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イ・ビョンホンとキム・ヘジャ親子の人生、済州島ならではの文化と歴史

2022-06-21 | 「イ・ビョンホン」ドラマ・映画・情報記事


ドラマ『私たちのブルース』が最終回を迎え、深い余韻に浸っているドラマファンも多いことだろう。最終話で描かれたオクドンとドンソク(イ・ビョンホンとキム・ヘジャ)の切なすぎる”親子”人生には、ドラマの舞台となった済州島ならではの文化、そして苦々しい歴史が背景にあったようだ。
最悪の関係からドラマがスタートした、母親と息子であるオクドン(キム・ヘジャ扮)とドンソク(イ・ビョンホン扮)
特に印象的だったエピソードは、母親と息子であるオクドン(キム・ヘジャ扮)とドンソク(イ・ビョンホン扮)の関係だ。ドンソクの母親に対する憎しみは、ドラマの最終回でようやく明かされるほど溝は深かった。
オクドンは夫の死後、夫の友人の妾に入った。ドンソクに自分のことを”おばさん”と呼ばせ、嫌だという息子の頬を何回も殴った。その後、ドンソクは本妻の息子たちに殴られながら育ち、さらに母親が父の友人と一緒に寝たことに怒りを覚えていた。
ドンソクが母親を見ても知らないふりをして憎むようになったのは、このような理由からだ。
子どもに憎しみを抱かせてしまった生き方。オクドンが選んだ人生に、悲しみや切なさを覚えた視聴者も多いだろう。
なぜ、彼女はこのような人生を選択したのだろうか。
それは、済州島の苦々しい歴史、独特の文化が背景にあると、韓国メディアのオーマイニュース
済州島にあった独特の文化。
オクドンが選んだ選択とは、子どもの命を守るためで過去、済州島では”妾”になる人が多かった。

済州島は”石”、”風”、”女性”の3つが多いということで、三多島とも呼ばれている。つまり、島には女性が多く、男性は貴重な存在となっていた。
島という特性上、船仕事での強制徴用や、済州島四・三事件などの虐殺で亡くなった男性が多かったことで、再婚や妾に入る女性が多かったようだ。さらに、済州島では”息子”に対する愛着が激しいという。
息子を産むために本妻の了解の下、妾を得ることも多かった。子供のいない女性たちは、息子を得るためにわざと妾に入ったりもした。
陸地と違い、島では本妻と妾との差別が大きくなかった。夫が妾を得て別の暮らしをしても、名節や祭祀などは本妻が住む家で一緒に過ごしていたという。
このような独特な文化は今ではほとんど見られないが、70代を越えた島民の間ではありふれた姿だったそうだ。
オクドンはなぜ、夫の友人の妾になったのか。劇中、オクドンは自身を”愚かだった”と語っている。彼女は夫と死別後、子どもに3度の食事と学校に通わせたいという気持ちから、妾の道を選んだ。子どもが異母兄弟に殴られていても、寝たきりとなった本妻の世話をしても、子どものためなのだと信じて耐えてきた。だが、晩年となった今、振り返るとそれがいかに”愚かだった”か、痛感している。
しかし、オクドンが妾になったのには理由があった。海女になった娘を海で亡くし、これ以上、人生に自信がなくなってしまったためだ。文字の読み書きもできないオクドンは、経済的に自立するのも難しかっただろう。
結果、彼女が選択したのは「夫の友人の妾」になることだった。それは、子どもを飢えさせないという母親の心が作り出した厳しい人生だったとも言える。
オクドンにとってドンソクは、自分に残っている唯一の宝物だ。本妻の看病をする厳しい条件があっても、この道を選んだのは、ほかならぬドンソクを守るためだったのだ。

息子の「味噌チゲを食べたい」という言葉に、明け方に起きて食事の支度をするオクドン。そして彼女は、静かに人生を閉じる。ドラマは、オクドンが誰のためにその厳しい人生を生きてきたのか、その理由を最後まで見せてくれた。
子どもだけのために苦労して生きてきた済州島の母親たちの人生を、そのまま描いてくれた『私たちのブルース』。オクドンの人生は、身近な誰かの人生でもある。
大切な宝である我が子を守るため、選択肢すら与えられない状況でもひたすら耐えるしかなかった、そんな悲しい状況は現代でも見られている。
彼女の人生を見て思うのは、母親が子を思う気持ちはいつの時代も同じだということだ。ただ、時代とは言え、その方法はあまりにも悲しく、切なかった。
 かしこい韓流・k-pop生活Danmee







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