店主敬白(悪魔の囁き)

栄進大飯店の店主さがみやがおくる日々の悪魔の囁き。競馬予想や文学・音楽・仕事のグチやちくりまでいろいろ。

また買ったざます・その1

2005-09-24 22:20:57 | Weblog
 先日鮃や蛤などを衝動買いしてしまったバカなおいらであるが、昨日はついにプリンターがいかれたので買いに行った。
 ここでなにげなくノートを冷やかしで見ていたら、
「お買い上げの方には○○ポイント進呈」と値札に書かれていた。
 ポイントというのは、その店で商品を買うと金額の何パーセントかを還元してくれるアレで、たまったポイント相当の金額の商品をポイントで買うことができる。
 そこに書かれていたポイント数で、プリンターを買える・・・。
 そう思ったおいらは、ついにノートを買っちまった。
 もちろんプリンターは、ポイント還元でもらってきたのである。
 ついこの間、
「携帯買い替えたから、ノートはまた後で買うことにする」
 とかなんとか、ほざいていたような気がする。
 あの発言は夢だったのだろうか? 
 こんな浪費、中村うさぎ先生に比べれば駄菓子屋での豪遊みたいなもんだろうし、「働けどわが暮らし・・・」などと言うと石川啄木にぶっとばされそうなのだが、支払いのことを考えると鬱になるので、できるだけ考えないようにしている。
 しばらくは蛤ともお別れである。
 蛤よ、おいらのことを忘れないでくれ。

・・・そう言ったおいらの耳に、またもや悪魔の囁きがきこえてきた。
「来週は阪神の優勝バーゲン・・・」
 虎の法被を着て売り場に立つのではなく、虎の法被を着た人に何か買わされるのだろうか・・・。

古事談

2005-09-24 22:06:22 | 小説・読んだ本
 今回読んだ古事談は、中世に成立したといわれる説話集のひとつで、有名な「今昔物語」や「宇治拾遺物語」と題材がかぶっている作品もいくつかあるので、読んだことのある話が多いかもしれない。
 天皇・貴族・僧侶などの伝記から、有名な建物の縁起やエそれにまつわる話・芸能スポーツの話まで広くカバーしたこの本は、今昔物語などが「おとぎ話・ファンタジー」と(一部の人に)美化されているのにくらべ、とてもなまなましい。
 だいたい、第一巻の第一話・・・冒頭からいきなり放送禁止話である。
「この人、こんなヘンなことで名前を残して・・・」
 と言いたくなるような話が他にもてんこ盛りなのだ。
 あの「この世をばわが世とぞ思う」の藤原道長に対抗した清廉な政治家といわれる藤原実資でさえ、作品のタイトルにでかでかと「女好き」などと叩かれている。
 そう、これは夢のある説話を並べたキレイな本などではない。
 中世版「噂の真相」なのだ。

 そう思って読んでいるうちに、おいらはふと考えた。
 昔はそれほど印刷技術が発達していなし、多くの人は本を、もとの本から「書写」して読んだのである。
 そうやって本のコピーが生まれ、また書き写されてコピーのコピーが生まれてのくりかえしで古典は世に伝わったのである。
 そして自分が書き写すことを考えると、一話でいきなり下ネタが出てきたら、それを書き写すのって、とても恥ずかしいんじゃないのか?
 おいらは、そんなことをこらえつつ?この本を書き写して後の世にまでつたえた人に、ちょっと脱帽した。 

峠の茶屋

2005-09-24 21:47:58 | Weblog
 月曜日はふと思い立ち、地元の金峰山のふもとにあるという「峠の茶屋」を見に行った。
 ここは昔の古い山越えの道で、現在は一部が「九州自然道」になつていたり、ハイキングコースになっている山道ある史跡だ。
 かつて夏目漱石の小説の中にも登場した(別のところにある茶屋と、この茶屋の二軒を一軒として登場させたらしい)有名な茶屋なので、観光名所の公園にもなっている。
 竹林の中の細い道のところにあるので、今の季節は竹の色もいまひとつに思えたが、青竹の美しい初夏に行ったら、緑の中にひっそりと建つ、鄙びた茶屋の風情がもっと絵になるかもしれない。
 茶屋じたいはせまく、建物だけ昔風にして中を今風にするというようなせこい改築をしないで昔風のまま残してあるので、20人ほどが入ると満員になるようだ。
 ふと、おいらは考えた・・・
「ここで豊満人格者連合のオフ会をしたらどうなるんだろう」
 大小選りすぐりのデブが20人も押しかけてきて高笑いのあげく動き回ったら、
「貴重な文化材が壊れるのでやめてくれ」
 と言われるかもしれない。
 いい場所なのに、惜しいものだ。
 茶屋から今度は車で河内町にある「霊厳堂・五百羅漢」を見に行った。
 ここは岩山の穴に作った祠と、24年親子二代で作った五百羅漢の石仏がある霊厳禅寺という寺で、宮本武蔵がこもって「五輪書」を書いたといわれている。
  道が急な岩場で、手すりがなければじいさんばあさんにはキツイ。
 車を上の公園の駐車場にとめて坂道を往復したので、ぶち君はその後に山をおりてボーリングまでしたせいか、次の日筋肉痛になった。