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ウーマンリブVol.11『七人は僕の恋人』@兵庫県立芸術文化センター中ホール

2008-12-18 | ステージれびゅー
2008年ステージれびゅーの最後を飾るのは、待望の大人計画ウーマンリブシリーズ『七人は僕の恋人』です。
宮藤官九郎、松尾スズキは大好きだし、大人計画の役者さんたちも好きな人が大勢居るのでずっと観たかったんですよね。

昨年関西では松尾スズキ版のミュージカル『キャバレー』が上演されてましたが、残念ながら初めてのミュージカル演出ということもあってかミュージカルとして納得のいく内容じゃなかったり、普段映像メディアで目にする松尾スズキの本領が発揮されてるようには感じなかったところもありました。

今回は松尾スズキさんの舞台ではありませんが、宮藤官九郎ワールドを存分に味わえるウーマンリブシリーズとあって、期待は絶対に裏切らない笑かしてくれる舞台なはずと良席を獲るのに必死w
11列目のド真ん中をゲットして(会員って便利)興奮しつつ、当日を迎えました。

抱腹絶倒の、台詞にせよ演出にせよ下品だろうがシュールだろうが何でもありな舞台。
客層もなんだか異様w
カリスマ的なコメディーを書く後藤ひろひとの舞台はこれまでに何度も観ていますが、同じくカリスマ的でも大人計画の芝居には危なげな反応をする客も揃っています。
ワザとらしくオカシな笑い方をする人、周囲の空気を無視して笑う時には必ず手を叩く人、この人たちって役者さんの事が好きすぎてこっちを見てもらいたいんだろうかと思う位に目立ってた。

そんなのがちょっとウザいのを我慢しながらの観劇でしたが、やっぱ凄いわー大人計画、つかクドカン。タイトルの『七人は僕の恋人』をテーマとするような感じでいくつかの短編コメディーがオムニバス形式で上演されるのですが、そのどれもが頭イッてますw
ネタ元は2005年の『七人の恋人』らしいのですが、そっちは未チェックなので機会があったら観てみます。
ひょっとしたらストーリー自体もパロディーになってたりするのかな?
プログラムが売ってなかったので、その辺を調べるにも資料が…。

この先ストーリーは書きませんがネタバレです。

宮藤官九郎、星野源、平岩紙、とゲストの池田成志は他の舞台でも観たことがあったのですが、宮藤官九郎、星野源、平岩紙の3人はホームでの弾けっぷりが尋常じゃなくて別人のように水を得た魚。
特に星野源に関しては、俺個人的にファンなので前半を引っ張る姿を満喫しました。
大人計画の芝居では、彼が曲を結構提供しているのはこれまでにテレビやビデオで知ってましたが、今回も生で星野源の生歌と演奏を堪能できて感動です。
いつも裸にされてる気がするけど、誰の趣味なんやろw

平岩紙の透明感とキツイ時のギャップはいつ見ても好き。
クドカンの理屈っぽいキャラクターと嘘っぽいアドリブも大好き。

池田成志はホームじゃないにせよ、慣れた大人計画なせいかクドカンの策略か、冒頭の“先走り役”では役者生命を捨てたような顔芸、続く一瞬しか登場しないセーラー服姿から今度は殆ど顔が確認できない天狗役、最後はスーパーアイドル“ズッキー”の痛い姿で何曲も歌って踊って…って、この人いくらなんでもここまでやっちゃう人なんやw

他は伊勢志摩、宍戸美和公、猫背椿、田村たがめ、荒川良々、少路勇介、とゲストの峯村リエ、遠山景織子。
天然なのか計算づくなのかわからんキャラクターと言えば、もうこの人しかあり得ない荒川良々は生の芝居の方が数倍面白かったのですが、峯村リエとの絡みは夢の共演と言っても足りないくらいのおかしさが爆発w

いつも名前で損してるなぁと感じてた伊勢志摩も、逆手に取った女優伊勢志摩役でむっちゃ笑かしてくれました。

他の人達も、あんたらみんなオカシイよ!でも好きやわーw
もっと関西での公演増やして欲しい、何なら毎回関西でもやって欲しい、むしろ関西をベースに。
松尾スズキの本領を発揮した芝居も生で観てみたいし、池津祥子やら皆川猿時も観てみたいんですけど。

あっと、もう一人のゲスト遠山景織子を忘れてたけど、見た目に反して声が野太かったのが怖かったw

最後の閉め方は特殊過ぎて、何だかんだ面倒臭そうにでも最後まで応えてくれるPiperとは違うなぁと感じたのですが、二日酔いで頭がクラクラしながら観始めたのに、観てる間はそんな事すっかり忘れて楽しみました。
こんだけ笑かしてくれるなら、いっそのこと今年の仕事を〆てから笑い飛ばせれば一番良かったんだけど、まだ現実的に数日仕事が…w

観ても何も残らない100%笑いを求めたコメディーにこれ以上感想も書けないので、とりあえずここまで。
笑いに貪欲な芝居を生で観るのはやっぱ大好きです。
大人計画とPiperは方向性が違うので、どっちもこれからもコラボレートする事無く続けて欲しいし、どっちも関西公演は欠かさず観たい。



2008年の観劇はここまで。
来年は1月に三谷幸喜『グッドナイトスリイプタイト』。
2月は山内圭哉『パンク侍』、蜷川シェイクスピア『冬物語』を購入済みです。

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