茶々日和~まったりしましょ~

愛犬茶々(Mダックス・メス)とのまったりした暮らしと、趣味の観劇記です。よろしくお願いします。

何度でも、おかえりを言おう

2015-10-29 12:10:48 | 読書・映画
お勧めの本。

フランスのバルバラ・コンスタンティーヌという女性の作品。
まるで、こじゃれたフランス映画を観ているような、そんな小説です。
(ずっと映画の世界で働いてきた方のようです。)

こじゃれたといっても、登場人物の中心は、じじばば。
生まれたばかりの赤ん坊や、小学生の兄弟、20歳くらいの男女も出てくるけど、主人公は70歳のおじいちゃん。
息子夫婦が孫を連れて出て行った広い農家に猫と住んでいたのだけど、ちょっと勇気を出して、隣人や友人・知人を巻き込んで、みんなで共同生活を始める話。
「じじばば連帯」には、リタイアした老人だけではできない力仕事や専門性のある仕事のために、お金のない看護学生や、新しい農業を志す高校生も参加し、最後には、赤ちゃんまで誕生してしまいます。

いろんな悩みや心の傷を抱えた人々が、寄り添いながら生活する中で、もう一度活き活きと輝き出すなんて、なんたか嘘っぽいと思う人もいるでしょう。
でも、軽くユーモラスな語り口にのせられて読み進むうちに、人間って捨てたもんじゃないと思わせられる一冊なのです。

実は、まだまだ回収されてない伏線がいっぱい残っているので、続編も期待できそうです。
そこも含めて、なんだか気になる一冊。

ほっこりしたいあなたにお薦めの秋の一冊。
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