夜景の撮影を終えて、晩御飯の心配を。
ライカひっさげって、

じゃ60年代のサイゴンになっちゃうので、一旦宿の部屋に戻る。
港から宿の戻ってくる道中で店を探したけど、いまひとつわからない。
ホテルのレストランバーにそれなりの量のボトルが並んでいたので、大丈夫だろうとそこにすることに。
メニューを見ると、あれあれ?マティーニが載っていないぞ

バーテンに訊いてみると、「できる」との回答(やれやれ)
作るところを見ていたら、問題が多い。
まず、グラスが凍っていない。
ステアの時、氷の音がする

う~ん、味が心配だぁ。
案の定、飲めないほどじゃないけど、うまくない。
一見の客のくせに、ダメ出しをする。
グラスが凍っていないのは、店に冷凍庫が無いからだと言う。
ふむ、それは雇われバーテンだから仕方ないな。
ステアが下手だと文句を言うと、自分でもわかっていたようで、納得してくれた。
バースプーンがちゃんと回っているから、そんなに下手じゃないはずなのだが、ともかくステアがダメ。
ミキシンググラスを冷やす時は、そんなに音を立てないのに、不思議だ。
それでも懲りずに、次はリンスタイプのマティーニを作れと要求。
気の毒なバーテンは緊張して作ってくれたよ。
でも、そうしたら今度のは美味しかった。
「今度のは美味いよ」と言ったら、バーテンの緊張が解けたけどね。
3杯目は軽いところでホワイトレディを所望。
これはメチャクチャうまかった。
山田さんやゼロサンの二人のバーテンの作ったのよりうまいと思ったよ。
「今まで飲んだ中で最高のホワイトレディだ。」と言ったら、「シェークはかなり練習していますから。」だってさ

そうだろうな、それじゃなきゃ、この味はだせんもんな。
もう一杯どうしようか悩んだ末、頼むことに。
今度はノイリープラットのビンをカウンターに置いてもらって、ジンをステアしてもらうだけの
ドライエストマティーニを。
気の毒なバーテン、びっくりさ。
ノイリープラットを見ながら飲む人がいることは噂では聞いたことがあるけど、本当にいることを知ってびっくりしたらしい。
マティーニは奥が深いですねぇだってさ

さすがにステアを注意深くやってくれたので、とっても美味しかった。
いつもの店と違って量が少し少ないので、ふた口の飲み干す。
うまい酒が飲めてよかったけど、バーテンには気の毒な事をしたよ。
そうそう、あんまりいじめてばかりいるのも何だから、チェーサーにはピンクウォーターを出すといいよと教えてあげた。
若いバーテンだったので、ピンクウォーターの効果を知らなかったらしい。
こんな変な客は横浜にはいなかったようだ