店主敬白(悪魔の囁き)

栄進大飯店の店主さがみやがおくる日々の悪魔の囁き。競馬予想や文学・音楽・仕事のグチやちくりまでいろいろ。

とうとう家族も珍事件

2008-11-17 21:23:45 | 珍事件
 今日は、母上がおいらが店からもらってきた弁当を見て、
「なんかおいしそうだから、弁当を買いに行きたい」
 と言い出して、おいらの今いる店にやってきた。
 おいらは今、とある場所の催事の弁当屋にいる。
 その催事は、人気があるのでとても混んでいる。
 朝早くからお菓子の整理券をもらうために行列する人や、チラシに○印をつけて押し合いへしあいで通路を抜けてあれこれ買う人がいて、それはとても大変そうだし、これでは「楽しいお買い物」というより「重労働なお買い物」である。
 後輩の売り場の前や行列の最中にばあさんが倒れたり、お客どうしでぶつかってののしりあったり、どこかのガキにハンドバッグにべったりとアイスをくっつけられて愕然とする女の子がいたり・・・土日ともなるとそれはそれは恐ろしい。
「今日はそんなに混まない日だから、今日にしなよ」
 母上にそう言っておいたので、母上は混雑しない平日にやってきた。
 そして弁当購入して、
「まだ他にも買いたいものがあるし、夕方までに帰らないと・・・」
 そう言ってすぐ母上は立ち去った。

 それから一時間ほどして・・・
 突然店内放送でアナウンスがあった。
「売り場に紀伊国屋のバッグを忘れた方がいらっしゃいます・・・」
 それをきいたおいらの胸に、いやな予感がよぎった。
 何故なら母上はいつも紀伊国屋のバッグをふりまわして買い物に来るからだ。
 しかもこっちには紀伊国屋がないので、あのバッグを持っている人は少ない。
「もしかしたら、あの人(母上)かも・・・」
 家に帰って確かめたらやはりそうだった。
 別のものを買ったとたん、すっかり忘れ去っていたようである。
「バスの中に忘れてきたと思ってたんだけど、ああ、そこにあったのね」
 しかも中にはタラバガニ(の足)が入っているという。
 
 翌日しかたなくおいらは、管理してくれておいた親切なある方たちのところに、頭を下げに行った。
「内容は、カニとネコのエサです・・・・」
 こんなことまで言わなきゃいけない。うう、恥ずかしい。
 無事バッグは戻ってきたが、ついに家族まで珍事件を起こすとは・・・。