たぶん2011年ころのブログです
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小倉清さんの『こころのせかい「私」はだれ?』(1984・彩古書房)をかなり久しぶりに読みました。
3回目くらいで、10年ぶりくらいではないでしょうか。
1984年の本ですが、その少し前頃、家裁調査官の東京での研修で、たまたま小倉さんの講義をきく機会がありました。
それで、感激をして、小倉さんの本をあちこちの本屋さんで探して、ようやく手に入れた記憶があります。
小倉さんのことはその当時、じーじはまったく知らなくて(小倉さん、ごめんなさい)、しかも、小倉さんの働く関東中央病院という先進的な精神科病院のこともじーじはまったく知りませんでした。
そんな本当に白紙の状態でお話をお聞きしたのですが、その「熱さ」と学問的な裏付けに、思わずうなってしまった記憶があります。
また、当時はまだじーじは精神分析の勉強もあまりしておらず、今考えると、とてももったいないことをしてしまったな、と思います。
しかし、こういう機会がのちの精神分析学会への入会に導いてくれたのかもしれません。
さて、久しぶりに読んでみた本書、やはりいい本でした。
特に、解説のわかりやすさと症例のすごさはびっくりです。
例えば、わかりやすさということでは、こころの健康について、不安のコントロールや怒りのコントロール、変化への対応などの大切さを述べていて、とてもわかりやすいです。
症例では、現場での豊富なご経験から、こんなケースもあるのか、と驚くような症例とそれへのていねいな対応が見事です。
今後もさらに深く学んでいきたいと思いました。 (2011?記)
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2019年12月の追記です
先日、放送大学の番組を見ていたら、小倉さんが子どもの治療について述べている番組の再放送がありました。
とてもわかりやすく、しかも、内容が深く、勉強になりました。
やっぱりすごい先生です。 (2019.12 記)