
『ファウンテン』はがっかりだったけど、『π』も『レクイエム・フォー・ドリーム』も大好きなので、ミッキー・ロークにはあまり期待せずにダーレン・アロノフスキー監督作ってところに惹かれて『レスラー』を観てきました。
★★★★★
整形で崩れきったミッキー・ロークの顔が痛々しく、以前から考えると想像も出来ないくらいに膨れ上がった巨体も合わせて年老いたプロレス界の元スターって役に見た目がハマり過ぎていて、落ちぶれた感を誘いまくり。
元セックスシンボルだったとは思えない変わり果てた様子が、這い上がりたくてもその地位に戻れない葛藤やら、周囲が今の彼を見る目つきやら、いろんな想像を掻き立てるんだけど、その辺を逆手に取ったキャスティングだったんでしょう。
そんな設定以上に彼の演技が上手かったのか、ダーレン・アロノフスキー監督がやっぱり神がかった監督なのか、恐ろしいまでのリアリティーで満ちた映画に仕上がっていて、すっかりのめり込んで観てしまった。
身も心もボロボロになる演技もハマリ過ぎな悲哀を帯びまくったミッキー・ローク、どうやって撮影したのかわからないガチな試合の光景、葛藤するストリッパー役を演じきったマリサ・トメイ、今にも心が壊れそうな娘を演じたエヴァン・レイチェル・ウッド。
何もかもが生々しくて重く心に響く。
ネタバレ
全米に名を轟かせた元スターとは言え、20年経った今も現役バリバリに活躍しているランディ。
しかし周りの現役レスラー達は20も歳の離れた若者ばかり。
彼らは慕って持ち上げてくれるけれど、肉体的、精神的には彼らについて行くのが精一杯。
でもその努力している姿は見せたくない。
ファン達にとっては今もスター的存在だけれど、興味の無い人達にとっては20年前の人。
プロレス一筋で生きて来たけど、周囲を見回してみると孤独な中高年な自分。
プロレスを続ける限り、見せる体の維持には金がかかる。
スターとして慕ってくれるファン達を思うとそこは手を抜けない。
しかしプロレスだけでは収入が足りないので、平日は隠れるようにスーパーの倉庫でバイトを続けていた。
年齢的に厳しくなってきたと思っていたある日、20年前に全米を熱狂させた試合の再戦を前に、心臓麻痺で倒れて遂にリングに立つ事が出来なくなってしまったのだが…。
さすが『レクイエム・フォー・ドリーム』の監督。
どこまで追い詰めるかってくらいにラムを追い詰めて追い詰めて、最後は観客の声援と、“ラム・ジャム”を決めにジャンプするラムの表情でドドーっと押し寄せてくる恐怖と感動と悲しみと、ラムが感じたであろう幸福感。
恐ろしい映画です。
★★★★★
整形で崩れきったミッキー・ロークの顔が痛々しく、以前から考えると想像も出来ないくらいに膨れ上がった巨体も合わせて年老いたプロレス界の元スターって役に見た目がハマり過ぎていて、落ちぶれた感を誘いまくり。
元セックスシンボルだったとは思えない変わり果てた様子が、這い上がりたくてもその地位に戻れない葛藤やら、周囲が今の彼を見る目つきやら、いろんな想像を掻き立てるんだけど、その辺を逆手に取ったキャスティングだったんでしょう。
そんな設定以上に彼の演技が上手かったのか、ダーレン・アロノフスキー監督がやっぱり神がかった監督なのか、恐ろしいまでのリアリティーで満ちた映画に仕上がっていて、すっかりのめり込んで観てしまった。
身も心もボロボロになる演技もハマリ過ぎな悲哀を帯びまくったミッキー・ローク、どうやって撮影したのかわからないガチな試合の光景、葛藤するストリッパー役を演じきったマリサ・トメイ、今にも心が壊れそうな娘を演じたエヴァン・レイチェル・ウッド。
何もかもが生々しくて重く心に響く。
ネタバレ
全米に名を轟かせた元スターとは言え、20年経った今も現役バリバリに活躍しているランディ。
しかし周りの現役レスラー達は20も歳の離れた若者ばかり。
彼らは慕って持ち上げてくれるけれど、肉体的、精神的には彼らについて行くのが精一杯。
でもその努力している姿は見せたくない。
ファン達にとっては今もスター的存在だけれど、興味の無い人達にとっては20年前の人。
プロレス一筋で生きて来たけど、周囲を見回してみると孤独な中高年な自分。
プロレスを続ける限り、見せる体の維持には金がかかる。
スターとして慕ってくれるファン達を思うとそこは手を抜けない。
しかしプロレスだけでは収入が足りないので、平日は隠れるようにスーパーの倉庫でバイトを続けていた。
年齢的に厳しくなってきたと思っていたある日、20年前に全米を熱狂させた試合の再戦を前に、心臓麻痺で倒れて遂にリングに立つ事が出来なくなってしまったのだが…。
さすが『レクイエム・フォー・ドリーム』の監督。
どこまで追い詰めるかってくらいにラムを追い詰めて追い詰めて、最後は観客の声援と、“ラム・ジャム”を決めにジャンプするラムの表情でドドーっと押し寄せてくる恐怖と感動と悲しみと、ラムが感じたであろう幸福感。
恐ろしい映画です。
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ミッキーの『ナインハーフ』にハリウッドスターの格好良さを感じ、プロレスブームにはまり、B・スプリングスティーンを含む洋楽ブームで、必死にラジオに噛り付いていたのを思い出しました♪
ミッキーの熱演には引き込まれましたよ。やっぱり彼とランディが重なるんですよね。だから無性に嬉しかったです。^^
何もかもが輝かしかった80's良いですよねぇ。
栄光と挫折な感じがミッキー・ロークにも被りますが、経済成長でブイブイ言わせてた頃の日本にも被るようにも感じて観てました。
最後は復活といっても刹那的で…
と言う事は、日本も最後は…w
レンタル
友達も「とてもよかった。あのラストで飛ぶシーン、それがプロレスバカさを出しててよかった。」と。
レスラー人生もピークを過ぎ、娘とは絶縁状態、ステロイドの影響で心臓は弱っているありさまの中年レスラー ランディー。
娘さんとの約束すっぽかすのは さすがにマズイよ~
自分には「この場所しかない」不器用な生き方しかできないランディーは やはり 悲しい男です。
あ、そうそう・・・ 過去にミッキー・ロークが演じた「ホーム・ボーイ」という'88年の映画も 男の哀愁が漂ってますよ。
こちらは、ロークが アメリカ各地を渡り歩く流れ者ボクサーのジョニー役です。元妻のデボラ・フューアーと共演しています
これ以上説明するとネタバレになりますので 省略しますが レスラーのランディーとはまた違った男の不器用さを「ホーム・ボーイ」のジョニーは持っています。
「レスラー」と「ホーム・ボーイ」 ともにミッキー・ロークの主演で、ふたりの不器用な男が主人公 ランディーとジョニー
ふたつの作品を比べながら見るのも 悪くないですよ
最後にダーレン・アロノフスキー監督 製作側ともめてたそうですね。
製作会社はニコラス・ケージを主演に起用するのを希望したのに監督はかたくなにロークでなければ演じられないとこだわった。
その読みが 当たりましたね。ニコラスではここまで演じるのはムリだったと思う。
『ホーム・ボーイ』観てみますね。
ありがとうございます!
ニコちゃんじゃなくて本当に良かったです。