ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや訪問カウンセリングなどをやっています。

田中千穂子『母と子のこころの相談室』2009・山王出版-こまやかで丁寧な母子面接に学ぶ

2024年09月24日 | 子どもの臨床に学ぶ

 2013年のブログです

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 今年は新潟も大雪で、しばらく冬眠をしていました(冬眠をするなんて、クマさんのようですね)。

 ようやく目覚めました。

 転勤の荷物整理の中で、田中千穂子さんの『母と子のこころの相談室』を再読しました。

 とてもよかったです。

 このすごさは読んでみなくてはわからないだろうなと思います。

 じーじが今回、読んでいて特にすごいなと思ったのは、プレイセラピーの時に砂をかけてきた子どもに対して、田中さんが、砂かけばばあが来た!、と言って、砂をかけられるという困難な事態の時に、それを砂かけばばあごっこという遊びにしたという事例。

 美人の田中さんでも時にはばばあ(?)になるんだと妙に感心をしてしまいました。

 また、じーじも尊敬をしている精神分析の藤山直樹さんの論文からの引用がたくさんあることに改めて気づき、これも大きな収穫でした。

 今、じーじは放送大学大学院の修士論文を作成している真っ最中なのですが、いい本を再読できたなと本当に思えました。      (2013.3 記)

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 2019年12月の追記です

 久しぶりに再読をしました。やはりいい本です。

 田中さんの丁寧でこまやかな臨床の様子がわかりやすく描かれていて、勉強になります。

 今回も一番印象に残ったのは、砂かけばばあごっこのシーン。

 プレイセラピーで砂をかけられて困っている時に、砂かけばばあが登場するという、その即興性と創造性に感心させられます。

 じーじもいつか砂かけじじい(?)になってみようかと思います。

 全編に子どもさんとおかあさんへの深い愛と確かな経験が満ちていて、感動的です。

 初学者のじーじにはまだ気づけない部分も多いと思いますので、さらに勉強を深めたいと思います。      (2019.12 記)

 

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荻原浩『なかよし小鳩組』2003・集英社文庫-ハチャメチャで魅力的な登場人物に笑ってしまいます

2024年09月24日 | 小説を読む

 2020年9月のブログです

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 本棚を眺めていると、なんと、荻原浩さんの『なかよし小鳩組』(2003・集英社文庫)が目にとまりました。

 このあいだ、シリーズ第3作の『花のさくら通り』を読んだばかり。

 ユングの共時性、でしょうか(?)。

 これは読まない手はありません。

 しかも、例によって、ほとんど内容を忘れてしまっているので、新刊同様にワクワクしながら読んでしまいました。

 面白かったです。

 この本も電車の中で読んではいけません。

 メインの登場人物は第3作とほとんど同じですが、ゲスト(?)がすごい!

 ヤクザさんです。

 小鳩組。   

 かわいい名前ですが、本物のヤクザさんたちです。

 あらすじは書きませんが、お話は主人公たちとヤクザさんたちのドタバタ劇。

 ヤクザの怖さも出てきますが、ホロッとする場面もあります。

 そして、ラストがすごい!

 驚愕のラストです。

 読後感はとても爽快!

 いい小説です。

 荻原さんはあいかわらずいい仕事をしています。      (2020.9 記)

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 同日の追記です

 シリーズ第3作、第2作と読んだので、次は当然、第1作『オロロ畑でつかまえて』となりますが…。

 『なかよし小鳩組』は、なぜか、読んで、読んで、という感じで、本棚の一番前にあったのですが、『オロロ畑』はどうでしょうか。

 ざっと見た感じでは、見当たりませんね。

 またまたかなりの恥ずかしがり屋さんのようなので、年末にかけてのお楽しみになりそうですね。

 

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