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新作映画の満足度は最高★5つで表示

藁の楯

2013-05-02 | 劇場映画れびゅー
過激なキャッチコピーを謳ったポスターが印象的と言うか、マジで藤原竜也の命が狙われたらどうするんやろと思っていた『藁の楯』を観てきました。
★★★

「邦画で」と考えた場合の常識外れなスケール感、難しいテーマに真っ向から取り組んだ映画作家さん達全員の熱い思いが伝わってくる映像、役者さん達全員がこれまでに観たどんな映画よりも渾身の演技。
これらだけを取って考えると★5つになる。
撮影の現場は全員が相当熱かったんだろうと想像させられる。

ところが、どうも編集がおかしい。
10分前後のシークエンスごとに見せ場が有るのだけど、見せ場の直前に毎回間延びのする上に分り易すぎるフラグ立てが有るし、見せ場は見せ場で妙に間延びで台無し。
三池崇史監督の前作、『悪の経典』のようなスピード感が、別人が撮ったかのように無くなってしまった。
また、そのシークエンス間の端折り具合が同じ具合に繰り返され、このリズム感がなんとも気持ちが悪い。

もう一つ文句を言うと、序盤の暴走トラックの場面でパトカーによるバリケードがことごとく突破されるシーンの失敗。
わざわざトラックが突破しやすいように中央が空いて全然バリケードになっておらず、思わず声に出して「なんでやねん」と言ってしまった。
思わず声に出してしまったのは、長い映画鑑賞人生の中で声が出てしまったのは初めての出来事。
このシーンにしたって、編集次第でおかしな場面を削れば序盤の最高の見せ場に仕上がったはず。

役者さんの芝居も、収録されてる映像も、素材は最高のものが揃っているのに勿体ない映画に仕上がっていて残念。

先日『ヒッチコック』で改めて編集の大切さを感じたばかりですが、この映画に関しては編集次第で大傑作になったはずなのに勿体ないの一言に尽きる。
多忙な三池崇史監督は編集にまで口を出してないのかな?



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