長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

吹越義昭キター!!! これは観るでしょ!!

2013年08月08日 23時03分44秒 | 日本史みたいな
2014年 NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』追加キャスト18名発表 内田有紀、桐谷美玲ら初出演が10名
 (オリコンスタイル 2013年8月7日付け記事より)

 NHK は7日、東京・渋谷の同局で会見を開き、V6 岡田准一(32歳)主演の2014年大河ドラマ『軍師官兵衛』(オリジナル脚本・前川洋一)の追加キャスト18名を発表した。織田信長の正室・お濃(斎藤帰蝶)役に内田有紀(37歳)、幽閉された官兵衛の希望となる女性・だしを演じる桐谷美玲(23歳)ら10名が大河ドラマ初出演となり、フレッシュな顔ぶれが揃った。

 初出演で信長の正室を務める内田は、「前から織田信長が好みのタイプだったので、妻役ができてうれしい。」と大喜び。緊張した様子で会見に臨んだ桐谷は、「強い男性というイメージのある岡田さんを全身全霊でサポートしていきたい。」と意気込みを語った。
 そのほかの初出演メンバーには、官兵衛を支える黒田家家臣団の栗山善助利安役に濱田岳(25歳)、井上九郎右衛門之房(ゆきふさ)役に高橋一生(32歳)、後藤又兵衛基次役に塚本高史(30歳)、母里太兵衛友信役に速水もこみち(28歳)、官兵衛の幼馴染にして側近の母里武兵衛役に永井大(35歳)、官兵衛の嫡男・長政役に松坂桃李(24歳)、官兵衛の初恋の相手・おたつ役に南沢奈央(23歳)、黒田長政に嫁ぐ保科栄姫役を吉本実憂(16歳)、石田三成役を田中圭(29歳)、官兵衛の正室・光(てる)の方の父・櫛橋左京亮伊定(これさだ)役を金子ノブアキ(32歳)とフレッシュな顔ぶれが並ぶ。
 また、黒田官兵衛の祖父・黒田重隆役に竜雷太(73歳)を起用。官兵衛と関わる女性には、官兵衛を悩ませる主君の小寺政職(演・片岡鶴太郎)の正室、お紺の方役を高岡早紀(40歳)が演じる。そのほか、官兵衛と敵対する荒木村重役に田中哲司(47歳)、足利義昭役に吹越満(48歳)、明智光秀役に春風亭小朝(58歳)が名を連ねた。

 主演の岡田は、「官兵衛と家臣たちの絆が物語の肝になるくらい大事になってくる。」と語り、「高校の同級生だった高橋(一生)くんや、以前共演したことのある方が多いので、いい関係性を築きたい。みなさん、仲良くしてください。」と共演者に呼びかけた。

 中村高史プロデューサーは、「若い方からいぶし銀の方まで、バラエティー豊かなみなさんと岡田さんがぶつかり合うことで、どんなドラマになるかワクワクしています。」と期待を込めていた。



 う~ん、これは、私TV 買うかもしんないね、来年。

 ついに霊陽院足利義昭公、復活のよりしろとなる資格を有する俳優が立ったか!
 まさしくこれは、『国盗り物語』(1973年)の伊丹十三、『秀吉』(1996年)の玉置浩二に続く「第3次義昭フィーバー」の予感がビンッビンに伝わってくるキャスティングですな! 足利義昭の「復活20年周期説」は正しかった!! 誰も提唱してねぇけど。

 いや~、吹越吹越、なにはなくとも吹越満。楽しみだねぇ~、コリャ。

 吹越満と大河ドラマと言うのならば、なんっつったって語らずにおられないのが『北条時宗』(2001年)の鎌倉幕府第6代征夷大将軍・宗尊親王(むねたかしんのう 1242~74年)役なのですが、も~これはおもしろかったおもしろかった。元寇関連にいくまでの前半でのラスボス的な立ち位置だったんですが、政争に敗れて失脚するまで主役以下、他の役者をまるごと喰いまくりっぱなしでしたからね! すっとぼけた表情で、なみいるコワモテ武士を相手にじたばた奮闘するさまが最高だったな~。

