韓国ドラマ「テバク」あらすじと感想、最終回
「ファンジニ」そして「快刀ホンギルドン」から8年ぶりとなる
時代劇で新境地を切り拓いたグンソク君。
今までのビジュアル系のイケメンとは違う荒々しい男らしさが
本作の「テバク」で目新しく新鮮に映っていました。
ワイルドな男になったグンソク君演じるテギルは国王と王女の
長男として生を受けるも6か月で生まれた子供は王の子供だと
認められず息子の命に危険を感じた母は元夫のマングムに
子供を託します。
王家の血をひく王子でありながら、その事実を知らずに賭博師の
父のもとで育ったテギル。
育ての父であるマングムの愛情を一身に受け賭博師として育ちますが
ある日町で見かけたタムソ(イム・ジヨン)に一目ぼれし、
「今日からお前は俺の女だ」と勝手に決めつけるところはオレ様キャラの
グンソク君にピッタリの自信家で偉そうなヤツでした~(笑)
またテギルが生まれた翌年にヨニン君(ヨ・ジング)が生まれます。
身分が低い側室の子と言われながら育ちますが、誰よりも賢く優れて
いるのに、遊び人のように暮らしているのは母親の差し金で、政治に
関心がないように見せれば大臣たちの目をごまかし、いづれは王に
なれるからという考えです。
敵だらけの宮中で孤独に育ったヨニン君(ヨ・ジング)の寂し気な
表情やタムソ(イム・ジヨン)に向ける切ない眼差し、また戦いの中で
魅せる鋭い眼差しと繊細な表現力には驚かされます。
孤独なヨニン君になりきったヨ・ジング君の熱演が際立つ「テバク」
ですが、もう子役の少年のイメージはなく青年に成長した大人の彼に
ビックリです。この先楽しみな俳優さんになりましたね・・・
この二人の王子の母ボクスンのモデルになっているのが、下働きの
身分から第21代王英祖(ヨニン君)の母にまで昇りつめた「トンイ」の
主人公です。
捨てられたテギルはいつか母と呼べる日が訪れるのでしょうか?
本作は王家の血が流れている兄弟を中心に朝鮮王朝の王座をめぐって
さまざまな人間たちの欲望と増悪が絡み合う物語です。
個性豊かなキャラクターたちの登場も本作の大きな見どころで、
二人の王子の数奇な運命を思うままに翻弄するのは優れた頭脳と
策略で王座を狙う悪役のイ・インジャ(チョン・グァンリョル)。
はじめは民のための朝鮮をつくるといって、テギル(チャン・グンソク)
を王にする偉大な大業のために戦うと言っていましたが。結局は
自分の野望をかなえるために王座を狙う反逆者となります。
そんなイ・インジャに対抗する国王の粛宗(スクチョン)役を
チェ・ミンスさんが熱演し、大ベテラン二人の謎めいたカリスマ性と
誰も真似できない独自の演技力は納得するほどの貫禄があります。
またほかにも、テギルに深い愛情を注ぐ勝負師の父(育ての父)と
祖父やお金儲けしか目がない賭博場の女主人ホンメ、テギルの剣術の
師匠となるキム・チェゴンなど人間味あふれるキャラクターたちも
このドラマを引っ張って引き立ててくれます。
第19代王の粛宗(スクチョン)に捨てられたテギル(チャン・グンソク)
は賭博師のペク・マングムに育てられ、成長したテギルは父と一緒に
上京しますが大業の一歩を踏み出すイ・インジャ(チョン・クァンリョル)は
育ててくれた父マングムを殺します。復讐を誓ったテギルは父の仇の
インジャを殺そうとしますが失敗に終わり、仇のインジャは最後に
「お前が大虎になって現れるのを待とう・・・」と言いテギルはインジャ
から追い詰められ崖から落ち危険な状態になります。
強運のテギルは生き帰りますが記憶を亡くし使用人として塩田に
売られてしまうのです。
父の仇を胸に憎しみほど自分自身を強くするものはないテギル・・・
これはテギルを目覚めさせ王にすべく緻密な計略で、これが「お前が大虎に
なって現れるのを待とう・・・」ということの意味なんですね。
やがて少し記憶が戻ったテギルは塩田のアグィ一味に「俺と漢陽に行って
大儲けしないか?」と誘い、都で仇のインジャと再会します。ところが
まだまだ全てにおいてイ・インジャの力に勝てるテギルではありません・・・
インジャによって父の命を奪われたテギルは己の未熟さを痛感し、
武術にすぐれた朝鮮一の剣士キム・チェゴンの弟子になり、復讐する日を
待ちながら過酷な修行を重ねながら剣術と賭博の腕を身につけ、父の
復讐を誓うのです。
また一方、側室の子供で王になれないヨニン君(ヨ・ジング)は遊び人の
ふりをするがその賢さに気付いた粛宗(スクチョン)は王座に就くように
勧めます。ところが兄である世子ユンの目と耳になり兄の刀になることを
誓いますと王座に関心がないことを告げるのです。
後半に入り、テギルは武術の実力も完成し師匠であるキム・チェゴン
(アン・ギルガン)に別れの挨拶をします。
「ありがとうございます。いつか師匠のために命をささげます」と
感謝とこれからの覚悟を誓うテギルです・・・
またヨニン君(ヨ・ジング)も王である粛宗の力添えもあり権力の
中心に立つようになり世子(ヒョヌ)の座を脅かすほどになります。
そしてタムソ(イム・ジヨン)も自分の父を殺した犯人が王ではなく
養父イ・インジャ(チョン・グァンリョル)であることに気づき結局
