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各国海軍はなぜ日本に集結したのか〜K氏提供写真その1

2024-08-30 | 軍艦

MKの卒業式が終わってすぐ帰国していましたが、最近アメリカにおります。

こちらにいる間、Kさんが来日した外国艦の写真を送ってくださっていたので、
今日はこれを皆様とシェアさせていただくことにしました。


撮影場所は横須賀、7月4日のアメリカ建国記念日のために満艦飾にしている

🇺🇸USS「ミリアス」Milius DDG-69

「アーレイ・バーク」級ミサイル駆逐艦で、ベトナム戦争で戦死した
ポール・ミリアス大尉の名前を戴いています。
2018年から横須賀をベースにしています。

■ メキシコ海軍の帆船



以前晴海埠頭に来た時に見学したことがあるメキシコ海軍の練習船、
🇲🇽「クアウテモック」号が横須賀入港したそうです。

マストに日本国旗を掲揚してくれていますね。
白い船体に帆、息を呑むような美しさです。



日墨友好415年周年記念の友好行事のための来日だとか。
415年前にすでに友好を結んでいたなんて、と調べてみると、

それはあの徳川家康が実権を握っていた時代に当たることがわかりました。

1609年、フィリピンからメキシコに向かう船が房総半島で座礁し、
付近村民の助力によって乗員の多くが助かるという事件がありましたが、
この出来事が日本とメキシコの友好関係元年とされているそうです。



マストなどに見える黄色いふわふわしたものは飾り?



練習用の帆船で地球の裏側からここまでやってきたんですね。
日墨友好。

■ トルコ海軍



日土外交関係100周年を記念して入港したトルコ海軍のコルベット、

🇹🇷TGC 「クナルアダ」Kinaliada Escapade-514



一般公開も行われたそうです。
メキシコとの友好関係成立きっかけと同じく、トルコは

日本近郊の海であのエルトゥールル号が難破し、それを付近住民が助けた、
というきっかけで日本に親しみを感じてくれている国です。

その「お返し」として、トルコはイラン・イラク戦争の時、
在イランの邦人を脱出させるために飛行機を2機も出してくれました。

■8月19日、横須賀


🇯🇵「まや」後甲板で乗組員総員集合中。


何をしているか分かる方おられますか。


ここにはいつも原子力空母が係留されていたのですが、この日は

🇺🇸強襲揚陸艦「ボクサー」Boxer LHD-4

が、オスプレイを満載して着岸していました。
艦名は米英戦争時に拿捕したイギリス軍艦「ボクサー」に因みます。



パナマ運河を通過できるように建造されたはずが、
いざ通ってみたら、あちこち引っかかったので出っ張りをなくした、
というなかなか愉快なエピソードを持っています。


Kさん、「軍港めぐり」の遊覧船に乗って撮影されたんですね。
この当時、気象庁発表の気温は35℃、しかし外気温は52℃だったとか。
この過酷な時期になんたる行動力。頭が下がります。

ちなみにコロナ以降カメラを一眼レフから
SONY RX100Ⅶに換装?されたということですが、
画質は全くと言っていいほど以前と遜色ないのに驚きました。



上部構造物から上の作りで、第一次世界大戦の時の
ドイツ軍のヘルメットの角を連想したのはわたしだけでしょうか。

ドイツ海軍のフリゲート、

🇩🇪「バーデン=ヴュルテンベルク」
(Baden-Württemberg, F 222)

ネームシップで、同級は州名を艦名にしているのですが、二番艦以降も、

「ノルトライン=ヴァストファーレン」F222
Nordrhein-Westfalen

「ザクセン=アンハルト」F224
Sachsen-Anhalt

「ラインハルト=プファルツ」F225
Rheinland-Pfalz

とやたら長くて、ニックネームでもないとやってられない艦名ばかりです。

さて、この「バーデン」(略)ですが、8月21日、
東京国際クルーズターミナルに来ていたようです。


内部の公開もされたのでしょうか。


ドイツ海軍のヘリコプター、初めて見ました。
アグスタウェストランドのMk.88A「シーリンクス」かな?

うーん・・・なんかやたらかっこいいなあ。鉄十字のせいかしら。

本型では、遠隔地において長期間に渡る任務を
少人数で安定的に遂行できることが設計目的に盛り込まれ、
それは具体的に以下の通りだそうで、驚かされます。

母港を離れての連続展開期間: 2年(24ヶ月)
海上での作戦時間: 5,000時間/年
大規模オーバーホール実施間隔: 約60ヶ月
乗員交代: 4ヶ月ごと(交代は48時間以内に完了)
母港を離れての連続展開期間: 2年(24ヶ月)
海上での作戦時間: 5,000時間/年
大規模オーバーホール実施間隔: 約60ヶ月
乗員交代: 4ヶ月ごと(交代は48時間以内に完了)

例えば原子力潜水艦は永久に潜航活動が可能ですが、
それがなぜできないかというと、「人間が保たない」からに尽きます。
同級は以上の条件で運用されているそうですが、本当にこの通りなら、
乗員に求められるのは何より健全な人格と心身のタフさとなるでしょう。

こういう職場に志願する若い人って、今ドイツにはいるんだろうか。



ちなみに東京国際クルーズターミナルは今こうなっています。
いつの間にかオープンしていたことに驚きました。


こちらは取り壊し中の旧ターミナル?

正面からのシェイプは独特です。

ドイツ海軍は今回自衛隊との共同訓練を行なっていますが、
もう1カ国はどこだと思いますか?