 パッと見、宗尊親王と足利義昭はお互い征夷大将軍だし、なんかお公家さんっぽいイメージがまとわりついているし(でも精確には2人とも公家ではない)、腕っぷしよりも家柄や舌先三寸で勝負するというタイプ的にも、かなり似たキャラクターのような印象を持たれる方も多いかと思われます。

 ンだが、しかぁし!! 私の意見を述べさせていただけるのならば、宗尊親王と義昭公とでは、たしかにパッケージは似ていてるのだとしても、中身というか、そのよって立つスピリットが違う、ハートが違う、ソウルが違~う。

 簡単に言えば、2人は人生のベクトルが真逆なんですよね。

 すなはち、宗尊親王は時の帝、第88代・後嵯峨天皇(ごさがてんのう)の次男にして、第89代・後深草天皇、第90代・亀山天皇という2人の帝の兄!
 こういう系図から見れば、彼も天皇に即位してぜんぜんオッケーなはずなのですが、母親の血筋が高くなかったために(それでも公家です)帝位に就く可能性はゼロに等しかったという悲劇の人物でした。
 そして、いくら天皇にならないのだとしても、天皇の実の子にして兄という宗尊親王がいるのはどうにも邪魔くさいと煙たがる朝廷と、将軍になってもどこからも文句が出ないような高貴な血筋がほしいと探しまわっていた鎌倉幕府との利害が一致したために、宗尊親王は「日本史上初の皇族将軍」という外ヅラだけハデな看板をムリヤリにしょわされて、11歳のみそらでむくつけき武都・鎌倉へ島流しの憂き身とあいなったのでありました。

 つまり、宗尊親王の将軍就任は「上から下への降格人事&本人は全然うれしくない」。


 それにひきかえ、我らが義昭公にとっての「征夷大将軍」という地位の輝かしさといったら、どうだ!?

 足利義昭公の足利幕府第15代征夷大将軍就任は数え年32歳でのこと! ご本人が戦国乱世のなんやかやのために将軍候補に仕立て上げられたのは29歳のときのことでした。苦節丸3年の流浪生活……

 義昭公は足利幕府第12代将軍・足利義晴の次男として生まれましたが、おそらくはさまざまな事情と思惑から、6歳の身で出家して大和国・奈良の興福寺に預けられることとなりました。義晴はかなり早いうちから長男の足利義輝(剣豪将軍!!)を後継者に選んでいたため、義輝が第13代将軍に就任した以上、坊さんになった義昭公が政治の世界で活躍する可能性はゼロに近くなっていたのですが……

 元祖魔王・松永久秀だの三好三人衆だのとのすったもんだがありまして、兄貴義輝はあえなく暗殺(っていうか討死)! そのときに幕府の重臣だった細川藤孝がそうとうムリヤリなかつぎだしを断行したために、20年以上坊さんだった義昭公はいっきに血なまぐさい戦乱の世界に引っ張り出されることになってしまったのでした……おさむらいさんって、なにすればいいんですか!?

 つまりこれ、義昭公の将軍就任は「下から上への超ラッキー人事&本人は……うれしかった?」

 まぁ、「僧籍」を「下」にして「将軍」を「上」にすることへの異論は受け入れますが、義昭公の流浪の3年間が果たして、ご本人の将軍就任への熱意によるものだったのか、他人の後押しによる不本意なものだったのかどうか。でも、就任後の活躍や文書の文面の気合いの入り方から見ても、足利の世を復活させようとそれなりにノリノリだったのではないのでしょうか。さすがは「くじ引き将軍」足利義教公のご子孫。状況の飲み込みが早い早い。


 要するに、同じ将軍位でも、両者の間にはまるでお話にならない「テンションの違い」というか、「ハングリー精神の違い」があったと言うことなんですな。その点、宗尊親王のキャラクターを許容できるギリギリ最大限までに「策謀好きの野心家」に振り切らせた『北条時宗』の脚本は、ちょっと親王の造形に浅さが出ていたような気もしましたが。

 でもよォ~、そんな宗尊親王よりももっとハイテンションでチャーミングで泥臭く、同時に運命の奔流にまどわされる哀しみをも身にまとった足利義昭公を、あの吹越満が! 『冷たい熱帯魚』だの『警視庁捜査一課9係』シリーズだのの傑作群を乗り越えた吹越満が演じるってんだぜ!? これに奇声をあげずに何に奇声をあげるってんでェ!! あっちょんぶりけ~♡
 楽しみですね~、これはもう、そうとう久しぶりに「全話チェックする大河ドラマ」になるのかもしれませんね~! 血沸き肉躍りますね~!!


