芸術性の高い美しい映像で「ロスト・チルドレン」などのダークな映画を撮るかと思えば、穢れのかけらも無い現代のおとぎ話「アメリ」も撮る鬼才ジャン=ピエール・ジュネ監督。その彼が「アメリ」の主演女優オドレイ・トトゥと再び挑んだこの春一番の期待作ロング・エンゲージメント」を観てきました。
★★★★★
穢れの無い空想世界に逃避する主人公の視点で描かれた「アメリ」とは違い、この「ロング・エンゲージメント」は現実的な戦争の生み出す恐怖が生々しく描かれているので、「アメリ」のノリを期待している方には刺激が強いかもしれません。
人間の内面に有る醜い部分をまるで動物のように荒々しく描いていたり、恐ろしい殺し合いの細かな描写は「アメリ」以前の作品を彷彿とさせ、また主人公マチルドが持ち続ける“希望”や愛を描く部分は「アメリ」を思わせます。それらジュネ監督の対照的な映画のエッセンスが融合して美しい芸術的な映像と合わさり、独特の世界観が今回初めて“現実の世界”として完成しています。
婚約者マネクが死んだなんて、“彼になにかあれば、私にはわかるはず”というマチルド自身の直感だけを頼りに、戦後の混乱の中少ない情報を頼りにマネク生存への手がかりを探す。何もかもアメリの思うとおりに話が進む「アメリ」の世界とは大きく違う点は、マチルドの空想は必ずしも思うとおりには行かない、現実はそんなに甘くは無いというところ。しかし彼女は希望を捨てず探し続ける。
全編を通してマネク生存を検証する推理劇なので、観ている側も次々に出てくるヒントを頼りに頭を使って考えながら観ることが出来るのも楽しい。ただ登場人物が多いから名前と個人情報を把握するのが大変、くやしいけどよく理解出来ていないままのところがいくつかあります。
もう一度観なければ。いや、そうで無くても何度でも観たくなる程面白かった。
秘密
ネタバレではありませんが、なんとジョディー・フォスターが出演しています。劇場中がどよめきました。
★★★★★
穢れの無い空想世界に逃避する主人公の視点で描かれた「アメリ」とは違い、この「ロング・エンゲージメント」は現実的な戦争の生み出す恐怖が生々しく描かれているので、「アメリ」のノリを期待している方には刺激が強いかもしれません。
人間の内面に有る醜い部分をまるで動物のように荒々しく描いていたり、恐ろしい殺し合いの細かな描写は「アメリ」以前の作品を彷彿とさせ、また主人公マチルドが持ち続ける“希望”や愛を描く部分は「アメリ」を思わせます。それらジュネ監督の対照的な映画のエッセンスが融合して美しい芸術的な映像と合わさり、独特の世界観が今回初めて“現実の世界”として完成しています。
婚約者マネクが死んだなんて、“彼になにかあれば、私にはわかるはず”というマチルド自身の直感だけを頼りに、戦後の混乱の中少ない情報を頼りにマネク生存への手がかりを探す。何もかもアメリの思うとおりに話が進む「アメリ」の世界とは大きく違う点は、マチルドの空想は必ずしも思うとおりには行かない、現実はそんなに甘くは無いというところ。しかし彼女は希望を捨てず探し続ける。
全編を通してマネク生存を検証する推理劇なので、観ている側も次々に出てくるヒントを頼りに頭を使って考えながら観ることが出来るのも楽しい。ただ登場人物が多いから名前と個人情報を把握するのが大変、くやしいけどよく理解出来ていないままのところがいくつかあります。
もう一度観なければ。いや、そうで無くても何度でも観たくなる程面白かった。
秘密
ネタバレではありませんが、なんとジョディー・フォスターが出演しています。劇場中がどよめきました。
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見応えありましたよね!
DVDで買ったら何度でも観てしまいそうなストーリーの奥深さと目に心地良い映像で(グロい場面は別として)
登場人物もしっかり覚えて見直したい(笑)
この春一番じゃないかな?
恋愛とミステリーと戦争~それぞれの面が、
よく練られていたお話だったし、
映像的にもしっかりと描き込まれていて、
見応えがありました。
ただ、やっぱり登場人物名は覚えづらかったですね(w
ロードショー当日の1回目で映画好きの人も多かったせいもあるのかな?
彼女が出てる間って完全に主人公食ってましたよね(笑)
どよめいたんですか?良いなあ~
公開されてから日にちが経ってカメオ出演が知れ渡っていたのか(私は知りませんでしたが)、レディースデイにも関わらずがらがらだったためか、どよめく気配なし。で、ジョディ・フォスターの登場に一人で「ええええええ~?」と、スクリーンに穴が開くほど観てしまった。こんなに似ている他人なんてありえないもの!
