『ジュラシック・ワールド 新たなる支配者』を観て来ました。
★★
序盤のスパイアクションのような展開を観ながら、「俺は何の映画を観せられてるんだろう」と言う疑問符が頭の上に沢山生えて来た。
その先そんなことは無くなるのですが、そもそもの展開がイケてない。あの『ジュラシック・パーク』から続く6作目のラストとしては。
前作で世界に恐竜が放たれ、せっかくそこら中に恐竜が居ると言う面白さを使わず、何故かこれまでのパークと同じような保護区をメイン舞台に描いたセンスの無さにガッカリです。
マイナスな面の多い映画ですが、初代の役者達の登場、特に共演場面は共演してること自体や数十年ぶりのリベンジ的な演出も有って無条件にアガりまくる。涙が出そうな程に感情が昂ぶりまくる。
個人的には旧1作目を映画館でバイトしているタイミングで経験し、場内案内で何度も何度もエンドロールを観た懐かしい記憶が蘇って来るのも大きい。
ただ、全員集合する場面では人数多過ぎの処理が下手で、わちゃわちゃ感が酷い。
酷いなりにやっぱり感情昂ぶりまくって目頭が熱くなってはいがのですが。
でもね、特に集合場面で多用されていたジョン・ウィリアムスの曲のフレーズが流れるところでは、そのままストレートに流せば良いところを全てワンフレーズ流れる直前の寸止めアレンジ。
消化不良が何度も繰り返されて、嫌がらせされているんじゃないかと感じました。
ネタバレ
恐竜がカッコ良くも畏怖のアイコンなはずなのに、古代イナゴがラスボス的な位置に有り、しかもこれを退治すべく良い人キャラに転身するヘンリー・ウー博士。
なんで最終回で急に昆虫やねん。なんでウー博士やねん(地味に1作目から最多出演だけど)。
ウィルス兵器で古代イナゴのDNAを置き換えて解決してしまうことのどこがハッピーエンドなのか。
他の生態系に影響しないなんてどう保証出来るのかまで描けば現代への警鐘とも取れるのだろうけれど、この微妙な時期に中華系ウー博士が急に救世主のようにアゲられ、優しい満面の笑みでラストを迎えても手放しじゃ喜べませんね。
そんなのはどうでも良くて、あくまで恐竜がメインであって欲しい。あるべき。
イナゴなんて出すから話がブレまくる。
根本的によくわからないのは、DNAサンプルを取って来てどう証拠にするのか、そこら辺で大量発生している古代イナゴを捕まえたのとどう違いを証明するのかも謎だし、ブルーと女の子の遺伝子解析がしたいなら検体を取れば良いだけなのに、何故誘拐する?
散々ボロクソに書きましたが、一番ガッカリしたのは大型恐竜の三つ巴戦。
爪グサッ!
「は?これで終わり???」