イ・インジャのそばから離れることになります。
3人はそれぞれ独り立ちをはじめ、新しい運命を迎えることになります。
後半過ぎ、イ・インジャは賭博場を荒らし財力を集めています。
イ・インジャの資金源を絶つためにテギルとヨニン君はお互いに
協力することになりますが二人が兄弟であることはまだ知りません。
そして、王とイ・インジャの激しい攻防戦が続く中、ヨニン君は
母から、テギルはイ・インジャからテギルが王の子供だと知らされます。
母である王妃と再会を果たしたテギルはそっと「オモニ・・・」と
つぶやきます。母は「この悪い母を許して・・・」と言ってテギルの
手を優しく握りながら涙を流します。
テギルは「今はまだ混乱しています。またお目にかかります・・・」と
言って王宮を出ていきますが、テギルは母を許すことが
できるのでしょうか?きっと長い時間が必要になるでしょうね・・・
その後、王からの命令でテギルとヨニン君はイ・インジャを捕まえ牢獄
することに成功しますが、強運の悪人イ・インジャには切り札があり
簡単に死ぬような男ではありません。
まったく、薄ら笑っているイ・インジャが腹立たしいシーンですが
王は自分を殺そうとしているイ・インジャが無罪放免になったことで
テギルの師匠であったキム・チェゴンを呼び、殺すように命令します。
そしてタムソ(イム・ジヨン)が自らイ・インジャのために命を
捨てるのです。タムソの死はすべて逆賊チョンの仕業です。
タムソを殺されたイ・インジャは大きな悲しみから腹いせに王の
6男ヨルリョン君を殺します。
王が亡くなり世子であるイ・ユンが朝鮮第20代王になり、次に
ヨニン君(ヨ・ジング)が王の世弟に任命されます。
テギルは国王を防衛する別武士として任命を受けますが、「私は
民のために王座は必要ない。自分なりの立場で民のために最善を
尽くす。」と世弟に伝え、何があっても弟を守ると誓います。
終盤、悪人イ・インジャに騙されていることを知らない王(ヒョヌ)は
世弟(ヨ・ジング)と対立するようになります。
そして疑うことを知らない王(ヒョヌ)にテバクは逆賊のチョンと
手を組んだ血判書を見せて悪事を教えるのです。
ずっと信頼していた王(ヒョヌ)は大きな衝撃を受け、イ・インジャに
王宮に二度と来るなと言い、残った大臣たちも追い出します。
そして逆賊となったイ・インジャは逃亡し身を隠します。
やがて、王(ヒョヌ)が亡くなり世弟(ヨ・ジング)が
朝鮮第21代王に就きます。
テギルは世弟(ヨ・ジング)に王(ヒョヌ)が亡くなった理由を
尋ねます。世弟(ヨ・ジング)は「いつも王(ヒョヌ)が好きだった
柿とカニの料理を食べさせたかった」と答えますが、その料理は
王(ヒョヌ)の病気には致命的なものでした・・・
「兄も私を疑っているのか?」と言うとテギルは「私は信じている」と
告げますが、「たとえ両親や兄弟であっても自分に逆らい見下すものは
これ以上許さない」と王(ヨ・ジング)は言葉を荒げるのです。
この時、もうすでに兄でも友でもないと感じるテギルが切なく、
ヨニン君も王になりその重さに必死に耐えて生きていかなければ
ならない人生がなんとも痛々しいのです。
数年が経ち、イ・インジャは昔の仲間や民を集め次々と乱を起こし
その勢いは止まることなく都まで襲撃しそうな勢いです。
キム・チェゴンは王宮を去り、生きていた父や仲間たちと
暮らしているテギルを尋ね、「もう会う時が来た」と伝えに行きます。
そしてテギルは王(ヨ・ジング)に会いに行きます。
イ・インジャは王を追放しミルプン君を王位に就かせようとしています。
イ・インジャとの悪縁を断ち切りたいテギルだと思いますが、
また二人の運命の対決がはじまるのです。
そしてテギルは「皆が知るだろう、イ・インジャの本当の顔を。
王座に就くために手段を選ばず己の野望のために民を犠牲に
することを。」テギルはその宿敵であるイ・インジャの悪行を
阻止し、インジャの反乱軍を崩壊させます。
最終回、テギルと王(ヨ・ジング)は力を合わせイ・インジャの乱を
鎮圧させました。
イ・インジャはやっと捕まり、町の広場で極刑になります。
最後まで「イ・インジャは絶対死なない」と叫びながら
みじめな死を遂げるのでした。
テギルはイ・インジャが死刑になり、父である粛宗(チェ・ミンス)
から受けた刀を王である英祖(ヨ・ジング)に託し都を離れます。
またこの時、自分たちの命を心配した朝廷の大臣たちが、大妃と
グルになって英祖(ヨ・ジング)を毒殺しようとしますが、英祖が
すぐに気が付き反逆は再び押さえましたが、英祖は息子を失う
悲しみを味わうことになります。
そして静かに一人の民として生きるというテギル・・・
王となった弟は兄テギルとの幸せだった過去を振り返りながら
運命の出会いを強く心に刻むのです・・・
-----------------------------------------------
テバク OST (SBS TVドラマ) (韓国盤) 「テバク」のサウンドトラック | |
Loen Entertainment |
-----------------------------------------------