 まぁ、ちょっと気になるのは、主役の黒田孝高と義昭公が直接からんだ話を聴いたことがないってことなんですけどね……

 ……意外と出番、少なかったりして……いや、今回ここまで大々的に発表されたんだから、そんなにヒドい扱いにはならないと思うんだけど……

 まま、楽しみにしましょう!


 そういえば、吹越さんにかぎらず、『軍師官兵衛』は荒木のムラムラに田中哲司さん、小寺政職にあの片岡「高時」鶴太郎さんと、なかなか期待値の上がるキャスティングが目白押し。
 そして、なにげにいちばん気になるのが明智「キンカン豚野郎」小朝光秀師匠!! これは……すごい。

 「とりあえず光秀はシブめの大物二枚目俳優にしとけ。」という昨今の定石を覆す采配に、いやがおうでも体温が上昇します。
 こうなっちゃうと、これから発表されるであろう「天下取りトリオ」のキャスティングも気になってきちゃうわけなんですが、官兵衛を30代の若者が演じてしまう以上、秀吉と家康はそれほど高齢化することはないような気もします。信長はけっこうジジイでも大丈夫かな……いや、でもヨメさんがうちゆき姫なんだろ? 60代以上はキツいだろうなぁ。

 っていうか、信長を基準にして考えてみるのならば、今川殿とかが出てきそうな若手時代ならともかく、けっこうキャリアが上がってきてからの安土時代がメインになってくるはずの『軍師官兵衛』で、ここまで濃姫がクローズアップされるってのは、一体どういうことなんだろうか。正直言って、そのころの濃姫は、それこそ『利家とまつ』(2002年)における石堂夏央さん演じる彼女くらいの影の薄さが史実だったような気もするんですが。


 とかなんとかいって、実は岡田さんと中谷美紀さんが「たった5歳しか年齢が離れていなかった」という事実にいちばん驚愕してたりして……イメージ的にとっくに40超えてると思ってたわ!

 そんなこんなで、とてもたのすみだ。

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3 コメント

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Unknown (三崎東岡)
2013-09-03 18:17:06
軍師官兵衛に栄姫役で出る吉本実憂さんは、TBSで放送予定の「木曜ドラマ9スクラップティーチャー教師再生(2008年に日テレで放送された作品のリメイク版)」にも出るそうですが、同じく軍師官兵衛に出る竹中直人さんと高橋一生さんはTBSで放送予定の「金曜ドラマエスパー魔美(2002年にNHKで放送された作品のリメイク版)」にも出るそうです。
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リメイクまっさかり! (そうだい)
2013-09-04 01:14:55
 コメントありがとうございます!
 いやぁ、世はまさに、リメイク全盛時代でございますなぁ~。
 家にTV がないと、こういう情報にも疎くなってしまうんですが、それが悪いんだか良いんだか。

 それはさておき、三崎東岡って、なんだかすっごくいい空気の土地のようですね!
 行ってみたいな三浦半島、三崎城あと~!!
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官兵衛と足利義昭との関係 (kurokanproject)
2013-11-15 15:28:26
>主役の黒田孝高と義昭公が直接からんだ話を聴いたことがないってことなんですけどね……
足利義昭の側室の「さこの方」は、官兵衛の宿敵で、官兵衛の義理の妹を殺害した赤松政秀の娘ですので、史実では官兵衛と足利義昭とは深い因縁があります。
官兵衛の主君の小寺政職は、足利義昭から追討命令を受け、木下秀吉・池田勝正率いる幕府・織田軍の播磨侵攻を招いたため、官兵衛の人生で最初の山場となる青山合戦が勃発しています。

大河ドラマでは出てこないと思いますが。
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