好きな映画10本の内に入るくらいに思い入れの強い韓国映画『イルマーレ』が、この度キアヌ・リーブスとサンドラ・ブロックという『スピード』以来のパワフルコンビでハリウッド映画としてリメイクされ、遂に封切られました。
アメリカでの原題は、以前別の記事でも書いた通り『THE LAKE HOUSE』と舞台と共に海から湖へと変わっていますが、邦題は『イルマーレ』に戻されている。この辺りにとても違和感を感じながら早速観てきました。
★★
オリジナルが好きな人にはお勧めしません。
オリジナルを観た事が無いかたにはそこそこ楽しめるかもしれません。
始まって直ぐにグルグル回るカメラアングルが有り、オリジナルのワンシーンを一瞬思い浮かべてパラレルワールドを観ている錯覚にとらわれた。
でも…。
ネタバレ
まず、邦題の『イルマーレ』のネーミングは全く的外れ。
オリジナルを観た人にとっては馴染みの有るタイトルですが、約束をすっぽかされる“リストランテ イルマーレ”がタイトルだなんて全く趣味の悪い。製作サイドはオリジナルに敬意を表して洒落でリストランテの名前につけたんでしょうけど、それを映画のタイトルにするなんて日本の配給会社はチェックしなかったんでしょうか。
でも、実はタイトルが気に入らないなんて些細な事で、オチが酷過ぎる。
韓国版にも言える事ですが、この映画はオチに至るまでのストーリーについては、悪い言い方をすれば伏線さえしっかり押さえて張っていればどう描いても良い。
オチの素敵な魔法がそれまでの出来事を一気に思い出させ、彼らが知り合ったのは偶然なのか必然なのか、知り合わなければそもそも悲劇は無かったのではないか、なんて頭フル回転で考えつつもハッピーエンドに泣けるという映画なのだから。ひたすらオシャレに描いていた韓国版が成り立ったのはあのオチのおかげ。
でもこの映画の場合は、あやふやな結末を好きじゃないハリウッド映画らしく、「二人の未来は想像してください」的な後を引く終わり方ではなくて、二人はその場でしっかり抱き合って終わり。時間が巻き戻る表現も無く、余韻も何も有った物じゃない。
そもそもルールが変わっているんですよね。
韓国版は、基本的に過去に干渉しても未来は変わらない。いや、変わるんでしょうけど、そういった表現がほとんど無い。彼が死ぬ事も彼らがポストを通じて文通をする事も決められた運命で歴史の一部。
対してハリウッド版では無かった場所に突然木を生やしたりする表現通り、未来を変える事は容易い。なのでこんなエンディングも可能なわけです。
会社で「兄は死んだ」と聞かされていても、あの手紙が彼の手に渡った瞬間、生きていた事に変わってしまう。
街に戻ったら彼が死んだなんて誰も覚えていない世界に変わってしまっている。
そもそも事故なんて無かった事になっているという訳。
小型犬のコーラが見た目そのままでアメリカらしく中型犬のジャックに変わっても、魔法のルールだけは変えないでいて欲しかった。
サンドラ・ブロックの泣きの演技はほとんど顔を隠した状態。設定のせいも有って願いが届いたという感動も無く、ポストが動いたのに気づいて「へ?」という顔で見上げる彼女が憎らしかった。泣いてた形跡ないし。
オリジナルのチョン・ジヒョンはやっぱり凄いね。
どうしても比べて観てしまいます。
純粋にこの映画を初めて観たらどんな感想を抱いただろう。
オリジナル韓国版のオチ
事故は彼女のわがままのせいで実際に起きてしまった出来事。
彼が事故現場に出かける前に、なんとかその事を彼に伝えなければとポストの前で泣き崩れる彼女。
しかし過去の世界で彼はポストのそばを通り過ぎ、彼女が居るカフェの外で車に跳ねられてしまう。
ポストに向かって泣きながら願い続ける彼女
その時、事故現場の時間が巻き戻り始めた…
ついに二人は出会う事が出来たが、彼女は彼の事を知らない。彼だけが彼女との思い出を胸に…
アメリカでの原題は、以前別の記事でも書いた通り『THE LAKE HOUSE』と舞台と共に海から湖へと変わっていますが、邦題は『イルマーレ』に戻されている。この辺りにとても違和感を感じながら早速観てきました。
★★
オリジナルが好きな人にはお勧めしません。
オリジナルを観た事が無いかたにはそこそこ楽しめるかもしれません。
始まって直ぐにグルグル回るカメラアングルが有り、オリジナルのワンシーンを一瞬思い浮かべてパラレルワールドを観ている錯覚にとらわれた。
でも…。
ネタバレ
まず、邦題の『イルマーレ』のネーミングは全く的外れ。
