ロゴス古書

 年年歳歳 花相似たり
 歳歳年年 人同じからず 

良寛歌集と土岐善麿

2007年06月08日 | 随想・日記

  日本古典全書 良寛歌集 朝日新聞社刊 の附録に

 

 良寛は生前自選の歌集がなく、死後四年を経て若い女弟子の貞心尼が編んだ

「蓮の露」が最初のものであるといふことであり、それから次ぎ次ぎに敬慕者たちが

収集整理したのであるから、同一作品のようであって、しかも一ニ語の相異した

ものもまじっている。これは請われるままに、気の向くままに、そちこちで

書きあたえたものが作者自身によって、すこしづつ違って伝わったとみるべきであろう。

それを研究してみることも、表現上、おもしろい資料とおもはれるが、

従って数種の歌集の中にも錯誤を記したものがあるらしく、そういふ点からも、

それらを比較調査して定本的な一冊のつくられることは、われわれにとっても、

はなはだ便宜であり、地下の作者にとっても、喜ぶべきこととしなければなるない。

この古典全書の新修がその期待を果たし得たものとすれば、

まことに感謝すべきである。(以下略)

 

 「良寛について」と題して 土岐善麿氏が記述 されているのである。

 

  吉野秀雄校註で昭和二十七年に出版された。

 

  その後には以下の「良寛歌集」が編まれている。

 昭和三十四年には 井本農一 関克己 校註で 角川文庫

 昭和三十八年には 東郷豊治編著で 創元社  

  等々の先人を継承され そして

 

 2007年6月10日 横山 英 考古堂書店から

 

  校本 良寛歌集 が 静岡県良寛会の諸氏の努力で出版される。