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X-MEN アポカリプス 3D

2016-08-17 | 劇場映画れびゅー
新しいX-MEN正史の続き、『X-MEN アポカリプス』を観てきました。
★★★★

前作『X-MEN:フューチャー&パスト』において、未来からの介入によって本来の未来は消滅し、派生した新しい歴史の続きを描く。今回は1980年代の冷戦末期の世界が舞台。
ミュータントは既に周知され、前作でのミスティークの行動によって偏見は以前より幾分マシになったものの、まだまだ市民権を得ているとは言い難い世の中。そこに古代から蘇った全能のミュータントによる黙示録の脅威が振りかかると言うもの。

旧正史に登場していた中堅どころのX-MENメンバーのうち、まだ若きころの姿で登場していなかったメンバー達が改めて登場し、新しい歴史の中でどのように関わっていくのか。
また、旧シリーズには登場していなかったが、過去を描く新シリーズには存在している初期メンバー達や、コミックスでは主要メンバーなのに、これまで映画に一度も登場しなかったキャラクターの新たな活躍といったところ。
そして、旧正史では老いるまで拗れきってしまっていたX-MENを率いるプロフェッサーXと、ブラザーフッドを率いたマグニートーとのこれからの新たな関係等、ファンにとってはそれだけで見どころが満載な本作。
先日の『デッドプール』なんかでは、新しい正史における“現在”のアメリカが舞台となっていたので、そこへと繋がる何かも描かれそうと言う期待も有ったりと、とりあえず観ておかなければ的な一作です。

ただし、同じようにいろんなキャラクターが一同に会する『アベンジャーズ』とは違って、『X-MEN』シリーズには個々のキャラクターにフィーチャーした映画が今のところ無い為、エピソードごとに丁寧に時間を取ってキャラクターを描きながらも、余韻なく次の展開に移ってしまうので、中盤くらいまではぶつ切り感が否めなかったところだけが残念。
※『ウルヴァリン』シリーズは、『X-MEN』シリーズのストーリーとはリンクしていません。

クライマックスの決戦は…、そんな不満も吹き飛ぶくらいに面白くて震えました。

ネタバレ
これまで旧正史の中でプロフェッサーXの生死の扱いには矛盾が生じていましたが、本作でジーン・グレイが登場するタイミングやフェニックス化の演出、エンジェルが過去において存在する矛盾などから、ブライアン・シンガー監督は自分で最後まで手掛けられず納得のいかなかった『X-MEN:ファイナル ディシジョン』を完全に無かったことにしているのがわかります。
特に、ジーン・グレイが自力で己の中の闇に勝っていることから、ブライアン・シンガーの描きたかった『ファイナル ディシジョン』の結末は全く違ったのだろうと想像できる。

旧正史では既に存在しなかったハボックは残念ながら本作で死んで辻褄が合ってしまいますが、『ファイナル ディシジョン』でブレット・ラトナー監督によって葬られてしまっていたサイクロップスが兄の意思を継ぐ者としてリブートされたところが興味深い。

さらには念押しでアダマンチウム骨格に改造されたばかりのウルヴァリンも描かれ、改めて『ウルヴァリン』も無かったことに念押しされているところは皮肉たっぷり。

『X-MEN』シリーズは、元々『アベンジャーズ』の『マーベル・シネマティック・ユニバース』ような長期計画を持ったプロジェクトでは無かったので、ブライアン・シンガー監督自身が深く関わっていなかった作品を無かった事にして軌道を修正していくところもある意味見所なのかもしれません。

三部作の完結編と銘打たれていますが、過去を描いた三部作であって、きっとここからまた時代を現代に戻した上で、『マーベル・シネマティック・ユニバース』ように幅を持たせた続編やスピンオフが広がって行くんでしょうね。

黙示録の光景に恐怖する夫婦をスタン・リー夫妻が演じていますが、奥さんまで登場したのはもしかして初めてかな?



X-Men: フューチャー&パスト (字幕版)
ジェニファー・ローレンス,エレン・ペイジ,ジェームズ・マカヴォイ,ハル・ベリー,ヒュー・ジャックマン
メーカー情報なし
X-MEN:ファースト・ジェネレーション (字幕版)
James McAvoy,Kevin Bacon,Michael Fassbender,January Jones,Rose Byrne
メーカー情報なし

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