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スノーデン

2017-02-01 | 劇場映画れびゅー
正義なのか悪なのか、『スノーデン』を観てきました。
★★★★

陰謀論が得意なオリバー・ストーン監督視点で、ヒーローとして扱われているところに違和感。

インターネット上の情報が覗かれてるなんて事は政府云々関係なく当たり前と思っていたので、このニュースが出た時から政府を裏切ったスノーデン側が悪いと感じてる。
特に、出さなくても良い機密まで一緒くたで暴露し、本人は責任を取らずにかつて敵国だったロシアに逃亡している、スパイ行為のような辺りに納得がいかない。
本作では、ドローン爆撃を否定するキャンペーン映画の様な側面もあり、単に政府批判の道具になっている感がある。

多くの国がインフラの根幹をいつでもクラッシュされてしまう状態になっていて、日本も例外ではないなんて話が、いかにもセンセーショナルに盛り込まれている。
これに関しては、そもそも、ネットに繋がっているシステムはどんなものでも繋がっている限りオープンなので、国家単位でなくても企業ですらリスクを考慮したシステムを作っているはず。
それでも致命的になるシステムを繋いでいるのは、晒している側の落ち度であって、何もアメリカが急所を掴んでいるなんて以前の話。
本当の敵国から狙われる事を前提に考えなければならない話でしょう。

NSAの情報収集作戦は逃げ腰のオバマ大統領だから形式上はなんとか止められたのだけれど、現実にはその後にグダグダにされた。
加えて、米国国民はスノーデンを死刑にしろと叫んだトランプを後任に選んでしまった辺りも、この映画を陳腐なものにしてしまっているように思う。

ネタバレ
以前から指摘されている事だけど、SDカード対策がされていないなんて事自体に現実味がない。

最後のテレビショーの途中からスノーデン本人にすり替わり、俳優気取りな表情にイラッとした。

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