店主敬白(悪魔の囁き)

栄進大飯店の店主さがみやがおくる日々の悪魔の囁き。競馬予想や文学・音楽・仕事のグチやちくりまでいろいろ。

最近読んだ本 

2009-08-03 09:36:56 | 小説・読んだ本
「松浦宮物語」
 平安~鎌倉時代の古典小説。
 主人公の氏忠クンは、イケメン・有能・いい人のまさに「もうひとりの光源氏」、でもって遣唐使に選ばれてあっちの国で美人に琴を教えてもらうわ、戦争に参加するわ、皇后陛下と恋に落ちてしまうわと、なかなかスペクタクルな人生を送ってしまう。
 源氏物語は日本の国内に限ったお話だったけど、こっちは恋愛だけじゃなく芸に海外での冒険にと忙しい。恋愛英雄小説って言えばいいのかな・・・。
 源氏物語ほど「恋」の奥行きはないけれど、こんなふうに主人公がアクティブに動きまわるのは、男性が書いたものだからかもしれない。

「シャングリ・ラ」
 近未来SFってのは、どうも「貧困・富裕層の二極化」をこれでもかこれでもかと書いて、行き着く先が「革命」になってしまう作品が多い。
 ゴミと誇りと汚染の中から生まれる救世主・・・そういうありがちなものの中にも、この作品は細部までよくできて、キャラも魅力的な作品なので、読んでいると本当に「おなか一杯」なほど読みたおせる。
 でも・・・他の作家の作品である「バースト・ゾーン」「ブルータワー」を読んだときにも感じたけど、「いまひとつ、のめりこめない」
 たぶんおいらは、現実のゆく末をつきつけられるタイプの作品が、実は苦手なのかもしれない。
 だから熱狂して思い入れも持てないし、ホメちぎれないんだと思う。
 
 ところで・・・この作品で好きなキャラは、美邦様だ。
 やっぱ高貴のお方はああでなくちゃ!



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