昔むかし、
爺さんと婆さんが一匹の猫を若い時から
大切にして長い間飼っていたが、
爺さんも歳をとって働けなくなったので育てられなくなり、
タマに家を出て自分で暮らすよう泣く泣く告げる。
ところが、そのタマが暫くして、米三升を持って帰ってくる。
不思議に思って後をつけると、
タマは村のはずれでクリックリッと回って托鉢僧に変身し、
家々を回って米を集めてくる事がわかった。
爺さん、婆さんは涙を流して感謝していた。
そのうち、村の庄屋の娘が死に、大供養をすることになった。
そのときにタマの念力で棺桶が天井に張り付いてしまい、大騒ぎとなる。
どんな坊さんがお経をあげても駄目で困っているところへ、
タマに入知恵された爺さんと婆さんがやって来て
「ナムトラヤ ナムトラヤ、ナムトラヤ」とお経をあげると、
棺桶がすう~っと下りてくる。
庄屋は感謝して、それから爺さん婆さんに毎年
扶持をくれることになり、二人は安楽に暮らすことになった。
そうするとタマは姿を隠して居なくなった。
…これは「猫檀家」というお話です。
昔話の良い所って
短くてもスペクタクルでエキサイティングな所かな?
「恩知らず」とか「人でなく家につく」とか
かなりクールな事を言われる猫ですが
ちゃんと恩返しをする猫のお話は残っているのですね。
少しホッとしました。笑。
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