オリジナルを観た人にとっては馴染みの有るタイトルですが、約束をすっぽかされる“リストランテ イルマーレ”がタイトルだなんて全く趣味の悪い。製作サイドはオリジナルに敬意を表して洒落でリストランテの名前につけたんでしょうけど、それを映画のタイトルにするなんて日本の配給会社はチェックしなかったんでしょうか。
でも、実はタイトルが気に入らないなんて些細な事で、オチが酷過ぎる。
韓国版にも言える事ですが、この映画はオチに至るまでのストーリーについては、悪い言い方をすれば伏線さえしっかり押さえて張っていればどう描いても良い。
オチの素敵な魔法がそれまでの出来事を一気に思い出させ、彼らが知り合ったのは偶然なのか必然なのか、知り合わなければそもそも悲劇は無かったのではないか、なんて頭フル回転で考えつつもハッピーエンドに泣けるという映画なのだから。ひたすらオシャレに描いていた韓国版が成り立ったのはあのオチのおかげ。
でもこの映画の場合は、あやふやな結末を好きじゃないハリウッド映画らしく、「二人の未来は想像してください」的な後を引く終わり方ではなくて、二人はその場でしっかり抱き合って終わり。時間が巻き戻る表現も無く、余韻も何も有った物じゃない。
そもそもルールが変わっているんですよね。
韓国版は、基本的に過去に干渉しても未来は変わらない。いや、変わるんでしょうけど、そういった表現がほとんど無い。彼が死ぬ事も彼らがポストを通じて文通をする事も決められた運命で歴史の一部。
対してハリウッド版では無かった場所に突然木を生やしたりする表現通り、未来を変える事は容易い。なのでこんなエンディングも可能なわけです。
会社で「兄は死んだ」と聞かされていても、あの手紙が彼の手に渡った瞬間、生きていた事に変わってしまう。
街に戻ったら彼が死んだなんて誰も覚えていない世界に変わってしまっている。
そもそも事故なんて無かった事になっているという訳。
小型犬のコーラが見た目そのままでアメリカらしく中型犬のジャックに変わっても、魔法のルールだけは変えないでいて欲しかった。
サンドラ・ブロックの泣きの演技はほとんど顔を隠した状態。設定のせいも有って願いが届いたという感動も無く、ポストが動いたのに気づいて「へ?」という顔で見上げる彼女が憎らしかった。泣いてた形跡ないし。
オリジナルのチョン・ジヒョンはやっぱり凄いね。
どうしても比べて観てしまいます。
純粋にこの映画を初めて観たらどんな感想を抱いただろう。
オリジナル韓国版のオチ
事故は彼女のわがままのせいで実際に起きてしまった出来事。
彼が事故現場に出かける前に、なんとかその事を彼に伝えなければとポストの前で泣き崩れる彼女。
しかし過去の世界で彼はポストのそばを通り過ぎ、彼女が居るカフェの外で車に跳ねられてしまう。
ポストに向かって泣きながら願い続ける彼女
その時、事故現場の時間が巻き戻り始めた…
ついに二人は出会う事が出来たが、彼女は彼の事を知らない。彼だけが彼女との思い出を胸に…
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うーん、考えちゃいますね。『スピード』も、とても好きなんですが…^^;
でも、やっぱり観に行こうかしら…。
観に行かないことには、比較も出来ないですし…。
韓国版~イルマーレ見てなかったのですが、これからレンタルして急いで観ます。
ハリウッド版作品の内容にイマイチ溶け込めなく、違和感を感じてみていました。
皆さんは、すすり泣きながら見ていたようですが、私には泣けませんでしたね。
先に韓国版観ていたら、わざわざ観に行かなかったかもしれません。
ハリウッド版をごらんになられるのはDVDが出てからでも良いかもしれませんよ。
もしくは観ないか(笑)
次にオリジナルを観る時にはハリウッド版の場面が頭に浮かんで「やっぱりチョン・ジヒョンとイ・ジョンジェだから良い!」って違う意味で泣けそうかも。
>パピのママさん
是非ともお勧めします。
先にハリウッド版を観てあらすじがわかっていると、どんな感想をお持ちになられるか気になります(笑)
韓国版のDVDは新旧両方持っていますが、どっちも本編は同じ内容でしたよ。
イルマーレのよさは、やっぱり切なさで最後まで初恋の様な淡い気持ちがずっと続く事が僕にとって好きな理由かもしれません。
最近、映画館に映画を見に行くことがなかったんですがこの「イルマーレ」は、封切られた日に見に行きました。
理由は、韓国版のよさを再認識する為でした。
こんな僕っておかしいのでしょうか?
