ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が公園カウンセリングやメールカウンセリングなどをやっています

梅棹忠夫『モゴール族探検記』1956・岩波新書-懐かしい名著を読む

2024年01月06日 | 随筆を読む

 2019年のブログです

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 梅棹忠夫さんの名著『モゴール族探検記』(1956・岩波新書)を再読しました。

 このところ、なぜか旅行記を続けて読んでいるのですが、この本も本棚の隅っこにあるのを見つけて読んでしまいました。

 1956年の岩波新書(!)、もっともじーじが買ったのは2011年のアンコール復刊という、岩波ならではの粋な企画で出た本ですが…。

 1956年というと、なんとじーじが2歳の時の本、それが今読んでもおもしろくて、ワクワクできるのは本のすごさ、すばらしさです。

 梅棹さんはご存じのかたもいらっしゃると思いますが、元京大教授の民族学者で、国立民族学博物館長を務めたかた。

 じーじのような文科系の人間でも、学生時代には梅棹さんの『知的生産の技術』や『文明の生態史観』などをわからないながらも読んだものです。

 本書は、アフガニスタンがまだ王国だった頃に、モンゴル民族の末裔を求めて調査旅行をした際の記録。

 京大の言語学者や人類学者、考古学者らがチームを組んで、幻のモンゴル民族であるモゴール族の存在の有無を調査に行きますが、難航を極めます。

 今でもそうですが、民族間の対立、抗争に阻まれ、テント生活を続けながら、さまざまな困難にめげずに調査・研究を進めるその無骨な科学者らしさには感心させられます。

 ひとつ、ひとつの仮説の積み重ねと実証、これらを読んでいると、カウンセリングや臨床心理学の世界でも共通する厳しさを感じます。

 じーじは単に趣味というか、知的好奇心から読みましたが、名著として残るようないい本とは、やはりこころを揺り動かすような部分があるようです。

 すばらしい名著を再読できて、とても幸せな気分になれました。    (2019.1 記)

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 2021年5月の追記です

 深田久彌さんの『山岳遍歴』(1967・主婦と生活社)を読んでいたら、本書の解説文が出てきました。

 本書の面白さを絶賛されています。

 おそらくユーモラスなことがお好きだった深田さんの好奇心を刺激されたのだろうと思います。

 ちなみに、深田さんの本もとても面白く、特にどさんこのじーじには幌尻岳とトムラウシの登山の文章がとても楽しく読めました。    (2021.5 記)

 

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久しぶりにマスコミ「裁判官」さま(?)ではないニュースを見た!-じーじのひとりごと

2024年01月05日 | ひとりごとを書く

 2023年1月のブログです

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 昨夜、ニュースを見ていると、久しぶりにマスコミ「裁判官」さま(?)ではないニュースを見た。

 ところは、やはり、とある開かずの踏切。

 たまに踏切が開くと、人々は我先にと渡りはじめ、遮断機が下りてきても、それをかいくぐって渡る人が後を絶たない。

 いつものニュースだと、ここで記者が登場し、遮断機を無視する人に、「危ないと思いませんか?」などと無粋なインタヴューをするところだが、それはなし。

 かわりに、赤ちゃんをおぶって待っているママさんにインタヴューをして、「踏切が開いても、車が猛スピードで渡るので、怖いです」というママさんの声を届ける。

 弱者の立場に立ったいいインタヴューだ。

 やはりマスコミは、正義ぶった「裁判官」さま(?)ではなく、弱い立場の人々の声を代弁してほしい。

 そこの踏切に高架橋ができるのは数年後になる、という情報も流れ、自治体や鉄道会社の怠慢ぶりが自然とあぶり出されるいいニュースだった。

 ニュースはこうでなくっちゃあね。

 久しぶりに見ていて気持ちのいいニュースで、晩酌のビールもおいしく呑めて、よかった、よかった(?)。 (2023.1 記)

 

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敦煌・シルクロード・カナート-じーじのじいじ日記・セレクト

2024年01月04日 | じいじ日記を書く

 2019年の日記です

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 井上靖『敦煌』(1965・新潮文庫)を読了。

 西域を舞台とした一大歴史スペクタクル。

 一方で、恋愛小説でもある。

 不器用な恋愛だが…。

 改めて戦争で犠牲になるのは女性や子供など、弱い者である、と思う。

 その次が徴兵をされる一般男子。

 それにしても、権力者やその追従者は、本当に戦争が好きだと思う。

 ほとんど病気の世界だ。

 男の本能は闘いかもしれないが、動物でも、オスは弱いメスと子どもを守るものだ。

 人間の権力者は本能さえ壊れてしまっているかのようだ、と思う。

 松田壽男『シルク・ロード紀行』(2006・岩波現代文庫)も読了。

 東大東洋史学科卒業の学者さんの紀行文。

 シルクロードのオアシスやそこに誕生した国々についてわかりやすい説明をしてくれる。

 中学校で習ったカナート(井戸)が重要な役目を果たしていることを知り、昔の文部省もなかなかやるな、と思う。

 くだらん官僚のいる今の文科省よりはレベルが高かったのかな?

 いっぱい勉強をして疲れたので、ビールで晩酌をして、早めに就寝。     (2019.1 記)

 

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じーじ、あやとりできたよ!-じーじのじいじ日記・セレクト

2024年01月01日 | じいじ日記を書く

 上の孫娘が9歳、下の孫娘が6歳の時のお正月の日記です

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 お正月休みで孫娘たちがやってきた。

 さっそくお年玉かな?と用意をしかけると、下の孫娘が、じーじ、あやとりができるよ!という。

 そして、器用にあやとりをして、ほうきを作って見せてくれる。

 あやとりだけは苦手な(?)じーじが、感心をして、すごいね、とほめると、はずかしそうに、しかし、やや自慢げにしている。

 じーじが、じーじにもやりかたおしえて、とお願いをすると、目の前で、糸をほどき、こうして、こうして、こうするんだよ、と教えてくれるが、じーじにはさっぱりわからない。

 じーじが、こころから、すごいね!と感心をすると、うれしそうにしている。

 じーじは、この子はひょっとすると新潟大学(?)に入れるかもしれない、とつい夢を見てしまう。

 孫娘たちの成長は本当に早く、じーじでは追いつけないことも増えてきた。

 頼もしいかぎりだ。

 小さいなりにいろいろたいへんなこともあるだろうが、元気に育ってほしいと願うばかりだ。  (2020.1 記)

 

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