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劇場版SPEC~結(クローズ)~ 爻ノ篇

2013-11-30 | 劇場映画れびゅー
泣いても笑ってもこれで最後!『劇場版SPEC~結(クローズ)~ 爻ノ篇』を観てきました。
★★★★

本作は最終回の後編と言う事もあり、始まってちょっとするともうクライマックスに突入。
近年の邦画でも稀に見る気合の入りまくったVFXバリバリの展開の中で、長きに渡るシリーズの謎明かしと解決編へ突入するのだけど、そんな事お構いなしにいつも以上のペースでボケ倒す登場人物たち。
最後の大盛り上がりのここに来ても、流石に真面目に描きそうなところを茶化して茶化しておフザケが過ぎる堤幸彦監督に、この映画のファン達は良い意味と悪い意味両方のやっぱり魅了されることでしょう。
ここまで着いてきたファン限定の話ですけれど。

※本作の記事においては、否定的な表現で書いている部分についても愛情を込めて書いておりますのであしからず。

ネタバレ
警視庁の屋上だけで真面目モードで展開される2時間近くのクライマックスは、間延びさせない為にあの手この手の意外性と、さらに飽きさせない為の細かいボケを挟みまくると言う、映画としては反則過ぎる手法を用いてきた。
声は別人だったはずなのに無駄に北大路欣也が出てきたり、やりそうな雰囲気かもしてるけどまさか絶対やらんよね?ってとこで、当麻に『TRICK』山田の決め台詞パクらせて唖然とさせてくれたりまでする。
そら屋上から一歩も出ずにやるんだから、スケールデカイんだか小じんまりとしてるんだか、一番怖いのは観客が飽きる事だろうけど、いくらなんでもどうよと若干感じながら観ていたら、最後の最後はキチッと締めてきた。
キチッと締めつつも、瀬文をフルボッコにしてる刑事達はどう見ても『太陽にほえろ』なんだけども…。

単品の映画として観たら全くとんでもない映画に違いありませんが、シリーズを総括するラストとして『漸ノ篇』とセットものとして考えると、わざと脱線させまくりながらもケツ(結)は上手く締めてくれたなぁと、こうするのが一番しっくり来るかなぁと、妙に色々考えを巡らせながらイチファンとしては感慨深くも納得の行く映画だったと結論付けない訳にはいかない(書き方まどろっこしい?)。
面白かったのと、名残惜しいのと、悲しい訳じゃないのに何故かホロッとくる不思議な感覚。
観ている最中よりも、レビューを書いている間の方が、「終わったんだなぁ」と思いながらこみ上げてくる物がある、不思議な最終回でした。

佐野元春の歌が間延びし過ぎる程長いようにも感じながらも、その間に浮遊して描かれる当麻紗綾と回想のような映像との関係性が、ただの回想では無くて当麻の居ない次元を意味しているような観客に色々想像させるシークエンス。
よくよく曲を聴いていると、もう居ない彼女が次第に記憶から消えていくような内容だと言う事に気付くんだけど、最後に『幻のように消えていく』と言う歌詞の部分で消えてしまいそうな当麻の腕を瀬文ががっしりと掴む。
もうね、ブワッと来ますブワッと。
無駄に当麻の父親役を佐野元春がやってた意味が、いや、やっぱそれ自体に意味は無いんだけど、ここで佐野元春をこんな風に使うかって、最後に残っていた謎の解決。

そして時間はループして、『SPEC』だけでなく『ケイゾク』にまで戻って…と想像させる、最後の最後になって『SPEC』に出てきそうで結局出てこなかった「朝倉」の名前が出てくるサプライズで、『ケイゾク』から残されていた謎まで何となく解決風味。
あー、やっぱ『SPEC』は終わってしまったんやね。
来年の1月には『TRICK』までもが終わってしまうと思うと、俺は何を糧に生きていけばと大袈裟な事を考えながら、「いや、ゆーてもTRICKは終わらんはず」と結論づけて本レビューを終わらせていただきます。



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3 コメント

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北大路欣也 (ゆっき~)
2013-11-30 21:11:48
「声は別人だったはずなのに無駄に北大路欣也が出てきたり」って、いやいや、前回から、あれってAUのお父さんだよね(白い犬ね)ってみんな言ってたけどね・・・
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すみません! (ゆっき~)
2013-11-30 22:39:43
AUではなく、ソフトバンクでしたね・・・大変失礼しました・・・(+_+)
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はじめまして。 (みやさか)
2013-12-05 08:24:17
「『ケイゾク』から残されていた謎まで何となく解決風味」、
そう、まさに「風味」!と的確なレビューに感動いたしました。
「TRICK」まで同時期に終わってしまうのは寂しいですね。
本当に何だかんだで終わらないことを期待しています…(^^;
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