穴にハマったアリスたち

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ハピネスチャージプリキュア! 第42話「幻影帝国の決戦!プリキュアVS三幹部!」

2014年11月30日 | ハピネスチャージプリキュア!感想
【プリキュア10周年:キュアフォーチュン】



今週の3D配信は、2回目となるフォーチュンさんのイノセント。
なんかこの人の担当分がやたらに多い気がする…。

本編でオレスキー将軍と行っていたやり取りは、「テンダー姉さんを助けられなかった未来の自分」との対話でもあったのかな、と思う。
もしもプリキュア墓場でのファントム戦で、駆け寄ってきた姫さんを殴り倒し、手に入れたレアカード満載でその場を乗り切ったとしても、おそらくお姉ちゃんは救えない。
救えなければ、その後日の空手道場での成長を称える言葉もなく、氷川さんが認められる機会はやってこない。

ナマケルダさんと姫さんの会話もそんな香りがします。
が、ホッシーワさんとハニーさんの会話は良く分からない。
ハニーさんにも、飢えた餓鬼畜生のように食べ物を独占する未来がありえたのかしら。普通に怖い。

■ハピネスチャージプリキュア! 第42話「幻影帝国の決戦!プリキュアVS三幹部!」

とうとうブルースカイのお城に到達しました。目指すミラージュ様はもう目の前。
ファントムさんの懐柔に成功した今、障害はもはやありません。
後はミラージュ様を殴って跪かせるだけ。それで良いのかと疑問は湧きますが、とにかくゴールは目の前です。

そこにナマケルダ・ホッシーワ・オレスキーの三幹部がやってきました。
今更何をしに来たのでしょうか。そんなにハピネスに洗脳されたいのでしょうか。
よろしい。ならばハピネスにしてあげましょう。さあ幸せになるがいい。

満面の笑みで禁断の劇物を注入しようとしたところ、あらびっくり。
三幹部の皆様は予想以上の強さで抵抗をなさります。
多少の危機感を覚えた一行は、ラブリーさんと神もどきを先に行かせ、それ以外の三人で応戦することに。

ナマケルダさんは言う。願っても叶わないのだから面倒くさいと。
ホッシーワさんは言う。辛いことは誰も負担してくれない。では楽しいことだって自分だけでやると。
オレスキー将軍は言う。認められるのは自分の強さだけだ、と。

小娘どもは反論を試みます。が、悲しいことに、なんと薄っぺらいことか。
三幹部の主張は、残念ながら現実なのです。
思う通りにはいかないし、人は一人だし、評価されるのは己の強さしかない。

でも。それでも。
未熟な小娘どもの語る理想は、確かにかつて自分たちも思っていたこと。
それはなんて素晴らしいことなのだろう。

もしも諦めずに想いを続けることができたなら。
もしも友と苦楽を分け合えたなら。
もしも皆で認め合い、高みを目指していけたなら。

「そんなことは現実には起こらない」のは大人ならみんな分かってる。
というか、起きたら起きたで、正直怖いです。
諦めることができなくて、常に皆の苦楽を意識して、褒めあって努力を続けるのか…。
すみません、色々と無理です。
世の中全てが全て理想通りではないし、理想通りにしようとしたら並ならぬ労苦が待ってるのです。

大きくなったら当たり前に学ぶ、妥協や譲歩。
ですがキラキラと目を輝かせてるお子様に、それを今、教えるべきなのか。
いずれこの子らも、現実を知るときは来る。ならばせめてその時までは。



イノセント発動していた小娘を前に、気が付けば三幹部は優しく微笑み、攻撃を受け入れていました。
彼らの過去に何があったのかは分からない。でもおそらくこんなことがあったんだろうな、と思う何かは、大人の私らには分かる。
そしてそれは、お子様はまだ、知らなくても良いこと。

今の自分達は、自分達が憎んだ不条理そのもの。
「世の中そんなにうまくいかないよ」と言ったところで、その「世の中」は自分たちが構成している。
ならば今ここで、お子様のイノセントの前に一歩引くのは、かつての自分たちの願いを叶えることにもなる。
諦めなければ想いは通じるし、苦楽を分かちあえる人はいるし、皆の力を認められる人はいる。
少なくとも、今のこの子たちは。そしてここにいる自分たちが。

こうして三幹部はいずこかに散っていきました。
青年期を成長したくらいのファントムさんよりも、現実を痛感している分、手ごわかったのかもしれない。
さて、先に行かせたラブリーさんたちはどうしているのかしら。



修羅場を迎えていました。

ふと我に返ってみれば、元カノとの清算をしに、今カノ&裏切った崇拝者を引き連れて、元カレが押し掛けた図です。
平和的解決ができる要素が微塵もない。
あぁフォーチュンさんたちが途中で離脱したのは、こんなろくでもない空間に一緒にいたくなかったんだな。。

そして当然の如く交渉は破綻。今カノと元カノによる拳の対話が始まることに。
ラブリーさんはそろそろ気づこう。その横にいる青い自称神を殴り、ミラージュ様に突き出せば、全てが丸く収まることに。
イノセントはそれからでも遅くない。


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Twitterアカウント:http://twitter.com/RubyGillis


ミラージュ様は良い子なので、ラブリーさんが自称神を殴りだしたら止めに入ると思うんだ。
や、やめて!ブルーに酷いことしないでぇ!!
そして二人は円満解決。視聴者もすっきり。

【今年の敵】

毎年、消滅か改心か復活かで話題になる敵幹部さん達。今年は消滅でした。潔し。

「過去に何かあるんだろうな」という台詞は端々でありましたが、詳細が語られることもありませんでした。
個人的には、これで良かったなと思う。
詳細を描写してしまうと、そのキャラクター固有の物語になってしまう。
あの三人は、もっと普遍的な「大人像」であり、いわば現実に疲れてる私たちそのもの。
容易に想像できる「何か」をわざわざ詳細に説明するよりボカしたままの方が演出としては良かったのかなと。

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