凸型構造の銅(写真右)を埋め込み、電子部品内部の熱を流しやすくした基板
OKIは宇宙向けの電子部品を冷却する技術を開発した。銅を使って熱を部品の外に排出する仕組みで、空気がないため冷却ファンによって風が生じない宇宙空間でも、効率的に部品を冷やせる。
従来技術よりも放熱性能を55倍に高め、2027年度の量産開始を目指す。
子会社のOKIサーキットテクノロジー(山形県鶴岡市)が開発した。電子部品を安定的に動かすためには、動作時に生じる熱を冷やす必要がある。
電子部品の基板にコイン型の銅を埋め込む。電子部品と接する面より放熱する面を広くする凸型の構造にすることで、熱を部品の内部から外に移動させやすくした。
基板に穴を開けて熱を逃がす従来の方法に比べて、放熱性能を従来の55倍に高めた。例えばセ氏100度前後まで上昇した温度を40〜50度程度に冷却できるという。
同技術は冷却ファンを搭載できない小型の電子機器での活用も見込む。
【関連記事】
日経記事2024.12.10より引用