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マレフィセント

2014-07-10 | 劇場映画れびゅー
『眠れる森の美女』のヴィランでディズニーアニメ界でも邪悪度で言ったらダントツのマレフィセントが主役になった実写映画、『マレフィセント』を観てきました。
★★★★

予告編を観る限りではマレフィセントを美化するような内容。
マレフィセントと言えばディズニー・アニメの中でも結構なヴィランなのに、わざわざ『眠れる森の美女』の世界観を蹂躙するような「実は良い人でした」的な映画作ったらファンが怒らない?とか、しかもアンジーみたいな美女で話題呼んで最新VFXでやっちゃったら、それこそ元のアニメ版が見劣りしてディズニーは歴史的資産的に損しない?といった疑問を抱きながらの鑑賞。
あ、ちなみに、前日にアニメ版はiTunesのレンタルで久しぶりにチェックしておきました。

平たく言うと、アニメ版の『眠れる森の美女』とは別の話で、『眠れる森の美女』のマレフィセントを美化して描いた訳ではない。
物語はあの話よりもさらに時間をさかのぼったところから描かれ、途中で『眠れる森の美女』とラップしていきますが、基本的に似て非なる物語として再構築されている。
酷く言うと、マレフィセントのファンが彼女を美化して勝手に作った同人作、しかし極めて良く出来ている、みたいな。あえて酷い言い方で形容すると。

そっくりそのままにせず、相違点にちょいちょい気付くような作りになっているので、「違う話だ」とはっきり悟ってしまってからは否定的だった気持ちが覆され、これはこれで別の話として有りじゃないかという気持ちになった。
アンジーがやりたかったんだろうなって感覚も伝わってくるような、人権とか子育てとか、そして「愛」と言うより「愛情」に焦点が当てられている話でした。

ネタバレ
三人の妖精が順次オーロラ姫に祝福の魔法で祝福をかけていき、三人目が魔法を唱え始めたところでマレフィセントが割って入った場面。
アニメ版ではマレフィセントがかけた死の魔法の上から、三人目が祝福の魔法で「死」を「永遠の眠りと真実のキスでの解除」にかけ替えたところを、今回はマレフィセント自身がそもそも「永遠の眠りと真実のキスでの解除」をかけていて、三人目は何もしていないんですよね。
ここで、これは違う話なんだとハッとなりました。
そして、ここから元のアニメ版とは違う展開が続いて、それがまたこれはこれで面白い。
しっかりオーロラ姫を育てたはずの三人の妖精は、全く子育てに適していないDQN親で、マレフィセントがずっとオーロラ姫を見守っている。
「違うんだ」と気付いてからの展開の相違なので、パロディー的な楽しみ方も出来て面白かった。

カラスを人間にしてしまったのは、何故なんだろうと思いながら見ていましたが、最終的にドラゴンになったところで納得。
『眠れる森の美女』を主な下敷きにして大ヒットした『魔法にかけられて』は、現在のディズニー・プリンセスものアニメ映画の再々復興の切掛でとても重要な映画だと個人的に思っているんだけど、あの映画のラストではヴィランの魔女が『眠れる森の美女』と同様ドラゴンに変身して襲ってくる。
まだ数年しか経っていないヒット作と同じことは出来ないから、マレフィセントがドラゴンになるのは不味いし、どうするのかチラッと頭をよぎらせておいてのカラスね。



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