韓国版に思い入れがあるとどうしても受け入れられない部分ってありますよね。
ハリウッドってやっぱり余韻を残した終わり方が好きじゃないのでしょうか。
熱いキスはいまひとつ受け付けませんでした・・。
あ~~、ハリウッドのリメイクってなんでこう、うまくいかないんでしょ。
アメリカ人にオリジナルを見て欲しいですね。
ラストの違いは、かなり大きいとやっぱり私も思いました。
つまらなくしちゃいましたよね。
おかしくないですよー。
観て、結果『シャル・ウィ・ダンス?』のリメイクのように、違う事に納得のいくアレンジを楽しめれば、それはそれでまた目と感性の肥やしになるわけですしね
>ミチさん
そうなんですよねぇ。
最初にこっちを観ていたらぜーんぜん違う印象だったんでしょうけど、オリジナルの存在が大きすぎて斜め目線でしか観れなかったです。
熱いキスはオリジナルファンからすると“台無し”な演出でした
>ぷちてんさん
ほんと、フライドポテトでも何でもケチャップとケイジャンソースをかけりゃ良いって物じゃないですよね(笑)
変えるならポストの前で泣くところも無くして、オリジナルを彷彿とさせない内容にすれば比較されなくて良かったのじゃないかなぁ。
『猟奇的な彼女』や『インファナル・アフェア』もこんなのになっちゃうのでしょうか
不評のようで。
切なさと余韻を楽しむロマンチックな映画として
韓国版は別次元に置いとかないとダメみたいですね。
ただね、事故シーンの残酷な映像や、
その展開もアンタのお願いのせいやろ~っていう
その部分では若さ故の甘えも血の生々しさも
ちょっとう~~~んって思ったんですが。
お国変わって年齢も上がると
諸事情変わるようで。
・・・とまとめるしかないですね。
猫まっしぐらみたいに恋愛モード突入の
リメイク版。それでもくっついてほしいと願う
私はどうなんでしょ・・・。(笑)
韓国版は願いが届いて、流れ出た血がすーっと戻っていくところでドバーっと涙が溢れてヤバイんです私(笑)
初めて観た時は、エンドロールの間中「良かったねぇ良かったねぇ」って思いながら、「え、でも彼は彼女の事を知ってるけど、彼女は彼と出会う前だし、あれ?」とか、「でも文通が無かったら事故も無かったわけだし」なんて、結局は魔法が引き合わせた運命の二人なんだなぁって。
エンドロール終わっても二時間位余韻に浸ってました(涙)
でも、ハリウッド版は「あら、そんな大きな車に乗って後ろに隠れてたのかー大変だったねぇ。彼女も気づかなかったのかー、再会できて良かったねぇ」って(汗)
もとい、手紙読んだ瞬間に車ごとわいたであろうキアヌが気持ち悪くも有り…。
私はオリジナル版を観てないせいか、所々あれ?!ってシーンはありましたが、大人のラブ・ストーリーとして、十分楽しめました(*^_^*)