娘が転勤で東京に戻って来た。
戻ってきた職場は大手町にある。
名古屋駅から新幹線に乗って東京駅に降り立った日、取りあえず神田のホテルに荷物を置いてから、3人でその界隈を歩いてみた。
娘の職場は建て替えられて、昨年10月にオープンしたばかりの新社屋だ。
前回岐阜に転勤した時はおんぼろビルだった。
2年経って、ピカピカに変身したビルに帰ってきたことになる。
同じ働くならきれいな職場のほうが気分が良いに決まっている。
ラッキーと言ってもいいのではないかしら
中に入ってみたかったけれど、日曜日だったので、ビル全体がお休み。
それでも多少は人の出入りがあるのだろう、正面玄関にガードマンが立って目を光らせていた。
目と鼻の先に、夫が若い頃働いていた職場があった。
ついこの間のことのような気がするけれど、30年以上前のことで、その界隈は随分変わってしまった。
でも、嬉しいことに、夫がいたビルはまだ健在だ。
当時は結構背高だと思っていたのに、今見るとすっかり周囲にうずもれている。
あちこち見回して、ここに〇〇があった、あそこに××があったと、夫は懐かしそうに口にする。
「ああそれはね、向こうに移動したよ」、とか、「あそこのビルに入ったの」とか、娘が答えて、大手町談義で盛り上がっていた。
大手町ツアーの後で、皇居のお堀に沿って歩いた。
桜がまだまだ見ごろで、国立公文書館のあたりでは桜のトンネルができていた
思わぬ贈り物 に、しばし感動。
娘を待っていてくれたのかしら
そんなことがあるわけはないけれど、なんとなく心が暖かくなる
さて、次の転勤まではもう少し間があるといいな