虹をつかむ男松竹このアイテムの詳細を見る |
みんな寅さんを愛してたんですね。寅さんを引きずっているとでもいうか・・・いや、寅さんへのさよならの意味なのかもしれません。そういう位置づけで、あらためて映画って人々にとって何なのかを考えさせられますね。
それで、恋愛模様が寅さんのようにふられるわけですが、これは、相合傘の時のやり取りは、みゃくありだったのか、それとも、その結婚を迫られてることを伝えたかったのか・・・結論はすごく納得いかないです。結婚する相手が得体の知れない者だからなんだけど・・・中期の寅さんの心のつながりと初期のの寅さんのふられ方。
最後の最後まで、戻ってくれることを願っていたのだけれども・・・戻ってきません。
しかし、西田さんは、あそこで引き下がってよかったのかな?と思いつつ・・・自分に置き換えたら、ひくしかないでしょう・・・ということになります。
やさしすぎると何もできなくなるしね。その関係を壊すことを恐れて臆病になる。ああ・・だからどうすれば・・そうです。たとえ付き合ったり、結婚したりしたとしても、その時の好きである状態を維持できるわけがないし、新しい段階に入ることで新しい変化が起こるわけだから、その時の状態ではいられないのです。良くも悪くも質的変化をしてしまうわけだから・・・
人間、失敗ばかりしてると、その状態から一歩外へ出ることに臆病になりますよね。失敗したらどうしよう・・・とか、うまくいったとしても、それが長く続くわけがない・・・といったように。
だから、やさしくやさしく包んで、その状態を維持しようとするわけですね。でも、維持しようとするということは結果的に相手を束縛することになって・・・新しい変化を求めている人にとっては、そこにいることができなくなってしまうのではないかと思うのですが・・・
その変化の兆候というか、表れというか、出方がある時に、こちらも変化しなければいけなかったんだけれども・・・その時にこの人の判断は、今までどおりいい人であることを貫いたわけです。それで維持自体が不可能になったわけですけど・・・変化をおそれるあまり最悪の変化を起こしてしまったのですね。
・・・っていうより、もともとそういう結婚してもいいと思っている人がいる中であんな態度はゆるせんけどなあ・・・
むかつくけど仕方がない。それも人生です。
なんか、色々書きましたが、人生いろいろということで。
今思ったけど、俺が映画つくったら、甘ったるいこうあるべき的な映画でつまらないものになるんだろうな。一番自分が文句言いたくなるような。