>違う発見
そうですね、既にDVDで買ってチェックする気満々です(笑)
難解な人間関係も含めゆっくりじっくり観直してみたい。
>アルケミストさん
普通じゃないだけに好き嫌いハッキリ出る映画なので仕方が無いですね。私が観た映画館も郊外のシネコンで、ロードショー初回だったのに半分も客居なかったです。
どよめきは今もブロガーの皆さんがブログ上でどよめいて止んでませんよ
(綺麗な事を言ってみたw)
どよめき・・田舎だったので、殆ど人もいない中見た上に・隣の女性は寝ていたという・・
私もなんかどよめいてみたかったな=。
TBさせていただきました。
>独特の世界観が今回初めて“現実の世界”として完成してい>ます。
なるほど、私もそう思います。
そして、不思議な映画。
もし、もう一回観ることがあれば、違う発見ができそうな気がします。
ご丁寧にありがとうございます
4本目にこれは厳しいですね、頭フル回転しないと(笑) でも1本目にこれを観て2本目に「ナショナル・トレジャー」を観た私は2本目が物足りなさ過ぎてあんなレビューを書いてしまいました
退出しようと思ったんです。
でも、TBのお礼を言いに戻りました。(汗
フランスの人でも「おかしな名前」と思うような名前を、日本人が覚えられるわけがない…と思いました。
人物と名前が、ぐちゃぐちゃになりましたが、なんとか筋をつけてわかったような気になって帰宅しました。(4本目最後だったし)
「デリカテッセン」は狂った狭い世界観が凄いですよ。
不気味だけれど美しくて面白いです。
興味が湧きました。「デリカテッセン」は以前から見たかった
のですが・・。
>さりいさん
ステキでしたね(*^-^*)
エンディングではホロリときた程度だったのですが、エンドロールの間にどっと涙が溢れてきて止まりませんでした。
>shitoさん
以前のジュネ映画はブラックコメディーもしくはホラーでしたからこんな心にグッと来る映画を撮るなんて思いもしませんよね(笑)
ウェス・クレイヴンが気分転換に「ミュージック・オブ・ハート」作ったのとは違ってジュネは貪欲に腕を上げて行くので次回作も楽しみです
>なななさん
私はマネクを紹介するための前振りだと思って流して観ていたので、後々までずっとストーリーに関わる人たちだとは思いもしませんでした(笑) そういう人がほとんどなんじゃないのかな?
>yuikaedeさん
>単館向け
そうですね、フランス映画ですしジュネ映画はクセがあるので映画好きの人じゃなければ取っ付き難いんじゃないでしょうか?
2回目はDVDでじっくりゆっくり観た方が楽しめるかもしれませんね。
>cachinavitさん
ですね!私もツボにはまったのでじっくり何度もDVDで観てみたいと思います。
こういう映画って観るたびに細かいところで新しい発見があったりするので、そういうのを見つけるのも楽しみです。
私は今度観るならDVDで人物を全部把握してから
観たいですねっ。
これは一回では満足できない映画ですねー。
覚えるの大変っ!!
私はもう一度見たら全てが分かるかな、と思いつつも
もう一度見るのはちょっと辛いかもという長さでした。
私が見た劇場では後ろで寝る人アリ
横でトイレ行く人アリといった感じで
タイトルロール見終わるまでいた人は
他にいたっけ?という感じでした。
レディースデイでもあまり入ってないので
都会の単館向けなのかな?と思ってしまいました。
あれ~この人どっかでみたことあんじゃん??
ジョディー・フォスターだ!!みたいな感じでした。
とても映像が綺麗だったのですがちょっと名前が覚えにくくて残念でした。(私が悪いんですけど)
私は『アメリ』が未見でして、本作は普通に「ジュネの映画を観る」つもりで入ったので、とても良い映画で吃驚してます(笑)。
ジョディ・フォスターにもおっ!と思いましたが、若干ショックだったのはドニ・ラヴァンでしょうか・・・歳を重ねてもイイ味ですけどね~。
私も登場人物の名前と人物が繋がらなかった一人です。
各々、個性的な性格の持ち主っぽかったのだけど…(苦笑)
でも、アメリ同様、ステキな作品でしたね♪
いきなり5人も紹介されたら覚えられないですよね(笑)
「アメリ」より前の生々しくてグロい表現が上手い監督というイメージが強かったので、路線変更したのではなくて融合を果たした点がファンとして嬉しかったです。
名前と顔が一致せず汗をかいた方が多くて安心してます 私だけじゃなかった~笑
戦場のリアルなシーン・・これもまた監督の世界の一部だったんですね 勉強になりました。
そう、余裕を持って見たいですね
わからないことが出てきてもストーリーの進行は待ってくれないものだから、何度巻き戻したいと思ったことか(笑)
私も最初まさか彼女ががフランス語の映画に出ているわけが無いと思ったんですが、でもじっと見れば見るほどジョディにしか見えないんでエンドロールで確認しました。
ジュリアン・ムーアに見えた瞬間も有ったんですが(謎)
>映画三昧さん
最近出てないですよね。子育てに忙しいのかな?
一時期は女優に監督に、それから映画意外の分野にも大忙しな様子だっただけに「パニックルーム」以来さっぱりっていうイメージでした。
あーはずかし
こちらからもトラバります
驚きですよね、フランス語ペラペラだしあんな演技までするし。
子供の頃から女優で忙しいのにしっかりイエール大卒業するくらいだからマスターしているのはフランス語どころじゃないんでしょうね。
彼女が出た場面の前後はオドレイ・トトゥの存在を薄く感じたのは私だけ?
最後に字幕を見て当たってたことに驚きました(^-^)
>司会者が言わなければなぁ・・・
(;´д⊂)酷いですねぇその司会者さん。
オチを言うのにも近いミスですよそれは。
どよめきはエンドクレジットの時にも再燃しましたよ。
>maさん
>圧倒的な映像美と独自の世界観。
毎回全く違う映画を撮るのにどこか通じる奇異な空気が心地よくてジュネ作品は大好きです。
>akiさん
名前を覚えるのが大変じゃなかったですか?地名だと思ったら人の名前だったり(笑)
よくできてる作品だと思いました。
TBありがとうございました。
俺もジョディーでどよめきたかったです。
司会者が言わなければなぁ・・・