アジャストメント

『インセプション』＋『マトリックス』＋『シャッター・アイランド』？
加えて『ボーンシリーズ』？全部入りかよ的な予告編に期待していた『アジャストメント』を観てきました。
★★★★

運命は誰かに決められていて操作されている？！的な予告編に、今度はどんな方法でこの手の映画を作ったのかむちゃくちゃ期待していたのですが、なるほどな直球で逆に新鮮。

案の定「決められた運命なんて無い！自分で開いていくんだ！」的なストーリー展開が待っているんだけど、こちらは見せ方が新鮮で楽しませてくれる。

とても宗教的な考え方を下敷きにしているので、賛否両論わかれそうな物語ですが、俺は結構楽しみました。

ネタバレ
人間の歴史は、特定の人物の人生を本人の知らないところで天使たちが“アジャストメント”して導いているおかげで破綻せずにこれまで来れたのです。
人間はまだ天使たちのコントロール無しでは未熟過ぎてほおっておけない存在なのです。

ほう！
凄く斬新な視点で描かれた映画ですが、観終わって改めて考えるときっと必要な犠牲というのも計算に入れられていて、現在の世界を考えると現存する不幸もそのコントロールの範囲内で有るべくして存在してきたんでしょう。
酷い話ですが…。

ここで描かれている主人公は、人類の歴史に多大な影響を与えうる米国大統領になる事を天使たちのサポートで定められた青年。
結ばれることを定められていたけれど、幼い頃に運命を修正されて出会わない事に“アジャストメント”されたはずの女性と、運命の痕跡によってお互い引き寄せられ続ける。
ここがこの映画のストーリーを回すポイントで面白い。

結果として二人が結ばれるのはイレギュラーとして扱われるハッピーエンドな訳ですが、白紙になったノートで誤魔化すラストは幸せな未来が待っているようで恐いようにも感じ余韻を残す。

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