『レミニセンス』を観てきました。
★★★★
てっきりクリストファー・ノーラン監督作だと思い込んでいたのですが、観始めて直ぐ全くテイストが違うことに気づき、頭を切り替えての鑑賞だったので、最初にがっかり感を伴ってしまったのが失敗。
特殊な装置を使って人の過去の記憶を掘り出し、現実と変わらない体験を頭の中で見せることを生業としている男が主人公で、彼は急に去った元カノに執着し、過去に囚われ続けている。
かなりのストーカー体質な彼は、元カノを自分の記憶の中で反芻しながら、居なくなった理由を陰謀論で片付けて追い続けている…。
海水面が上昇し、世界中の都市部が水びたしになった世界が舞台。
記憶を掘り出す機械を使うには、バスタブのようなところで水に浸かる。
ありとあらゆるところで水、水、水と水が出てくるのだけれど、水中に有るものは屈折で実体は少し違うところにあったり、ゆらぎで実体が見えなかったりと、この映画全体の観方を示しているのかだと思う。
ネタバレ
最後に「なるほど!」となるのだけれど、そこに至るまでがひたすら主人公のストーカー劇を観ている感覚で、もう少し根拠が欲しかった。