穴にハマったアリスたち

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感想:映画スイートプリキュア♪ とりもどせ!心がつなぐ奇跡のメロディ♪(2周目+3周目)

2011年11月03日 | プリキュア映画シリーズ
追加で2回見てきた。
見れば見た分だけ書きたいことも増えるので、雑多に追記。

■映画スイートプリキュア♪ とりもどせ!心がつなぐ奇跡のメロディ♪(2周目+3周目)

【メロディさん万歳その1】

舞台挨拶でも言われていましたが、今回は敵さんが非常に強い。
部下扱いのメイジャー3ですら、今までの劇場版ボス並の強さに見えます。
しかも彼らはノイズ様の部下でしかない。もっと上がいる絶望感。

スイート組は戦闘能力的には決して弱くはないと思うんですよ。むしろ強い。
特にメロディさんの対応能力がとても高いので、それだけに敵の強さが際立ちます。
あのメロディさんですら、押され気味なんて…。

「完全に一方的に負けてる」わけではない、ところがリアルに生々しくピンチです。
ぜぇはぁ息を荒らげながら善戦してるメロディさんが、大変に艶めかしくて困る。
普通に負けてるリズムさんにも困りますが。

【もう昔には戻れない】

スイートさんのテーマである「壊れてしまった関係が復旧する」。
だけど「元通り昔のまま」には戻ってない。

アコさんがミューズ兵装で出撃するシーンで、スズさんがそれを見送ってるところが何気に好きです。
昔の友はプリキュアになった。
もう以前と同じように、遊んでただけの関係には戻れない。

ラストシーンでも、メフィスト様とアフロディテ様は和解したけれど、「家族三人で仲良く過ごす」は実現しない。
アコさんは人間界に戻って行くし、後にメイジャーランドに帰還したとしても、やっぱり前と同じにはならないはず。

あの楽しかった子供時代には、もう戻れない。
現実問題として、あの「夏の向日葵畑を走り回った楽しい日々」は遠くになったままで、全く同じにはなれない。
でもだからといって不幸かといえば、そうではない。
形は変わったけれど、それでもあの日々の思い出は残ってるし、共に過ごした人々と再び歩んではいける。
失われたものを悔やんでいても仕方がない。

兵器・プリキュアとして最前線に向かうアコさんを見て、スズさんも「私も戦う」と決意する。
共に前線に並ぶことはできないし、前みたいに遊ぶこともできない。でも彼女には彼女にできる戦い方がある。
別々の道を歩むことになっても、バラバラというわけじゃないし、全てを失ったわけでもない。
当時持っていた大事なものはそのままだし、無くしたものもあるけれど、代わりに「プリキュア」という新しいものが手に入ってる。
変化が不可避である以上、前向きに進んでいくしかないんだ。

【止まらない演奏】

今回の災害は「音楽を奪われた」。
それと同時に「鳴らない音楽を弾かされ続ける」。
二つ目の方は、ストーリー的にはあんまり意味はないと思う。
別に「音楽を奪われて凍りついてしまった」とかでも大差ない。
ハウリング的には、演奏を続けさせる意味がないですし。

ただ現実世界を思うと、「鳴らないのに音楽を続けさせられる」は実感できます。
意味があるかどうかも分からず、実際に何のアウトプットも出てこないのに、続けなきゃいけないことがある。
誰だって組曲したいのに、音が出ないので組曲もできない。既にぶっ壊れた楽器を延々弾かされ続けるのは、凄い苦痛。
そこで「楽器や声を捨て、心で演じる」にまで昇華できれば素敵なのでしょうけれど。
なかなか難しいところが哀しい…。

【聴こえない音楽】

対メイジャー3戦にて。

メロディさん:
 「ええ、あんたたちには聴こえないでしょうね」
 「あたしたちの心を繋ぐメロディは…!」

鳴り響く「心の音楽」は、メイジャー3の耳には聞こえていない。
展開的には、「な、なんだこの音楽は!」→「これが心の音楽よ云々」→「力が出ない!」とかそんなのも有り得そうですが、「聞こえない」。
同様に音楽をクライマックスに持ってきた「ふしぎ星のふたご姫」や「おねがいマイメロディ」は、「聞こえて苦しむ」パターン。
「ぴちぴちピッチ」も「相手にも音楽が届く」方式です。
でも「プリキュア」では聞こえない。

共通のものがあれば、たとえ遮断されたり失われても繋がることが出来る。
が、逆に言えば共通項がなければ絶対的に分かり合えない。
シリーズ通じて「誰しもが無条件に分かり合える」とは持っていかないのがプリキュアさん。
理解し合えあえないものもある。

