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シリコンバレー誕生の地に住む〜ベイエリア生活

2024-09-27 | アメリカ

冒頭写真は、今住んでいるマウンテンビューの、
MKが住むことになったアパートの近くにある「X」、
MK曰く「グーグルのスカンクワークス」ことX. カンパニーです。

今更ですが、グーグル以外にもアップル、フェイスブック、テスラなど、
いわゆるシリコンバレーには世界を席巻する企業が集中しています。

シリコンバレー有名企業マップ



今回MKが住むことになったのはシリコンバレーワーカーをターゲットにした
ホテル、レストラン、大型スーパーを含む複合商業施設内のアパートです。



敷地内にはちょっとしたドッグランも完備。



ドッグラン入り口のアート作品、題名「眉毛犬」。



その2、「マッド・ドッグ」。



「ろくろ首猫」。



夕暮れに黄昏る犬。



アパートにはジムもありますが、敷地内に24時間営業のジムがあり、
いつもその前のパーキングには車が停まっています。

日本ではおそらく普及しないであろうテスラのサイバートラックも、
ここでは最近全く珍しくなくなりました。



一度、これから子供がわらわらと降りてきたので驚きました。
もはやここではファミリーカーとしても使われているようです。

おそらく、こんな車に乗りたがる人間がこんなに大量にいるなんて、
アメリカ広しといえどもシリコンバレーだけに違いありません。


今借りているAirbnbとMKの新しい住まいは歩いて10分ほどです。
契約してから実際に部屋に入るまで、朝の散歩で周りを探索しました。



ここがシリコンバレー誕生の地であるとの説明発見。
確かもう少し北のパロアルトにもそんな説明があった記憶が・・。
シリコンバレーという概念が広すぎて、何を以て誕生の地とするかは、
色々な説があり、それぞれが主張しているってことでしょうか。

まず、左上に書かれた
IEEE(アイ・トリプル・イー )
Institute of Electrical and Electronics Engineers
が何かと言いますと、
米国の電気情報工学分野の学術研究団体(学会)技術標準化機関です。

そのIEEEが、ここをマイルストーンと定めた、ってことは
ここがシリコンバレー誕生の地というのにお墨付きを与えたといえます。



ここにはかつて物理学者、発明家でノーベル物理学賞受賞者だった、
ウィリアム・ショックレーJr.のショックレー半導体研究所がありました。

ここが「シリコンバレーの発祥の地」と定められています。



カリフォルニア州マウンテンビューのサンアントニオロード 391番地は、 
シリコン バレーのささやかな始まりの中心地である。

半導体産業が東海岸とテキサスに集中していた頃、1956年、
シリコンデバイスの研究施設、ショックレー半導体研究所が開設された。

この技術をめぐって生まれた創造的な才能、勤勉さ、
経済的インセンティブのユニークな融合により、
この地域は「シリコン バレー」と呼ばれるようになった。

ジョン・バーディーン、ウォルター・ブラッテン、

そしてウィリアム・ショックレーは、1947年、
ベル研究所でバーディーンとブラッテンがトランジスタ効果を発見、
次いでショックレーが接合型トランジスタを発明したことで、
1956 年の ノーベル物理学賞を共同受賞した。



ベル研究所を離れたショックレーは、1955年、
アーノルド・O・ベックマンと提携し、
シリコン製品の開発を目的として、ショックレー半導体研究所を設立した。

ショックレーは国内外から才能ある若い科学者やエンジニアを集めた。
ショックレー博士とシリコンデバイスに関する研究ができる、
という魅力に惹かれてこの地域に集まった聡明で革新的な頭脳集団である。

サンアントニオ通り391番地でショックレーの4層ダイオードが開発され、
シリコンバレー初のシリコントランジスタが製造され、
新興のシリコン処理技術が開発されることになった。

ショックニー博士のノーベル賞受賞パーティ



歩道沿いに設置されたこの作品は、
ショックレー半導体研究所の遺産を称えるモニュメントです。

手前の2つの突起を持つ彫刻は、4層ダイオードを表しています。




1つは生産されていたであろう保護キャップ付き(この手前のもの)
もう1つはキャップが取り外されシリコンチップが露出した状態です。


これは、シリコンバレーで製造された初の市販トランジスタである

2N696シリコントランジスタを表しています。

ショックレーは優秀な研究者だったが、トップとしては人気がなかった。 

彼は4層ダイオードの研究をシリコントランジスタよりも重視していたが、
スタッフはそれを支持しなかった。

1957年、研究所の主要スタッフのグループが独立して会社を設立した。
彼らは近くのパロアルトにフェアチャイルド半導体を設立し、
数か月以内に高度なシリコントランジスタを市場に投入している。

ショックレーは、この8人の成功については懐疑的だったが、
フェアチャイルド半導体は、シリコンバレーでも名だたる成功例となり、 
その疑念は誤りであることが証明された。

The Traitrous Eight「裏切り者八人衆」 


ジャン・ ホーニ、ジュリアス・ブランク、ヴィクター・グリニッチ、
ユージン・クライナー、ゴードン・ムーア、
C・シェルドン・ロバーツ、ジェイ・ラスト、
ロバート・ノイス

メガネ率高し。
ロバーツは「ビッグバンセオリー」のシェルドンのモデルかしら。

ショックレーがシリコンバレー発祥の地に集めた、

才能ある若い科学者や エンジニアたちは、
この地域が今日知られている創意工夫と起業家精神の原動力となった。

数十年経った今でも、シリコンバレーはリスクを恐れず挑むという
 前向きな考え方に支えられた、技術革新のメッカであり続けている。


マウンテンビュー市長、ローズマリー・ステイセクを取り囲む、
かつてのショックレー研究所のスタッフたち。


タッチスクリーンモニュメント

これは1998年に研究所跡地をシリコンバレーの発祥の地とする
これらのモニュメントが設置された時のものです。


モニュメントの年表の原初には、ショックレー研究所があり、
それが「裏切り8人衆」の設立したフェアチャイルド半導体に受け継がれ、
1970年ごろまでに次々と立ち上がった半導体会社に枝分かれしていきます。



恥ずかしながら私の知っている会社名は、
1968年に創業したインテルだけです。



さて、何日か待って、ついに入居の日がやってきました。
事務所に行って鍵を受け取り・・などというアナログなことは、
シリコンバレー発祥の地から数十メートルしか離れていない、
このアパートでは行われるはずがありません。

鍵は、アプリからダウンロードし、ウィジェットに入れておいて、
部屋の前でクリックするとオープンする仕組みです。

これって携帯忘れたり、電池がなくなったらアウトってことか?
その場合は暗証番号で解除できるそうですが、なんか不安・・。

わたしもキーをダウンロードして、いつでも入れるようになりました。


記念すべきアパートへの初入室の感慨に耽るMK。
朝の光が降り注ぐ南向きの最上階で、眺めは抜群。

これから始まるシリコンバレーのお膝元での社会人生活、
実りの多い体験を通じ豊かな人生を歩んでほしいと親として願うばかりです。

続く。