14日の第69回プロムナード・コンサートでは、ブルグミュラーの練習曲の中から、4曲演奏します。
ブルグミュラーという作曲家は、日本では25の練習曲作品100で有名で、ピアノを学習する人達が、必ずと言っていいくらい通る道です。
ブルグミュラーは、ヨハン・フリードリヒ・フランツ・ブルグミュラー(ブルクミュラー)という正式名で、1806年生まれ、1874年に亡くなっているので、今年は没後150年の記念イヤーなのです。
ブルグミュラーのお父さんと弟も音楽家だったそうですが、日本ではとにかくフリードリヒしか知られていませんね。
ドイツのレーゲンスブルクの生まれなので、ドイツ語読みをするとブルクミュラーで、のちにフランスに帰化したため、ブルグミュラーとも発音されます。
フランス語でBurgmullerだと、ビュルグミュラーだけどな…と言ってみる…。
さて、25の練習曲は、入門本を終わった人が使う曲集で、技術的な練習に加えて「歌う」練習にもなっていて、美しい曲や楽しい曲など様々なので、愛用されているのだと思います。
その中から、たぶん最も有名は2曲、第2番アラベスクと第25番貴婦人の乗馬を演奏します。
アラベスクというのは、アラビア風の装飾模様のことで、唐草模様と言われる図柄のこと。
曲としてのアラベスクは、華麗に装飾された華やかな曲…とでも言うのでしょうか。
でも、ブルグミュラーのこのアラベスクは、初歩の曲なのでそこまで華やかでもないし、私としては、音形が、まっすぐ進んだり行きつ戻りつしたりしているところからアラベスクと名付けたのかな…とかんじています。
貴婦人の乗馬は、原題はフランス語でLa chevaleresqueで、「騎士道的な」とか「騎士道精神のある」という意味で、ここには貴婦人とか令嬢とかいう意味はないのです。
騎士道的な、というのを「高貴な」という意味につなげて貴婦人、騎士は馬に乗っているから乗馬ということなのでしょうか。
日本語のタイトルをつけるにあたって、子どもに親しみやすいということで、「貴婦人の乗馬」とつけたのでしょうね。
何となく、馬に乗って楽しんでいるような感じに聞こえますね。
25の練習曲だけでは演奏効果という意味では弱いので、12の練習曲の中からも2曲演奏します。
こちらは、「12の旋律的で華麗なる練習曲作品105」です。
練習曲の程度としては、ツェルニー40番程度。
こちらはタイトルはついていません。
第1番はハ長調で、アルペジォ(分散和音)の練習です。
第11番は、トリルによる前奏の後、分散和音の伴奏の上に歌われるメロディを美しく弾く練習となっています。
2曲とも、美しい曲です。