ただそうすると、次回放送でノイズ様らしきものがアコさんのところにやってくるのが不可解です。
劇場版の展開がこうだった以上、安易な和解エンドはなさそうに思えるのだけど…。

それと「音楽が聴こえない相手がいる」というのはかなりの恐怖。
あのシーン、見ていると感動しますけど、実際の現場に自分がいたとして果たして本当に音楽が聴こえるのか。
他の人たちが涙を流して共鳴している中、自分には音楽が聴こえなかったとしたら…。
「聴こえるよね?」とこちらを向いたメロディさんの顔が、数瞬後に「?」になり、やがて無言でファイティングポーズに変わるわけです。
ま、待って!聴こえてる!聴こえてるよ!ほら、えぇと、いや「じゃあ唄ってみて」とかそういうのはナシで、ぎゃ、ぎゃあ!

「夢原さんのことは崇拝するけれど、現実には絶対にお会いしたくない」と同じ理論ですね…。
まぁ夢原さんが「現在から未来」へと向かう方なのに対し、北条さんは「過去から現在」を繋ぐ方なので、恐怖度合いは多少は薄いですけれど…。
だ、大丈夫。共通の思い的なものなら私にもあるから、多分「音楽」は聴こえる、はず…。

【進化し続ける映画】

どのシリーズが好きかとか、面白さについては好みの問題なので置いておくとして。
商品としての性能面は、年を追うごとに凶悪になっていってるように思う。
テーマの詰め込み方とか、ライトの組み込み方とか、エンターテイメントとして面白く、ぎっちり構成されてる。

例えば「鏡の国」でいえば、もちろんお話としてはとても面白いのだけど、ミラクルライトがあまり機能してない。
もしも今作られたら、ライトは闇キュアさんとの戦闘シーンで発動するんじゃないかな。
「最終的に夢に向かう時、人は一人だ。しかしそうやって共に戦ってる仲間がいるのなら、物理的には一人でも一人じゃない。表面的にはバラバラでも繋がってる」の演出で。

【玩具】

スイート組の強さを象徴する「技の豊富さ」は映画でも。
ガンガンぶっ放します。
アルペジオやらパッショナートやらトーンのリングやらその他諸々。

メロディさん達は戦闘面でとても優秀で、躊躇なく玩具も振りまわします。
ハウリング戦でもゴリゴリとぶつける。
が、残念ながら通じない。

捕えられたリズムさんの手からファンタスティックベルティエが零れ落ちる。
めきりと殴られたメロディさんは、ミラクルベルティエを取り落とす。
最新鋭玩具が通じない。

それを踏まえた上での、「己のビートを聴け」。
構造としては「歌を唄えないメフィスト様が、物理的な音声ではなく心で唄う」と同じ。
どんなに玩具で武装しても、最後は肉弾戦ですよ。心の玩具を喰らえ!

色んな価値観とか、違う物の見方とか、もうそんなのはどうでもいいわけですよ。
震災とか不景気とか円高とか、そんな外部要因ももう十分だ。
最終的には「自分がどう考えているか」。だから殴れ!

【メロディさん万歳その2】

メロディさんって「腰に手を当てる」が癖なんでしょうか。
やたらに今回の映画で目だった気がします。
そういえばおへそも出してますよ。何か腰回りに拘りがおありなんでしょうか。

そういう性癖的なものがプリキュアコスチュームにも反映されるとしたら、色々と面白そう。
(サンシャインさんの前例も踏まえると、いたって普通にありえそうです)
あんだけ派手なコスプレですから、性向と違う格好に変身したら悲劇ですし。へそ出し美翔さんとか。

その理論に基づけば、「GoGo」で衣装デザインが統一されたのも理解できます。
「5」の頃にはバラバラだった人たちが、「GoGo」では精神面でも一致をみた。夢原さんの洗脳力すげぇ。
いや待て、夢原さんは関係ない。気が付いたら夢原さんの話ばかりになってしまう。

今回の映画、時期的にミューズさん万歳映画になるかと思ってたのですが、意外とそうでもなかった印象。
というかメロディさんが艶やかで艶やかなのがとても困る。
歴代プリキュアで最も色香にまみれてるのは夢原さんだと思ってますが、北条さんも違う方向から爛れてます。
ヤバイですあの二人。夢原さんは非現実的なまでの破滅的な色香なのに対し、北条さんは現実的に生々しい色香というか…。
そしてまた夢原さんの話題になってしまった。どうにかしてください、あの方。

感想1周目

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