マスミンのピアノの小部屋

ピアニスト兼ピアノ指導者松尾益民が、ピアノや教育、世の中の出来事など日々感じることを、徒然なるままに綴ります。

ピアノを弾く手の形

2012-09-05 23:35:09 | 日記
子供のころ、ピアノを弾く手の形は、手のひらに卵を持っているように…と教えられました。
何かわかるようでわからない表現…要は、丸い手の形ということなのでしょう。
ホントは、力を抜いてダラッと手を下したら、その時の形をそのままピアノの鍵盤上にのせると、いい形なのですけど。
たいていは、その脱力したいい形が、ピアノの上にのせたとたん、変わってしまうのですね。
力を抜くってホントに難しい。
子供に教える時は、両手でチューリップの花を作らせています。
それでも、うまくできる子もいれば、なかなかできない子もいて、様々…。
子供は、手の関節がまだしっかりしていないので、無理やりいい形を強制してもいけないのですが、これが、何の苦もなくできる子もいて、これってやっぱり向き不向きの向いてるタイプかな、と思うわけです。
まぁ、個性…というわけでしょう。

私自身は、関節が弱いタイプだったかもしれません。
けっこうフニャフニャの手で弾いていて、いつも音が弱いとか言われてましたね。
ある日思い立って、いつもよりしっかり弾くようにしたら、いいと褒められて、何だそういうことか!と思ったことがあります。
でも、いい手の形を覚えたのは、実は大学に入ってからです。
入ってまずやらされたのが、コルトーのメソードだったと思いますが、ドレミファソを押さえて、指あげ。
ここで形を作ることをやらされましたね。
大学のころからピアノを教えていて、生徒に教えるのに自分がいい形ができないとということで、覚えたのだと思います。

今日のレッスンで、最近始めたばかりの小学1年生の子が、難なくいい手の形をしていて、ふと思ったことでした。