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これはきついです。寅さんからのプロポーズと勘違いして・・・受けたのに、お千代さんがわかいそうです。受けるのだってまじめに受けたのに・・・寅さんにはその真剣さにどうしていいかわからずと惑っちゃったんですね。お千代さんがその戸惑っている寅さんをかわいそうに思ったのでしょう。「やっぱり冗談よ」といいますが、なんか、寂しいせりふです。そのあとも一緒に帰れなかったお千代さんの後姿が本当に悲しい。
いきなり寅さんに呼び出されてわざわざお店閉めて着物も着てやってきたのに・・・
とらやの人たちに「私がふられたの」と言うお千代さんを見てさくらさんはなんか感じたようですが、お千代さんが気になったのもそうですが、結果的にふる事しかできなかったおにいちゃんを思ったのに違いありません。
このあたりの寅さんは完全撃墜のそれまでと違って、いい線いきますね。この辺、いい作品が多いと思います。(08.1.19)
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マカオの寅(だったかな?)のマクラ、寅さんのお嫁さんを探すところで大騒動、旅先で渡世人の寂しさが身にしみて・・・また家に帰ってみたら大学教授の米倉さん(役名は岡倉さんだったかな?)が寅の部屋にすでに住んでて・・・それでまたひと騒動でまた家を飛び出そうとした時にお千代さんとの再開!
美容院でさくらさんが髪をとかしてもらっているときに寅さんが入ってきて「ここは漬物屋か?らっきょが2つ並んでる」なんて2人に言うシーンがとてもほほえましいです。あの時の鏡越しにお千代さんを見てさくらさんがはっとした顔をしたけれど、あれは何だったのだろうか・・・意味ありげな表情でした。
寅さんはあがいている人を見ると、手を差し伸べたくなっちゃうんですね。
もう一言、もう一言・・・もう一歩がんばれば、お千代さんと結ばれたのに・・・
勘違いのプロポーズの時のお千代さんがあそこで粘っても良かったのに・・・でも、粘れなかったところがお千代さんの優しさだったのか、それとも、「寅さんはそれほど私を好きじゃなかったのか・・・勘違いしてたわ・・・」と言うことなのか・・・なんにしても、お千代さんの想いは自ら引いてしまったのでだめになっちゃいました。
寅さんも、動揺するのはいいけれど、そこで踏ん張って、がんばって、自分の気持ちを整理できればよかったけれど・・・あそこで思わぬ展開でがけっぷちに自分からなっちゃって、向こうが引いてくれたおかげで助かったって感じになっちゃいましたけど・・・結局、自分の想いとは正反対の態度をとってしまうおろかな寅さんでした。
そしてそんな自分に落ち込んだのでしょう。2階でのさくらとのやり取りがまた悲しいのですが・・・さくらに打ち明けようとそこまでで出かかった言葉を、結局うやむやにしてしまった寅さん。あそこで一言、さくらに打ち明けていたら、さくらの適切なアドバイスによってまた話が展開したかもしれないのに・・・それをしなかった寅さんに哀愁・・・
最後のお千代さんのお正月のシーン、「私ふられちゃったから」というお千代さんにまじめにとらやの人たちが捉えてくれたならば、また違う展開もあったでしょう。あれはお千代さん、ちょっとかわいそう。でも、あそでみんな笑っている時に「どうして?寅さんならお嫁さんになってもいいのに・・・」とまじめに抵抗したお千代さん。自分の恥を表に出して立派な女性ですなあ・・・いい女の人だよ。
寅さんからのプロポーズを期待して、お店を閉めて和服まで着て4時間もはぐらかされて、来た!と思ったら勘違い。あそこでお千代さんは寅さんを怒っちゃえば良かったのに。「あんた!他人のことより自分の心配をしろ!」とか、「私は本気なのに、私の心をもてあそぶ気?」とか何とか・・・まあ、そういう人じゃないから、いい人なんだけど。
うわー今日は長々と書いてしまいました。
お千代さんに惚れたね。