そう、あなたが想像したに違いないあの国です。

続く。



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3 Comments

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クルー制 (Unknown)
2024-08-30 05:32:59
>何をしているか分かる方おられますか。

昼礼(課業整列)ですね。白い詰襟の制服の人は退艦者か、着任者だと思われます。最初は乗員総員が「コ」の字に並んで、真ん中に立つ副長の指示を聞き、その後、各分隊に分かれて、分隊長の指示を聞きます。

>母港を離れての連続展開期間: 2年(24ヶ月)
>乗員交代: 4ヶ月ごと(交代は48時間以内に完了)

これは平たく言うと、中東等に展開して、船自体は母港には帰らず、現地まで乗員1セットが飛んで行って交代するというコンセプトです。4ヶ月で帰れるんだったら、自衛隊の中東派遣(5ヶ月)より、ちょっと短いくらいです。

同じこと(クルー制。乗員全部を交代させる)を「もがみ」型でやろうとしています。3隻の隊に4クルーを配置して、1クルーは陸上で訓練し、それが順次、各艦を回って行く運用を想定しています。各クルーには艦長(人事発令上は「第〇クルー長」)までいます。

ドイツの運用の場合、二年に一回しか帰国せず、その時にしか修理に入らないので、それで船が持つのか気になります。年一回は入渠して、船底の点検をしたいですね。

>海上での作戦時間: 5,000時間/年
>大規模オーバーホール実施間隔: 約60ヶ月

年間200日出て、5年毎に定期検査。自衛隊とほぼ同じペースです。

今年の遠洋航海では、あのスターリンクが入りました。受かるのは食堂だけですが、世界中どこに行っても、ネット接続が出来るようになりました。90%の艦艇に順次搭載される予定です。

>こちらは取り壊し中の旧ターミナル?

って「船の科学館」ですよ。
返信する
ヘリと解体ビル (お節介船屋)
2024-08-30 10:16:14
>アグスタウェストランドのアグスタウェストランドのMk.88A「シーリンクス」かな?
船屋が飛行機についてコメントはちょっと難しいですが手元に参照本があり、これからのコメントです。
ドイツフリゲート「バーデン・ヴュルテンベルグ」級の搭載機はレオナルド・リンクスですがエンジンやアビオニクスが改良されたスーパーリンクス200、300がありますがどれなのか分かりません。
名称は「リンクス」ですが開発はイギリスの航空機メーカーのウエストランドでその後イタリアのフィンメカニカ、2016年改名レオナルドが製造販売しており、16か国の軍に採用されています。

ややこしいのが1980年英国ウエストランドとイタリアのアグスタが折半で合弁会社ヨーロッパ・ヘリコプター・インダストリー(EHI)となり、軍用ヘリ開発でフランスのアエロスパシアル、ドイツのDASA、オランダのフォッカー、イタリアのアグスタがNHインダストリーズを設立しNH90を開発、2000年アグスタとウエストランドが合併しアグスタ・ウエストランド、仏独がユーロコプター、イタリアのアグスタ・ウエストランドがフィンメカニカそして2016年レオナルドとなっています。
頭が混乱しそうな航空機会社の変遷で誤りがあるかもしれません。

シーリンクスまたはシーライオンとも呼ばれているようですが艦載型は手動でテイルブームを折り畳めて、降着装置が前輪がダブルタイアの固定3車輪式となっています。
参照せきれい社「世界航空機年鑑」

>こちらは取り壊し中の旧ターミナル?
船の科学館です。前コメントさせて頂きましたが残念です。

ドイツフリゲート「バーデン・ヴュルテンベルグ」級ですが1番艦は2016年完成したのですが重量増加や左舷傾斜の技術的トラブルから完成が3年遅れて2019年となりました。
要目満載排水量7,316t、全長149.5m、幅18.8m、喫水5.0m、主機CODLAG,速力26kt、兵装127㎜単装砲1基、RAM近接防御SAM21連装発射機2基、ハープーンSSM4連装発射機2基、27㎜単装機銃2基、ヘリ2機、乗員146名、予備居住設備50名分
対地射撃や特殊部隊支援能力を重視していますがエリス中尉の記述のごとく長期行動がスムースに可能なのか結構難しいのではと思われます。
同じ目的で次期新型フリゲート126型の建造に移行しています。対水上、対潜戦も主任務とし、満載排水量が10,400tとなります。2028年竣工予定。VLS装備、6隻予定
参照海人社「世界の艦船」No901,1016
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「クアウテモック」号 (お節介船屋)
2024-08-30 14:03:03
前回の来航は2017年9月6~11日晴海でした。
エリス中尉が本ブログで2017年9月11日と13日訪問記を掲載されています。詳しく取材されています。
来日は今回で3度目だと思います。
主要目
満載排水量1,689t、全長90.5m、幅12m、喫水5.4m、主機デイーゼル、1軸、速力17kt、65㎜単装礼砲2基、乗員268m、なお礼砲は1903年製造のシュナイダー砲です。1982年9月竣工
参照海人社「世界の艦船」No868


>マストなどに見える黄色いふわふわしたものは飾り?
ヤード等数か所にも取り付けられており、レーダー保護枠は左右均等ではなく、左側に寄っており、帆布等の巻き付き予防ではないかと思います。あくまで推定です。
前回寄港時も取り付けられていましたが黄色ではなく白色でした。この時もレーダー保護枠、マスト、ヤードのステイ数か所にも同様に取り付けられていました。
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