンダール「赤と黒」
⑯トーマス・マン「魔の山」
⑰カミュ「異邦人」
⑱ドストエフスキー「白痴」
⑲ユゴー「レ・ミゼラブル」
⑳マーク・トウェイン「ハックルベリイ・フィンの冒険」
どだい好みの分かれる古今東西の名作に順位付けしようという、ある意味無謀な企画です。でも、こうやって20位までを見ていると、確かに学校の先生お薦めには違いないですが、中には「本当に面白いの?」と素朴に感じてしまうランキングも・・・。(少なくとも私が出会った人なのかで、「失われた時を求めて」を完読した!という人に出会ったことがないので何とも言えないのですが・・・) ベスト10にはドストエフスキーが3作も送り込んでいるし、カフカも2作品で頑張っている。この辺は最近の再評価の流れも影響しているのでしょうかね。ディケンズなんかは作品で票が割れてしまい順位が意外と伸びないし、バルザックなんかも、あれっというあたりに位置してます。
ランク付けに協力し、アンケートでベスト10をあげたた方々の中で、児玉清氏が「ホーンブロワ・シリーズ」を、恩田陸さんが「指輪物語」を入れていたのを見て、ちょっとほっとしました。

この「考える人」という雑誌、広告がユニクロだけ(新潮社の分は除く)、それも巻頭、巻末だけという、オシャレなのか、気持悪いのか、ちょっとよく分からない雑誌です。