大阪市東住吉区の自宅から火が出て、11歳の姉が亡くなった。
その二ヶ月後の、母は、自宅に放火して長女を焼死させたとして、
内縁の夫とともに殺人の容疑などで逮捕され、裁判で無期懲役が確定。
8歳の少年は、母方の祖父母に引き取られた。
少年は、母親について聞かれるたびに、
「遠いところにいる」などとはぐらかすのが常だった。
世間の好奇な目から、母と自分の身を守るために、
編み出した知恵だった。心の奥底では、母の無実を信じていた。
大阪高裁は、自然に発火した「具体的可能性がある」として、
2人の再審開始を認め、2人は刑の執行停止を受け、
昨日の午後、和歌山と大分の刑務所から釈放された。
少年は29歳の社会人になっている…
(産経抄より)