むかしむかしあるところに
おじいさんとおばあさんがすんでいました。
幾度となく聞いたフレーズです。
「おじいさんは山へ柴刈りに
おばあさんは川へ洗濯に行きました。」
今現代の世の中、無断で山に柴を刈りに行けません。
犯罪行為ですね。
川で洗濯なんて、それこそ川を汚染する行為は許されませんし、
すでに汚染されている川で洗濯をするのもある種の冒険行為。
衣服が汚染してしまいます。
昔の村落社会は、村人が山へ入っても許されたし、
川で洗濯しても許されていた。
村人が共有していた入会地(いりあいち)があったのです。
自由に入会地へ入って柴を刈って、マチに売りに行けたのです。
それで貧しさもしのげたのです。
今は、国や市や個人の土地所有権がはっきりしています。
「貧困と社会」の本を読んでふと、思ったのでした。
平成の会話・・・
「どの山も持ち主がいてはるねん。」
「かってにタケノコ採ってもあかんねん。」
「かってに木を切ってもあかんねん。」
おしまい